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ダメっぷりを見事に表現する俳優に注目「オフィスコットーネプロデュース 大竹野正典 没後10年記念公演 第4弾『さなぎの教室』」

2019.08.27 Vol.721

 オフィスコットーネでは2009年に不慮の事故により48歳の若さで亡くなった関西の劇作家・大竹野正典さんの作品を2012年から数々上演してきた。

 今年は大竹野さんの没後10年の年にあたることから、その集大成として「大竹野正典 没後10年記念公演」と銘打ちさまざまな企画のもと作品を上演している。

 その第4弾となる本作は大竹野さんの代表作である『夜、ナク、鳥』と同じく、2002年に実際に起きた4人の女性看護師による連続保険金殺人事件をモチーフに松本哲也が『夜、ナク、鳥』のオマージュとして新作を書き下ろす。

 松本は宮崎県出身でこれまで宮崎弁で芝居を作ってきたのだが、今回も舞台を宮崎に移し、より閉鎖的な人間関係から彼女たちが犯行に至るまで、またその後の心理描写を緻密に描き出す。

 4人の看護師を演じるのは佐藤みゆき、吉本菜穂子、森谷ふみ、今藤洋子。それぞれ早くから小劇場で活躍してきたが、「修羅の生きざま」を演じるにふさわしいキャリアを着実に重ねてきた。

 また本作ではそれぞれの夫役の俳優の存在感も大きなポイントとなるのだが、今回も絶妙なダメっぷりを見事に表現する俳優たちが揃った。

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