2021年に右ひじのトミー・ジョン手術を受けたマエケンこと前田健太。昨シーズンは見事復帰し、21試合に登板して6勝8敗の成績を挙げた。2024年は新天地デトロイト・タイガースでの活躍が期待される前田に、オフの過ごし方と来季への思いを独占取材した。
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Crystal Kay「こんなラッキーな事はない」ドジャー・スタジアムで日米の国家を独唱
アーティストのCrystal Kayが8日(日本時間9日)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで開催されたイベント「ジャパニーズ・ヘリテージナイト」登場し、日本国歌とアメリカ国歌を独唱した。イベントは米大リーグのドジャースvsエンゼルス戦前に行われた。
ドジャー・スタジアムで毎年行われる夏の恒例イベントで、日本の文化などを紹介するもの。日本を代表してCrystal Kayが国歌を独唱、NBAのロサンゼルス・レイカーズの八村塁が始球式に登場した。
本塁打王と10勝だけじゃない。大谷翔平の来季はオフシーズンまで目が離せない
リアル二刀流1年目で46本塁打、9勝、そして26盗塁
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平が10月3日、今季レギュラーシーズン最終戦となるシアトルでのマリナーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場した。第1打席で、9月21日のアストロズ戦以来11試合ぶりとなる46号ソロを放ち、逆転ホームラン王に望みをつなげたが第2打席は申告敬遠、第3打席は見逃し三振、第4打席は再び申告敬遠、第5打席はボール球を空振り三振に終わり、48本のサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)とブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)に2本届かなった。
大谷の今季はリアル二刀流1年目。投手としては23試合に先発し、130回3分の1を投げて9勝2敗、奪三振は156個で9イニング換算だと10.7個。防御率は3.18で、規定投球回に達していないものの、両リーグで15位以内をマークした。
打では155試合に出場し、537打数138安打、打率2割5分7厘。本塁打46本は3位、三塁打は8本で1位タイ、二塁打は26本。100打点は18位。得点は103。三振は189、四球は96。
投打二刀流は20試合で、出場しなかったのは4試合にすぎなかった。走塁でも26盗塁を決めて8位につけた。シーズンで45本塁打、100打点、25盗塁を記録したのは1993年のボンズ(ジャイアンツ)らに次いで史上5人目だった。
大谷は日本選手初の本塁打王のタイトルへ向け、8月まで順調に本数を伸ばしたものの、終盤の9月に入り失速。一時は打点王との2冠さえ視野に入っていた。またベーブ・ルースが1918年に記録して以来となる「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」の偉業もあと1勝でかなわず2022年シーズンに持ち越しとなった。
来季の大谷にはこれらの記録の達成が期待されるが、来オフにはさらなる大谷フィーバーが起こりそう。
大谷は2022年には契約が切れる。現在の契約は2021年から2年総額850万ドル(約9億4000万円)。内訳は2021年が300万ドル、2022年が550万ドル。だが、これは年俸調停を回避する形で結ばれたもの。大谷が本格的な契約交渉を繰り広げるのは2023年から。
しかも2023年オフにはFA(フリーエージェント)になる。メジャーに渡ったとき、大谷の最大の希望だった二刀流での出場を認めたことが、エンゼルスに決めたポイントだった。ヤンキースは難色を示したため合意に至らなかったとされる。だが「球団は間違っていたと判断したようだ。FAの際は二刀流を認めて獲得に動くだろう」(ITサイト「ニュージャージー・コム」)と変化している。
そんな噂が飛び交う中で大谷は今季本拠地最終戦後の9月26日に「エンゼルスは好きなチームです。ただそれ以上に、勝ちたいという気持ちが強いです」と発言。2014年を最後に7年もポストシーズンから遠ざかり、そのうち6度は勝率5割以下。2022年もオフによほどの補強をしない限り、ア・リーグ西地区の強敵アストロズを上回ることは難しく、ワイルドカードによる進出がやっとという状況に変わりはない。
マドン監督は「このチームを去りたいということは聞いたことがない。勝ちたいという気持ちは誰もが思っていることだ」と火消しに懸命。
CBSスポーツは「大谷がこのオフにエンゼルスと契約交渉を行うことに何の障害もない」として「金銭的にこだわるなら、年俸の規則がなくなる25歳までメジャーには来なかっただろう。早く来たのは最高のリーグでプレーし、そこで勝つことが最優先なのだ」と、大谷の気持ちを代弁した。
そうはいっても契約の金額は名選手の最大の指標。エンゼルスの最高給選手はマイク・トラウト外野手(30)で、メジャー最高でもある12年総額4億2650万ドル(約473億4000万円)で1年あたり39億円を超す。来季は投手・打者・走者に加え、外野守備にも就く大谷の契約金額が契約切れやFA、さらにトラウトも絡んでどこまでアップするか。
大記録と大型契約。大谷の2022年はこれまで以上に騒がしい1年になることは間違いない。
大谷翔平が史上初の二刀流でオールスター出場
米大リーグ機構(MLB)は東部時間7月1日午後9時(日本時間2日午前10時)からオールスター戦(13日・デンバー)の先発出場野手を決めるファン投票の最終投票結果を発表。エンゼルスの大谷翔平(26)がア・リーグ指名打者(DH)部門で1位となり、メジャー4年目で初選出された。日本選手ではイチロー(マリナーズ)、松井秀喜(ヤンキース)、福留孝介(カブス)に続き4人目、DHは初。
また4日(同5日)には残る出場選手も発表されたのだが、大谷は選手間投票では投手として選ばれ、史上初の二刀流での選出となった。大谷の他に日本人ではパドレスのダルビッシュ有、マリナーズの菊池雄星の両投手が選出された。日本人選手が3人選出されるのは2003年(イチロー、松井秀喜、長谷川滋利)、2007年(イチロー、斎藤隆、岡島秀樹)、2014年(ダルビッシュ、田中将大、上原浩治)以来、4度目で史上最多タイとなる。
今季の大谷は“二刀流”に磨きがかかり、打者としては7月7日(現地時間)のレッドソックス戦で今季32本目の本塁打を放ち、日本人最多本塁打記録を塗り替えた。これまでの記録は2004年の松井秀喜(当時ヤンキース)の31本。
またア・リーグの本塁打王争いでもつばぜり合いを演じていたブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)を突き放し単独トップに立つなどここに来て本塁打を量産。どこまで記録を更新するのかにも注目が集まっている。
投手としてはほぼ中6日で先発し、6日の試合で今シーズン4勝目(1敗)を挙げた。この勝利は日米通算50勝目(日本42勝、米8勝)だった。
前田健太、プレッシャーには「食事やサプリをしっかり」。コロナ禍での自炊生活明かす
米大リーグ・ツインズの前田健太が5日、ブランドアンバサダーを務めるインナービューティブランド「エステプロ・ラボ」の動画撮影に出席。同社佐々木広行会長と対談し、今季の抱負やコロナ禍で始めた自炊、「緊張」との向き合い方について語った。
昨シーズンはドジャースからツインズへの移籍1年目にして、11試合で66回2/3を投げ、6勝1敗、防御率2.70、80奪三振、10与四球を記録。サイ・ヤング賞でも2位に選ばれるなど、新天地でエース級の活躍を見せた。
新型コロナウイルスの感染拡大で異例の1年となった昨季。「はじめは外に出ることができなかったので、自宅の庭や部屋でできるトレーニングをしていました。飲食店も全て閉まっていたので、スーパーに買い物を行くぐらい。人もほとんど歩いていなくて、街がストップしているような状態でした」とミネソタでの生活を振り返る。「徐々に感染状況を見て外に出て、ジムがオープンすればジムで練習をしてという感じ。シーズン中は2日に1回PCR検査を受けて、自宅と球場、遠征ならホテルと球場を往復する日々でした」と、行動制限のあったシーズンを振り返った。
ストレスは溜まったかと問われると「外で食事ができないストレスはありましたが、僕らだけではなく、みんながそうした状況。試合ができるだけ幸せと思えましたし、逆に野球に集中することができました」と前向きに捉えた。
大谷翔平が右ヒジ負傷で今季は打者専念へ
米メジャーリーグが7月23日(日本時間7月24日)開幕した。
ここまで開幕時期やそれに伴う試合数をめぐり選手会とオーナー側が対立。一時はシーズンの開催が危ぶまれる雰囲気も漂ったが、コミッショナーの裁定でなんとか開催にこぎつけ、開幕日が決まったのは7月6日のことだった。今季は60試合制という異例のシーズンとなる。
一昨年に右ヒジの靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、昨年は打者一本のシーズンとなったエンゼルスの大谷翔平は、今季は開幕が遅れたこともあり、二刀流でシーズンをスタート。
キャンプ中の実戦形式の登板ではまずまずの仕上がりを見せていたが、初登板となった26日のアスレチック戦では先発したものの1つのアウトも取れず、3安打3四球と乱調。メジャー自己最多の5失点で敗戦投手となった。
2度目の登板となった8月2日のアストロズ戦も1回3分の2で5四球と崩れ2失点。最後は球速もガクンと落ち、登板後には右腕の違和感を訴え磁気共鳴画像装置(MRI)の検査を受けた。検査の結果、右ヒジ付近の屈筋回内筋痛と診断され、今季中の投手としての復帰が難しくなったことから、4日にはジョー・マドン監督が今季は大谷に登板させないことを明言した。
度重なる右腕の故障で二刀流の是非が再燃することとなったが、本人は二刀流の継続を希望。監督も「できると思っている」と話すなど、来季以降も継続されることとなりそうだ。
大谷は残りシーズンは打者として出場。これまで(8月6日現在)2本塁打を放っている。
イチローがついにメジャー3000安打達成
米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)が7日、デンバーでのロッキーズ戦で通算3000安打を達成した。
この日まで2999安打としていたイチローは「6番・中堅」で先発出場し、7回の第4打席で右越え三塁打を放ち、大リーグ30人目となる金字塔を打ち立てた。
通算500盗塁との達成は史上7人目となる。
27歳での大リーグデビューは3000安打達成者では最も遅く、1900年以降では、リッキー・ヘンダーソン(アスレチックスなど)の42歳286日を4日更新して最年長での到達となった。
イチローは試合後「達成した瞬間にチームメートが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。3000という数字よりも、僕が何かをすることで、僕以外の人たちが喜んでくれることが、今の僕にとって何より大事なことだということを再認識した」と語った。
イチローについては、日本選手初の米国の野球殿堂(ニューヨーク州クーパーズタウン)入りを確実視する声が高まっている。候補になるにはメジャーで10年以上プレーした選手が引退後5年以降が条件で、全米野球記者協会(BBWAA)が候補者を選定する。同協会に10年連続で所属した記者たちの投票により、得票率75%以上の候補者が殿堂入りとなる。5%以下だと、翌年から候補になれない。
日本選手では野茂英雄氏が2013年に候補者となったが、権利を失っている。
またイチローは16日に敵地グレートアメリカン・ボールパークで行われたレッズ戦で9回にライト線に三塁打を放ち、メジャーの新旧本拠地全40球場で安打を放つという記録も達成した。
イチローが“ローズ越え”の日米通算4257安打達成
米大リーグ、マーリンズのイチローが15日(日本時間16日早朝)、サンディエゴで行われたパドレス戦で2安打を放ち日米通算で4257安打となり、ピート・ローズ(元レッズなど)が持つメジャー記録の4256安打を上回った。
イチローは1回の第1打席で捕手前への内野安打でローズの記録に並び、9回の第5打席では右翼線へ二塁打を放った。
オリックスで1278安打、メジャーでは2979安を記録。日米合計の数字のため公式記録にはならない。
そんなこともありイチローは試合後の会見で「日米合わせた数字ということで、どうしたってけちがつくことは分かっていた。ここに目標を設定していなかった」と語った。そして「いつかアメリカでピート・ローズの記録を抜く選手が出てきてほしい。それはジーターみたいな人格者であることが理想。もっと言えば、日本だけでピート・ローズの記録を抜くことが、おそらく一番難しい記録だと思うので、これを誰かにやってほしい」と話した。
また「アメリカに来て16年目になるんですけど、途中、チームメートであってもしんどかったことはたくさんあった。去年このチームに来て、1年間一緒にやって、今年は少しメンバーが変わりましたけど、チームメートとしては最高のチームメートとはっきりいえる。本当に感謝しています」とチームメートへの感謝の気持ちを口にした。
今後は大リーグ史上30人目となる通算3000本安打が目標となるが、イチローにとってはそこも通過点に過ぎない。