英国の保守党党首に就任したテリーザ・メイ氏が13日、首相に就任。マーガレット・サッチャー氏以来、史上2人目の女性首相となる。
メイ氏はキャメロン政権が発足した2010年から内相を務めており、キャメロン首相の政策を踏襲するとみられる。国民投票では残留派だったが、投票結果を尊重してEUと離脱交渉を行う方針を明言。党首就任後の11日、「離脱を成功させる」と述べ、交渉に前向きな姿勢を示した。また国民投票のやり直しも離脱後のEU再加盟の可能性もないとも強調した。
メイ氏は15日、スコットランドのエディンバラを訪問し、スコットランド行政府のスタージョン首相と会談した。メイ氏は会談を「前向きだった」と評価し、住民の不満解消に努める方針を示した。一方、スタージョン氏は、「英連合王国が離脱を選択した国民投票結果を尊重する」としながらも、「メイ首相も62%が残留を希望したスコットランドの結果を大切にしてほしい」と述べた。スタージョン氏はEU残留を目指し、2014年に続き独立を求める住民投票の実施を検討すると表明している。
メイ首相は19日、政権発足後初閣議を開き、EU離脱に向けた作業を的確に行うよう指示。20日には首相として初めてドイツを訪問し、メルケル首相と会談した。