『北斗の拳』の漫画家・原哲夫氏が映画『マッドマックス』シリーズの巨匠ジョージ・ミラー監督とオンラインで対談。原氏が『北斗の拳』が受けた影響を語った。
1979年に公開された伝説的作品『マッドマックス』を原点に、2015年公開の世界的ヒット作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続くシリーズ最新作『マッドマックス:フュリオサ』(5月31日公開)。
「北斗の拳」は1983年に週刊少年ジャンプにて連載がスタートするや一躍、社会現象化。累計発行部数1億部超を誇るアクション漫画の金字塔。作者の原氏は、『マッドマックス』シリーズの大ファンを公言しており、荒廃した世界、暴力で支配するバイカー集団、絶望の中でも生き抜く主人公の姿など、自身の作品にも多大な影響を受けていたと明かしている。
先日、原氏は最新作の公開に先駆け、主人公フュリオサのイラストを自ら描いて公開。「私もジョージ・ミラー監督から多くの影響を受けたひとり。もう無いだろうと思っていたら、そんな創り方があるのか!?と、まだまだ新しい映像世界を見せてくれることに、本当に頭が下がる思い。本気で僕を弟子にして欲しいです!」と巨匠への思いをコメントしていた原氏。
そんな原氏が今回、オーストラリアのミラー監督とオンラインで対談。
原氏は「私が手掛けた作品『北斗の拳』は、あなたの作品『マッドマックス2』からインスパイアを受けています。まさか40年の時を経て、お会いできる日がくるとは」と感激しきり。
独創的な世界観を生み出したミラー監督に「発想の源は」と尋ねると、監督から「私が大切にしているのは“好奇心”です。私の場合は映像やビジュアルで表現をしていますが、一般的にストーリーを創り上げるということは、何千年という時間をかけても決して極めることはできません。ですが、“好奇心”さえあれば、創り続けることが出来るのです」と回答。レジェンド2人が創作について語り合う貴重なひとときとなった。
また原氏は、この日のために「Dear George」と原自身のサインと、フュリオサの特別イラストをプレゼントし、ミラー監督もうれしそうに満面の笑み。
念願の対談を終えた原氏は「監督の脳はまったく衰えていない。しかもエンターテイメントを忘れていない。私たちの希望の星ですよ。年を重ねていくと変わっていくもの。でも僕は、変わらずにずっとエンターテイメントに徹していきたいという想いがあるから、ミラー監督もまったく変わらないでいてくれて、そこがとてもうれしかったです」と、第1作目から変わらぬ情熱でシリーズを描き続けた巨匠に感嘆していた。
原氏のコラボイラストは「マッドワールドV8展」(5月29日~31日、SHIBUYA TSUTAYA)でも展示される。