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世田谷美術館で「民藝 MINGEI」展 柳宗悦「生活展」から “これからの民藝スタイル” まで

2024.05.06 Vol.Web Original

 約100年前に思想家の柳宗悦が解いた民衆的工芸=「民藝」。世田谷区砧公園の世田谷美術館にて企画展「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」が開催中だ。

日々の営みを見つめる絵画の世界、心落ち着く「生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 ― 素敵な100年人生」

2021.11.20 Vol.747

 絵を描くおばあさんとして知られる、アメリカの国民的画家「グランマ・モーゼス」ことアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860−1961)の生誕160年を機に開催される展覧会。国内で開催される回顧展としては16年ぶりとなる。

 農場の主婦だったモーゼスは70歳を過ぎてから絵筆をとり、農場をとりまく風景や生活を素朴な筆致で描いた作品で人気作家となったが、生涯、農家の主婦としての暮らしを守りながら、101歳で亡くなる年まで描き続けた。

 同展では、最初期の作品から100歳で描いた絶筆、また愛用品ほか関連資料まで、日本初来日を含む約130点を展示。モーゼスと縁のある場所や人生の転機となった作品や絵画を始める前から得意とした刺繍絵などを紹介する第1章「アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス」、地域の行事や日々の営みを見つめた作品を展示する第2章「仕事と幸せと」、農場の四季を描いた作品を紹介する第3章「季節ごとのお祝い」、そして、100歳で描き絶筆となった《虹》を含む、彼女が心から愛した自然を題材にした作品がそろう第4章「美しき世界」からなる4章構成。

時代をとらえた写真家たち「奈良原一高のスペイン ― 約束の旅」

2019.11.23 Vol.724

 戦後日本の代表的写真家・奈良原一高の作品群のなかから、これまでほぼ取り上げられることのなかった1960年代のシリーズ〈スペイン 偉大なる午後〉に着目した展覧会。120点を厳選し、ニュープリントにより3章構成で紹介。同時期の対照的なシリーズ〈ヨーロッパ・静止した時間〉の静謐さをたたえる15点も含め、135点を展示する。 

 人間が生きる条件とは何かを思索しながら、戦後日本の新しい写真表現を切りひらいた写真家・奈良原一高。彼は1962年から65年まで、自らの表現を問い直そうとヨーロッパに滞在し、憧れのスペインで濃密な日々を過ごした。分け隔てなく人を迎え入れる祭りの熱気や、町から村へと車を走らせ出会った人々の姿、そして劇的な闘牛。歓声や熱気すら感じられるようなダイナミックなイメージの数々からは時代の熱気とともに、ノスタルジックなまなざしも見て取れる。

 本展では、奈良原がスペインと出合ってゆくプロセスをより身近に体感できるよう、写真集とは異なる構成で写真を展示。、奈良原が自ら名付けた「約束の旅」を体感しながら、1960年代のスペインを旅してみては。

江戸と東京。それぞれを見つめた表現者たち「田沼武能写真展 東京わが残像 1948ー1964」

2019.02.23 Vol.715

 終戦直後から活躍し、90歳を迎えようとする今も第一線で活動し続ける写真家・田沼武能(1929〜)。生誕90年、写真家生活70年の節目に合わせ「戦後東京」をテーマにした初の大規模個展が開催される。

 田沼は1949年に東京写真工業専門学校(現・東京工芸大学)を卒業した後、サン・ニュース・フォトス社に入り、木村伊兵衛の助手として写真家人生をスタート。『藝術新潮』の嘱託写真家として文化人の肖像写真による連載で注目を集めたのち、アメリカのタイム・ライフ社と契約しフォト・ジャーナリズムの分野でも活躍。また、黒柳徹子ユニセフ親善大使の援助国訪問には1984年の初回からすべてに同行するほか、これまで120カ国を超える世界中の子どもたちを撮影してきた。

 卒寿を迎える今も写真家として第一線で活躍している田沼だが、子どもや文化人の写真と並びライフワークとしてきたのが、自身の生まれ育った下町を中心とした東京の写真。戦後の焼け野原から出発し、さまざまな矛盾を内包しながらも再生を目指し激しく変貌した都市・東京。本展では、田沼が見つめてきた東京の写真作品180点を「子ども」「下町」「街の変貌」の3つの視点から紹介。さらに世田谷美術館での個展開催にちなみ、特別企画として、世田谷区ゆかりの文化人の肖像写真24点も展示する。

 会期中は田沼本人が登壇する講演会も実施される(3月16日14時〜、13時よりエントランスホールにて整理券を配付。当日先着140名。参加費無料)。

田沼武能写真展 東京わが残像 1948ー1964

【会場・会期】世田谷美術館 開催中〜4月14日(日)
【時間】10〜18時(入場は17時30分まで)
【休】月曜(2/11は開館、翌12日休館)
【料金】一般1000円、65歳以上800円、大高生800円、中小生500円
【問い合わせ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【交通】東急田園都市線「用賀」駅より徒歩17分
【URL】https://www.setagayaartmuseum.or.jp

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