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仲邑 菫初段(プロ棋士)【今月の“人”】

2019.05.11 Vol.718

 4月1日付で史上最年少の10歳0カ月でプロ入りした囲碁の仲邑菫(なかむらすみれ)初段が4月22日、大阪市北区の日本棋院関西総本部で公式戦初対局に臨んだ。

 第29期竜星戦の予選で対戦相手は同期の大森らん初段。「スミレとランの同期対決」として注目を浴び、約40社100人の報道関係者が詰めかける中スタートした対局は途中まで互角だったものの、積極的に打った仲邑初段の生じた隙を突いて大森初段が反撃。そのまま大森初段が174手までで白番中押し勝ちした。

 仲邑初段は「緊張してうまく打てなかった。悔しい」と話した。

 しかし28日には非公式戦「若竹杯」1回戦で種村小百合二段(37)に勝ち、プロ初勝利を挙げた。

 若竹杯は日本棋院関西総本部所属で40歳以下の棋士16人で行われるトーナメント。種村二段との対局は仲邑初段が積極的に攻め、そのまま押し切った。仲邑初段は「あまり緊張せずに打てた。勝ててうれしい」と笑顔を見せた。

 仲邑初段は大阪府出身で、師匠は父で関西総本部所属の信也九段(46)。3歳から囲碁を始め、日本棋院が新設した「英才特別採用推薦棋士」としてプロ入りし話題を集めていた。

【今週の“人”】イ・セドル九段(韓国人プロ棋士)

2016.03.25 Vol.663

 囲碁の世界トップ級の韓国人プロ棋士。日本の七大タイトル独占に挑戦している井山裕太六冠に勝利した実力者として知られる。

 その李九段と人工知能(AI)囲碁ソフト「アルファ碁」との5回戦が9〜15日に行われた。アルファ碁は9日の第1局で186手、10日の第2局では211手、12日の第3局では176手で投了と3連勝。

 李九段は13日の第4局で180手で投了し初勝利をあげたが、15日の最終戦ではアルファ碁が雪辱を果たし、4勝1敗で対戦を終えた。

 3連敗を喫した段階で韓国メディアは人間とコンピューターの計算能力を比較し、「無理な挑戦だった」(KBSテレビ)などと指摘。

 確かにアルファ碁には李九段の過去の対局データなど膨大な情報の蓄積や豊富なスタッフの存在があり、不利な戦いとなることは否めなかった。

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