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多様性を認め、尊敬し合う社会は素晴らしい。けれど、それだけじゃヤングケアラーは救えない〈徳井健太の菩薩目線 第209回〉

2024.06.20 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第209回目は、多様とは何かについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

 

 テレビ東京『日本怪奇ルポルタージュ』をご覧になってくださった皆さん、ありがとうございました。

 この番組は、昔の日本では考えられなかった「社会問題」や「怪奇現象」に少しだけ寄り添うという番組で、元旦に放送した特番が好評だったことを受け、4月から6週連続で放送されました。僕はその5回目、5月2日に放送された「ヤングケアラー」回に登場し、VTR出演者としていろいろ話をさせていただきました。

「徳井で一本作りたい」と言っていただいたときは、ありがたいやら不安やら。自分で言うのもなんですが、30分番組をまるまる徳井健太にスポットを当てるって、ものすごく冒険的なことだと思う。まさに怪奇。僕はルポ散歩という形で、とにかく散歩をしながら自分のヤングケアラー時代の話と、その後の人生について話をした。

 菩薩目線でもたびたび触れている通り、僕自身はヤングケアラーだったという自覚はない。当時を振り返っても、困っていた感覚はない。「大変だったでしょ」と言われても、それが当たり前だと思っていたから、何も感じていなかった。だから、今、ヤングケアラーで困っている人がいたとしても、どうやって助ければいいのか分からない。あの時代、日々の生活にどんなことをしていたかは思い出せるけど、感情を覚えていない。仮に、今の自分があの時代に戻って、10代の自分と話ができるとしても、何を話せばいいかのか分からない。

 母親は何も教えてくれなかったし、父親も離れて暮らしていたから、挨拶や感謝、マナーといった概念はなかった。でも、そういうむちゃくちゃな態度が、芸人になったことで周りから「面白いな」と言ってくれるようになって、僕はこれでいいと思って35歳まで生きてきた。この先もそうやって芸人を続け、身を滅ぼせばいいと思っていた。

 あるとき、小藪千豊さんが「徳井。それはアカンで」とめちゃくちゃ丁寧に接してくれるようになった。例えば、神社に行ってお賽銭をするのは、その神社を掃除してくれている人の給料になるから払うんだとか、寿司屋に連れて行ってくれたときは、目の前で大将が握ってくれたんだからすぐ食べるんだなんて、感謝や礼儀の大事さと教えてくれた。

 僕みたいな世間知らずのガキに、小藪さんは1回2回じゃなくて、1~ 2年をかけて当たり前のことを教え続けてくれた。そのおかげで、僕は人間的な感覚というもの――母親の世話を始める前にはあっただろう感覚を、取り戻すことができたんだと思う。小藪さんがいなかったら、絶対に今の自分はない。本当に感謝してもしきれない。

 小藪さんが実践してくれたことは、僕にとっては助けだった。でも、世の中は多様性を問う。考え方によっては、かつての僕のような“むちゃくちゃな生き方”も多様な社会の一部分なのかもしれない。僕は考え方を矯正されたわけだから、小藪さんの助けは多様性とは真逆に位置するものなのかもしれない。

「まぁいいじゃん。いろんな人がいてもいいよね」では救えない人もいるし、ヤングケアラーに「それもあなたの個性だよ」なんて言ったら、一人も救うことはできない。「俺はこう思うから、俺についてこい」。そうやって、首根っこをつかんでくれるような人に出会えたから、僕は救われた。だから、多様性にケチを付けてでも、ヤングケアラーを救うには小藪さんみたいな人が現れるしかないと思っている。土足で踏み込む勇気と鍛錬を持つ人じゃないといけないんです。

昨今言われている多様性って一体何なんだろうなんてことを、最近は考える。その人の生き方を尊重してあげたいけど、否定をしてあげなければ助けることができない現実も確実にある。生き方に正解なんてないと思う。だから僕は、少なくても多様性が大事だと決めつけるようなことはしたくない。

スチャダラパーデビュー30周年特別番組が無料で公開中「言うなって」というエピソードも

2020.04.16 Vol.Web Original

 音楽専門チャンネルのスペースシャワーTVが、4月10日にオンエアした特別番組『スチャダラパー30周年記念特番 スチャダラ2020 SPECIAL』を、同局のYouTubeオフィチャンネルで無料公開している。

【徳井健太の菩薩目線】第46回 品とは犠牲の心。自分のことしか考えられない人間は品がない

2019.12.10 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第46回目は、品について独自の梵鐘を鳴らす――。

小藪千豊主宰のコヤソニが10回目「今年も目玉なし」もPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅらが出演

2019.07.01 Vol.Web Original

 お笑い芸人の小藪千豊が7月1日、都内で、「KOYABU SONIC 2019」(9月14~16日、インテックス大阪)の概要発表会見を開催、Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅ、常連のスチャダラパーや曽我部恵一、小藪自身がメンバーに名を連ねる吉本新喜劇ィズとジェニーなど出演アーティストも発表した。

 コヤソニの愛称で親しまれる、小藪が主宰するフェス。もともと、小藪とレイザーラモンが組んだビッグポルノで人気夏フェス「サマーソニック」に出演しようと試みたものの拒まれたことからスタート。スチャダラパーや曽我部恵一ら小藪と親交のあるミュージシャンが出演して初開催。開催回数を重ねるほどに人気を集めてきた。

 小藪は「吉本新喜劇ィズとジェニーハイを広めるためのフェス。お笑いと音楽で楽しんでもらい吉本新喜劇のことを好きになってもらえたら」。

【徳井健太の菩薩目線】第25回 一流のプロフェッショナルのオススメは、踏み絵なんだ

2019.05.10 Vol.Web Original

“サイコ”の異名を持つ平成ノブシコブシ・徳井健太が、世の中のあらゆる事象を生温かい目で見通す連載企画「徳井健太の菩薩目線」。第25回目は、プロの判断に身を委ねることのメリットについて、独自の梵鐘を鳴らす――。

小藪、とろサーモン村田が笑いにコミットする新番組「お笑い芸人として戦える体に」

2018.09.12 Vol.Web Original



 映像配信サービス「大阪チャンネル」の新番組『笑(わら)イザップ』の発表会が12日、吉本興業の東京本部で行われ、小藪千豊と村田秀亮(とろサーモン)が出席した。

 ライザップとタッグを組み同社のサービスを完全パロディ化。ライザップの科学的データに基づいた「ライザップメソッド」同様、インストラクターの「お笑いメソッド」と吉本興業の笑いのデータベース、よしもと芸人がそばにいる環境という最高のサポート体制で、売れない若手芸人を、1カ月間で面白くさせるというプログラムだ。

 小藪と村田は第1回のスペシャルインストラクターを務める。

 小藪は「誰がお笑いのアドバイスをしてんねんと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、名選手が名監督になるとは限らない。僕も吉本新喜劇で座長をやらせていただいています。恥ずかしいですけど、よしもとのなかで、お笑いのなかで、一番お笑いを科学し分析している集団が新喜劇だと思います。とろサーモンもずっとおもしろいと言われながらもなかなかM-1の決勝には出られなかった。そして出れて優勝した。どっちも苦労している分若手芸人の気持ちが分かったり、分析できたり、そこそこなんじゃないかと思っています」。

 小藪はまた、テニスの大坂なおみのコーチを引き合いに出し、「コーチは選手としてはランキングが低かったということですが、そのコーチに寄り添ったことで、大坂なおみさんは四大大会で優勝した。僕らも実績はないですがアドバイスについては超一流だと自信がある。お笑い界の大坂なおみを探したい」と流れるようにコメントしすると、村田は「……大演説でしたね」と驚いていた。

 課題はトーク。NSC(吉本総合芸能学院)を卒業したばかりの若手からオーディションで選ばれた3名を、小藪が短くない芸能生活のなかで培ってきた「コヤブメソッド」で、“笑いにコミット”させる。小藪いわく「贅肉のついた、お笑い的にスマートではない芸人たちがお笑い芸人として戦える体になるのを手助けする」。

 すでに収録は終了。番組には、小藪の指名で、ゲストトレーナーとして矢野・兵動の兵動大樹と麒麟の川島明も出演。「おしゃべりのスタイルは千差万別。僕のアドバイスだけを聞いていたらいいということではない。本当は人から教えてもらうものでもないと思っているので、僕とは違ったタイプの、お笑いを頭で考えていらっしゃる、野村(克也)監督のような……ID芸人。僕に足りてないところを持っている信頼できる2人にお願いしました」

 小藪は「お笑いにコミットするなんて気持ちはなかったけど、真剣な子たちを見たときに、僕でできることができるなら寄り添いたいと思ったのでどんどん真剣になった」という。

 隣で見守った村田は「お笑いって筋肉のつける部分が違うと思うんですけど、小藪さんというエピソードトークで実績のある方が、実力も実績もない若手に、ピンポイントでトークを教えるなんて贅沢。横でトレーニング聞いていたら、目からウロコだらけで。こんなトークの作り方があるんだって、横で勉強しているようでした」

渋谷でシェア飲み体験 期間限定で渋谷にスタンド

2017.07.06 Vol.693

 アルコール飲料「氷結」と氷菓「ICEBOX」がコラボする「氷結ICEBOXスタンド」が、9日までの期間限定で、渋谷MODIに登場した。同スタンドでは「氷結」を「ICEBOX」に注いで飲む人気上昇中の飲み方だけでなく、1つの缶を複数の「ICEBOX」で飲むシェア飲みを体験できる。
 
 提供されるのは、2人シェア飲みセット(200円)、3人シェア飲みセット(250円)、お1人様セット(150円)。シチリア産レモン、グレープフルーツ、ももといった定番のフレーバーや「旅する氷結」シリーズのカリビアンモヒート、アップルオレンジサングリアなど「氷結」のなかからお好みのフレーバーを選べる。

 期間中は毎日13~21時まで。初日の6日のみ15時から。
  

 

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