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田中裕子 佐渡島ロケ撮休の日にトキ探し「野生で生きてるようになったんだと」

2022.10.08 Vol.web original

 

 映画『千夜、一夜』公開記念舞台挨拶が8日、都内にて行われ、田中裕子、尾野真千子、安藤政信と久保田直監督が登壇。主演・田中がロケ地・佐渡島での撮影エピソードを振り返った。

 年間約8万人の届け出があるという行方不明者の「失踪者リスト」から着想を得た物語。

 前作『家路』(2014)に続いて田中を起用した久保田監督は「“待ち続ける女”という主人公を考えたときには頭の中に田中裕子さんしかいなかった」と語り、前日まで参加していた韓国・釜山国際映画祭でも大反響だったと明かした。

 30年前に夫が失踪して以来、離島の漁村で静かに暮らす主人公・登美子を演じた田中は、ロケ地・佐渡島での思い出を聞かれると「2つあります。1つは、撮影が終わって帰ってきたら、虫をとっているのか、道端に女の子がいて。よく見たら真千子ちゃんでした」と、実は道端で花を摘んでいたという尾野の行動を暴露。

 さらに「泊っている宿の窓から、夕方になると大きな鳥が何羽か連れだって山に帰っていくんです。あれはトキじゃないかなと、撮休に、見つけに出かけたんですけど見つからなくて。帰り道、田んぼに5、6羽いて、近づいたら逃げたんですが、羽根の裏側がちゃんとオレンジピンク色で、トキだ!と。野生で生きているようになったんだなと、見れてうれしかったです」と語り、会場もほのぼのした雰囲気に包まれた。

 企画から公開まで8年かかったという本作。田中は「その8年を“千夜”に例えると、今日は“一夜”。見てくださった方が、部屋に帰って明かりをつけるとき、ふとこの映画を思い出してくれたら」と観客にアピールした。

 映画『千夜、一夜』は公開中。

安藤政信“行方不明者”役に共感「所属なく1人でフラフラしていたのを探し当ててくれた」

2022.10.08 Vol.web original

 

 映画『千夜、一夜』公開記念舞台挨拶が8日、都内にて行われ、田中裕子、尾野真千子、安藤政信と久保田直監督が登壇。安藤がオファーを受けた当時を振り返った。

 年間約8万人の届け出があるという行方不明者の「失踪者リスト」から着想を得た物語。

 離島の漁師町で、30年前に失踪した夫を待ち続ける主人公・登美子を演じた田中裕子は「(脚本の)青木研次さんとは『いつか読書する日』(2005年)で初めてご一緒させていただいてから何本か撮り今回に至るのですが、セリフはそんなに多くないと思うんですけど、セリフとセリフの間にいろんなことが感じられて、それを伝えなければと思うのですが難しくて」。

 2年前に行方不明となった夫を探す女性・奈美を演じた尾野は「今回は面と向かってやりあうシーンがあるんです(笑)」と田中との再共演がオファーを受けた一番の理由と語った。

 一方、奈美の失踪した夫・洋司を演じた安藤は「自分は、役者としての所在地が無くて、その時はホームページとかもないような、1人でフラフラしていて。連絡が着くと作品をやるという。今回も、どこからか自分のことを探し当ててくれて」と、事務所に所属せずフリーで活動しているところに、オファーが来たことを明かし「台本を読んだら、役と自分がリンクしているというか。少しだけ“まんま”だなと思い、この役をやるのは自分しかないと思い受けさせていただきました」と役への共感を語った。

 そんな安藤は田中との共演について「自分は田中さんとのシーンがメインだったんですけど、田中さんを目の前にすると自分が魔法にかかったような、何もかも見透かされている気がして動けなくなるくらい、すごい人。ああいう感覚は初めて。自分のデビュー作は北野武さんの作品(『キッズ・リターン』1996年)だったんですが、武さんの時と似ている」と田中の存在感に圧倒されたことを明かし「“旦那さん”というセリフをかみました。相当、上がっていたんだなと思います」と苦笑していた。

 映画『千夜、一夜』は公開中。

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