12月の最大のニュースは自民党の秋元司衆議院議員が収賄容疑で逮捕されたこと。
秋元議員については12月7日に東京地検特捜部が、外為法違反の疑いで元政策秘書と元私設秘書の自宅などを家宅捜索していたことが9日に分かった。9日の時点では秋元議員は「元政策秘書とは今年の夏を最後に連絡をとっておらず、私自身が不正にかかわったことは一切ない」などと説明。その外為法違反容疑というのは多額の現金を無届けで国内に持ち込んだ疑いによるものなのだが、持ち込んだのはカジノを含む統合型リゾート施設(IR)への日本参入を目指していた中国企業の元役員らだったことが17日に発覚。18日には秋元議員自身も任意で事情聴取。19日には衆院議員会館(東京都千代田区)の事務所と地元事務所(同江東区)が家宅捜索された。
そして特捜部は中国企業に便宜を図る見返りに現金数百万円を受け取った疑いが強まったとして、25日に収賄容疑で秋元容疑者を逮捕した。
秋元容疑者は平成28年の臨時国会で衆院内閣委員長としてIR推進法の成立に関わったほか、29年8月から30年10月まで内閣府副大臣を務め、IRを担当していた。
現職国会議員の逮捕は22年1月に小沢一郎衆院議員の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で逮捕された石川知裕衆院議員(当時)以来、約10年ぶり。
4日には海外から残念なニュースが届く。アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバードで4日午前、現地で農業支援などの活動をしていた日本人医師、中村哲さん(73)の乗る車が武装勢力に銃撃され、中村さんは地元病院に運ばれたが、その後死亡が確認された。中村さんは非政府組織「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表で、貧困層への医療支援や灌漑(かんがい)事業の指導などを行い、2018年にアフガン政府から勲章を授与された。