2022年に生誕150周年を迎える画家モンドリアンの“知っているようで知らない”魅力に迫る展覧会。日本では実に23年ぶりの回顧展となる。
ピート・モンドリアンは1872年、オランダ生まれ。1908年に象徴主義の画家ヤン・トーロップに出会い象徴主義や神智学に傾倒。やがてキュビスムに影響を受けパリに移住。その後、モンドリアン芸術を象徴する表現となる、抽象的コンポジション作品を制作する。
本展では、オランダのデン・ハーグ美術館が所蔵するモンドリアン作品50点と、国内外の美術館が所蔵するモンドリアン作品と関連作家作品約20点を展示。初期の自然主義的な風景画から、晩年に手掛けた、水平垂直線と原色平面で表現されるシリーズ「コンポジション」までを紹介。オランダからパリ、そしてニューヨークへと移り住みながら画風を変化させていったモンドリアンの軌跡をたどる。
さらに、モンドリアンが主張した理念「新造形主義」に基づき「デ・ステイル」をともに結成したドゥースブルフなど、同時代の作家との交流も紹介。「デ・ステイル」のプロダクトデザインを合わせて、デザイン領域まで広がったモンドリアンの影響に迫る。