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人生について考えてみる『チェンジオブワールド』

2019.06.18 Vol.719

 本作の脚本・演出を務める鄭光誠は舞台『地獄少女』、『神々の悪戯』といった2.5次元作品やラブメンを中心とした劇団Rexyの公演といったエンターテインメント性の強い作品から引っ張りだこの人気演出家。

 しかし元をたどれば在日問題、阪神大震災や自殺問題など史実をもとにした社会派の作品を手掛ける硬派な面も持ち合わせている。

 そんな鄭が今回手掛ける『チェンジオブワールド』は鄭の硬派な部分が強く出た会話劇を中心としたストレートな作品。好評につき5回目の再演となる。

 物語は2人の少年を軸に描かれる。片方は人をいじめる事で自分の存在を主張していた少年で、もう片方はそのいじめの的にされていた少年。

 付き合う人、置かれている状況、全てにおいて違う世界を見ていた2人が、ある日を境に入れ替わってしまう。見える世界が変わった2人はそれぞれの世界で生活をする中、元に戻る方法を模索する。その過程で2人が見たものは今まで自分が知ろうとしない世界だった。誰にも優しく接してもらうことのなかったいじめっ子と、 力で人をねじ伏せ嘘や裏切ることのなかったいじめられっ子。

 ひょんなことで入れ替わり、違う世界を見ることで迎合し、新たな人生の一歩を踏み出す物語。

 主人公の2人を演じるのは2.5次元系の舞台を中心に活躍中の渡部大稀と、4月まで東京ワンピースタワーでロロノア・ゾロ役を演じていた中島礼貴。

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