東京都ベンチャー技術大賞の表彰式が21日、有明・東京ビッグサイトにて開催中の「産業交流展2024」にて行われ、尿を利用したがんリスク検査を開発したCraif株式会社(文京区)が令和6年度の大賞と女性活躍推進知事特別賞をW受賞。小池百合子東京都知事も登壇し、東京発ベンチャーの開発力をたたえつつ、さらなる活躍に期待を寄せた。
東京都ベンチャー技術大賞は、都内の中小企業がその技術力を活かして開発した、革新的で将来性のある製品や技術、サービスを表彰するもの。
今年、大賞を受賞したのは、尿中のマイクロRNAをAIで解析し現在のがんリスクを調べる「マイシグナル・スキャン」を開発したCraif株式会社(代表取締役・小野瀨 隆一)。水沼未雅COOをはじめ女性幹部も多いテック企業として女性活躍推進知事特別賞とのW受賞となった。
小池都知事は「技術の世界はますます日進月歩。1分1秒を争う厳しい国際競争を勝ち抜くためには、新たな価値を次々と創出しなければいけません。東京が時代をけん引するためにも中小企業やスタートアップの皆さんの力は不可欠」と企業をたたえつつ、受賞後の活躍にも期待。
今年の大賞にも「今年のノーベル生理学・医学賞もマイクロRNA分子の発見に対して贈られたもの。時期にも合った素晴らしい製品。東京の企業の画期的な技術として注目されるものだと思います」と高く評価した。
さらに小池都知事は「東京が、持続可能な都市を高い技術力で維持していくためにも、東京のポテンシャルを最大限に発揮できるエコシステムをさらに後押ししていきたい」と東京都としての支援にもさらなる意欲を語った。
他、東京都ベンチャー技術奨励賞を受賞したのは、世界初の機能性細胞デバイス「ヒト3Dミニ肝臓」 を開発した株式会社サイフューズ、遠隔支援で熟練工の技術を作業現場に生かせる「コネクテッドワーカーソリューション」を開発したFairy Devices株式会社、3D スキャナー「AVATARIUM」を開発した株式会社PocketRD の3社。
東京都ベンチャー技術優秀賞を受賞したのは、視覚障がい者向け歩行支援機器「あしらせ」を開発した株式会社Ashirase、 介護支援システム「ライブコネクト」を開発した株式会社Z-Works、日中放射冷却素材「SPACECOOL」を開発したSPACECOOL株式会社。
また特別賞は、介護用洗身用具「switle BODY」を開発した株式会社シリウス、イヌの血液がん検査「Ark-Test」を開発した 株式会社メディカル・アークなど7社が受賞した。