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柳家喬太郎と千葉雅子による二人会「きょんとちば」シリーズの第4回が12月4日に開催

2023.10.08 Vol.Web Original

 落語界屈指の人気を誇る実力派・柳家喬太郎と女優・劇作家・演出家として活躍中の千葉雅子による二人会「きょんとちば」シリーズの第4回が12月4日に東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演されることが10月8日、発表された。

 今回は「きょんとちば Vol.4-マイノリ60sへの道-」というタイトルで行われるのだが、『マイノリ』は2011年に千葉が喬太郎に描き下ろした新作落語で、来年2024年秋に『マイノリ60s』と題し『マイノリ』のその後を新作落語として上演の予定。今回の二人会は来年の『マイノリ60s』につなげる会として企画されたもの。

 千葉雅子による新作朗読劇と、今年還暦を迎える喬太郎へ千葉が出したリクエスト「60代になった喬太郎師匠による、青春や純粋さや恋などが題材となった噺」、そして「マイノリ60sへの道」というテーマでの喬太郎と千葉のトークも行われる。

年末年始も演劇三昧 千葉雅子×土田英生 舞台製作事業VOL.2『徒花に水やり』

2021.12.14 Vol.748

 2013年に猫のホテルの千葉雅子とMONOの土田英生が「千葉雅子×土田英生 舞台製作事業」という座組で二人芝居『姐さん女房の裏切り』を上演した。

 同作は暴力団組織の組長の妻だった女と鉄砲玉だった男の愛の逃避行の末の物語。2人は抗争が起こった時にホテルにいたためその関係が組関係者にバレることを恐れ逃亡。その抗争で多くの死者が出たのだが、男の犯行とされてしまい、組どころか警察からも追われることに。それから20年が経ち、姉さん女房の女は50歳を過ぎてもスナックで働き、少し年下の男はヒモのようになっていた。そんな2人に再び暴力団と警察による追跡が忍び寄り…といったお話。

 物語の面白さ、千葉の姉さん女房と土田のヒモ同然の男というキャラの絶妙さ、2人のかみ合わせの良さなどさまざまな要因が重なったこともあり好評を得たのだが、あれから約7年、ついにこの2人が帰ってきた。それも強力な3人のメンバーを引き連れて。

 今回は好評だった前回の世界観を踏襲したお話。地方を拠点とした暴力団「日和組」は組長の死をきっかけに廃業。組長には4人の子供がいたのだが、三女がある男を連れて実家にやってきたことからさまざまなドラマが展開されていく。社会からはみ出した徒花たちの悲哀を滑稽なやり取りで描いていく。三姉妹に千葉、桑原裕子、田中美里、三女が連れてきた男を岩松了。土田は今回、千葉とは弟役で絡んでいる。

猫のホテル 30周年本公演『ピンク』

2021.10.04 Vol.745

 1990年に森田ガンツ、中村まこと、市川しんぺー、千葉雅子らで旗揚げした猫のホテル(通称:猫ホテ)が昨年11月に30周年を迎えた。この30周年イヤーのギリギリの10月に記念本公演を上演する。

 作・演出を手掛ける千葉による「人間のバカ哀しさ」を描いた作品は多くのファンを生み、90年代中盤から2000年代にはザ・スズナリといった小劇場を中心にコンスタントに公演を重ねた。その後、名優、怪優、奇才揃いのメンバーが外部から引っ張りだことなったこともあり、2010年代は劇団公演はかなりマイペースな感じで続けられた。今回も2018年4月の『秘境温泉名優ストリップ』以来の公演となる。

 今回の『ピンク』という作品は「30周年を迎え、創作姿勢や方法論を変えざるを得ない時代に突入したと実感した」という千葉が稽古や劇場環境、劇団のモラルまで通用するものかを見直すべく企画したもの。これまでは千葉自身、男性の物語を描くことが多かったのだが、今回は家父長制に守られた世界でたくましく生きる女性の物語を描くという。『ピンク』というタイトルには100年前の英国ではピンクは男の子の色、ブルーは女の子の色とされていたのに現在では逆転していることから「変容」の意味を込めつけられた。

 千葉は「劇団の歴史に今作が加わることで総括的に性別格差における価値観の変容を捉えるものと考えている」とも語っており、バカバカしさやユーモラスな表現の陰に現代社会への問題定義も見え隠れする作品となりそうだ。

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