東京都の小池百合子都知事は15日、都庁で記者会見を開き、都独自の緊急対策として、リーマンショックや東日本大震災を上回る、過去最大の約8000億円を策定すると発表した。
新型コロナウイルス感染症の緊急対策として、小池知事は「感染拡大の阻止」、「経済活動と都民生活を支えるセーフティーネット強化」、「社会構造の変革を促し、直面する危機を乗り越える取り組み」の3つの柱を挙げた。
このうち6月までに着手すべき具体的な事項について、小池知事は3574億円の補正予算案を発表。「感染拡大の阻止」として、店の休業や営業時間短縮に応じた事業者への「感染拡大防止協力金」の創設や、マスクやアルコール消毒液など衛生用品の配備、宿泊施設の活用、医療従事者への宿泊先確保などに1455億円の措置、「経済活動と都民生活を支えるセーフティーネット強化」として、中小企業への融資や、飲食店への宅配・テイクアウト導入の支援、文化芸術活動の支援など2007億円の措置、「危機を乗り越える取り組み」として、都立・区市町村立学校等のオンライン学習等の環境整備や、オンライン診療の環境整備の補助、テレワーク促進などに112億円の措置をそれぞれ講じると発表。補正予算案は、17日開会の都議会臨時会に提出する。
会見で小池知事は「日本経済が戦後最大の危機に直面している今、大規模かつ効果的な緊急対策を果敢に講じることで、都民の皆さま、事業者の皆さまの不安を払拭していきたい」と語った。