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小池百合子東京都知事インタビュー「『未来の東京』戦略」はバージョンアップだけでなくゲームチェンジするくらいの勢いが必要

2023.06.27 Vol.Web Original

 年頭の記者会見で岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」に言及するなど、改めて少子化対策や子育て政策に注目が集まっている。 6月13日には政府が「こども未来戦略方針」を決定するも、年3兆円台半ばに上る財源の具体策は示されていない。そんな中、いち早く1月に「『未来の東京』戦略 version up 2023」を策定し、少子化対策を強力に推進することを表明した東京都の小池百合子知事に話を聞いた。(聞き手・一木広治)

防衛費増の財源論議に見る「復興税」と「たばこ税」の扱いの違い

2023.02.11 Vol.Web Original

 岸田政権が昨年12月16日に「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保関連3文書を閣議決定した。ここでは敵の弾道ミサイル攻撃に対処するため、発射基地などをたたく「反撃能力」の保有、いわゆる「敵基地攻撃能力の保有」が明記されたことから日本の安全保障は大転換することとなった。

 政府が閣議決定という手法を用いてまで急ぐ背景には昨年2月からのロシアによるウクライナ侵攻、度重なる北朝鮮のミサイル実験、尖閣諸島周辺海域での中国船の領海侵入の増加といった目に見える危機が迫っていることが挙げられる。

 とはいえ、このような重要な問題が国会で議論されることなく閣議決定でなされたことについては評価が大きく分かれるところとなったが、右も左も等しく問題視したのが財源について。

 今回の決定の実現のために2023年度からの5年間で総額43兆円、2027年度にはGDP(国内総生産)比で2%に防衛費が膨れ上がることとなった。不足する財源については岸田文雄首相は法人税の増税を軸に、たばこ税、復興特別所得税を充てることを検討。

 復興特別所得税は東日本大震災からの復興のために必要な財源の確保を目的として徴収されている税金。2013年から2037年まで徴収される予定だったのだが、その期間を20年程度延長する案が検討された。

 この案が報道された際には「よりによって復興のためにといって集めた復興税を違う目的のために使うのか?」という声が国民の中で広がった。世論の声に敏感な自民党内でも財源を巡り議論は白熱。増税自体に疑義を呈し、国債で賄おうという声も出た。

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