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松重豊「孤独のグルメ」映画化で監督・脚本・主演「最初は韓国のポン・ジュノ監督に依頼」

2024.07.10 Vol.web original

 

「孤独のグルメ」プロジェクト発表会見が10日、都内にて行われ『劇映画 孤独のグルメ』で監督・脚本・主演を務める松重豊が登壇。来年1月公開となるシリーズ初の映画と今年10月スタートの新シリーズ制作を明かした。

 原作:久住昌之、作画:谷口ジローによる同名グルメ漫画を原作に、2012年に松重豊主演でテレビ東京系連続ドラマ化した大人気シリーズ。テレビ東京開局60周年特別企画となる「孤独のグルメ」プロジェクトでは、シリーズ初の劇映画化(2025年1月10日公開)と多彩なキャストを主人公に迎えた、オムニバス形式ドラマ「それぞれの孤独のグルメ」(10月4日スタート)を制作する。

 12年にわたり主人公・井之頭五郎(いのがしらごろう)を演じてきた松重だが、今回の映画版では監督、脚本も務め、ドラマ新シリーズにも企画から参加。

 今回のプロジェクトについて松重は「僕に人望がないのか、予算の問題がないのか(笑)人材を立て直さないといけなくなって」とスタッフの卒業などによる人材不足を明かし「どうせなら大ぶろしきを広げようと」、今回のプロジェクトが立ち上がったとのこと。

 当初は、韓国のオスカー監督、ポン・ジュノに監督を依頼したと明かし「僕が出演した短編『シェイキング東京』(オムニバス映画『TOKYO!』の一編)の監督をしたポン・ジュノさんがこの『孤独のグルメ』を料理したら面白いのではと手紙を書いたんですが、スケジュールの都合で難しいということで」と振り返り、ドラマの若いスタッフの育成のためにも「僕が監督という立場でやるのが一番良いのではと思った」と語った。

 映画の内容については「ラブストーリーは絶対に入れたいなと。あと大冒険ものにしたい。また、今の日本を照らし出すものにもしたい。一生に一度だと思ったので、やれることは全部盛り込もうと思って」と言う松重。

「毎回、井之頭五郎が“腹が減った”と言って、ポンポンポン…と画が引いていくと言うカットがあるんですけど、映画ではどこでやったら一番映えるかな、と思ったらエッフェル塔だな、と。プロデューサーに言ったら“無理無理無理!”と言われましたけど何とかしてくれた」とパリから始まることを明かし「そこに冒険と恋が入っていれば劇映画として言うことないんじゃないかと」と胸を張った。

「もとは俳優になる前は映画監督になりたかったことを40年ぶりに思い出した」と振り返り「劇映画として面白いものを作れたと思う。これがつまらないと言われたら僕はもう映画やドラマの世界にいる資格はないと思う」と不退転の構え。

 また10月から始まるドラマ新シーズンでは「これまで僕がやってきた中で“松重は全部食べてるらしいよ”とか“お代わりもするらしいよ”という噂も流れて。そのせいで今後、グルメ作品をやる人に大変な思いはしてほしくないなという思いがあって。(新シーズンでは)いろんな職業、年齢、性別の人が孤独感の中からおいしいお店と出会っていく、五郎は出オチのようにそこにいるということをやりたい」と主人公が毎回変わる形式となると言いつつ「僕もちゃんと出ます。食べますよ」とファンを安心させるひと言。

 日本のみならずアジア各国でも人気を博すシリーズ。映画公開まで「これから日本中、アジアを含めて駆け回りたい」と意気込んでいた。

その男、孤独につき『小説 孤独のグルメ 望郷篇』

2019.10.26 Vol.723

 10月からSeason8の放送が始まったドラマ「孤独のグルメ」。井之頭五郎といえばすっかり松重豊のイメージが板についている人も多いだろう。

 ドラマ版の原作『孤独のグルメ』は原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画だが、この漫画の連載を立ち上げた編集者が本書の著者・壹岐真也である。WEB媒体「日刊SPA!」で連載された漫画版を底本としたオリジナル小説をまとめたものが『小説 孤独のグルメ 望郷編』だ。

 小説版は、設定こそ井之頭五郎だが、漫画版にもドラマ版にも依拠しないオリジナルな魅力にあふれている。たとえば小説なのでドラマや漫画よりどっぷり五郎のモノローグで進行していくのだが、どこかで聞いたような唄やフレーズが度々挟み込まれるあたり。フリーランスとして1人で仕事をしている五郎の頭の中には、常に心のつぶやきに加え入れ替わり立ち替わりいつかの回想や音楽や言葉が鳴っているのだろう。分かる。日常的に孤独に親しんだ経験があるならば理解できるはずだ。

 もちろん食べたことがないのに〈懐かしい〉食べ物の数々も健在。著者の分身かとも思うが、酒を飲まずにカルピスウォーターを愛飲しているところは、パラレルワールドを生きる五郎というべきか。マルコヴィッチならぬ井之頭五郎の穴のような読書体験だ。

美味しさは出汁から。精進料理を浅草で

2016.11.28 Vol.679

「孤独のグルメ」「花のズボラ飯」の久住昌之が原案協力を手がける、肉も魚も使わない、野菜中心の精進グルメまんが「サチのお寺ごはん」。

 1、2巻が好調に版を重ねている人気作の最新3巻の発売を記念して、作品中の料理を実食できる「おとのお寺ごはん」が日本酒とお出汁の和食店「浅草おと」で開催中だ。

 いちいちツイていないことだらけのOL・臼井幸が、お寺ごはんを通じて心身ともに元気を取り戻す「サチのお寺ごはん」から、特に読者人気の高かった4品が、年内いっぱいまで食べられる。

 日本酒のあてに出汁を湯のみで出す「浅草おと」のこだわり出汁がよく浸みた「茄子の揚げ浸し」、みじん切りにした野菜を豆腐、大和芋を合わせた生地に混ぜ込んで揚げた「飛竜頭」、「人間の生き様を表した」(レシピ監修の青江覚峰氏)という彼岸寿司、香りが素晴らしいキノコ海苔和えと、どれも精進料理の魅力を知ることができるメニューばかりだ。

【開催日時】開催中。年内営業最終日まで。17?24時(L.O.23時、ドリンクL.O.23時30分)【場所】浅草おと【定休日】月曜日【料金】・彼岸寿司 780円・キノコ海苔和え480円・飛竜頭620円・茄子揚げ浸し420円 ※以上、すべて税抜き価格。【問い合わせ】浅草おと(TEL:03-5830-7720 〔HP〕 http://oto.jpn.com/asakusa/ )

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