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舞台「天才バカボンのパパなのだ」出演の俳優陣が稽古場の真面目な芸人たちの様子を暴露「演出家の言うことを100聞いている」「どんな時でも100%」

2024.02.21 Vol.Web Original

「僕らは100聞いてないですから(笑)」

 舞台「天才バカボンのパパなのだ」が2月21日から東京・下北沢の本多劇場で開幕した。今回は芸人と俳優という普段は違うフィールドで活躍する者同士が集まっての座組での公演。お笑いコンビ「男性ブランコ」の浦井のりゆき、「うるとらブギーズ」の佐々木崇博、「ジェラードン」のかみちぃ、「エルフ」のはるの芸人4人が演劇初挑戦にして日本を代表する劇作家・別役実の戯曲に挑んでいる。

 同作は1978年に初演された作品。赤塚不二夫の漫画「天才バカボン」と別役の不条理な世界観が絡まり「脱線に次ぐ脱線で物語としての意味を成さず、気がついたら終わっているという内容」(演出の玉田真也)という難解なもの。

 公演に先駆け公開ゲネプロが行われ、その後の取材会ではバカボンのパパとママを演じる市川しんぺー、浅野千鶴といった小劇場出身の芸達者たちが稽古場での芸人たちの様子を明かした。

 浅野や市川はこれまで多くの舞台への出演経験があるのだが、ここまでがっつりと多くの芸人と絡むのは初めて。浅野は「役者より真面目に稽古をする方々ばかり。それに本当に驚いた。ちょっとした返し稽古で短いシーンをやるときも佐々木さんなんて大声でやって声がガラガラになるくらい真面目に100%でやる。なので自分は“普段、もっと頑張らなきゃ”と思わされました」と芸人たちとの稽古の様子を明かす。

そうそう見られない企画 ハイバイ『ワレワレのモロモロ東京編』

2016.11.27 Vol.679

 今回の公演は「俳優が自分の身に起きたことを書き、演じる」という異色番外公演。

 ハイバイはもともと主宰の岩井秀人が「自分がひどい目にあったこと」を中心に取材し、現実に起こっている「面白ひどいこと」を主な題材として作品を作ってきた。いわば「私小説」ならぬ「私演劇」。

 ドラマは日常に転がっている、とはよく言うが、まさにそれを実際に行ってきたのが岩井の作品。

 ゆえに題材は「ひきこもり」「家族」「夫婦」「不倫」など現実の社会問題とリンクするものが多かった。

 そして岩井は2011年から全国の高校・大学・公共ホールなどで参加者が「自分で書いて、演じる」というワークショップを行い、そこで何本か作品を作ってきた。

 本作はそのワークショップを起とし、俳優たちが実際に自分の身に起きたことを出し合い、それを岩井が構成・演出し一本の作品に仕上げたもの。

 演劇というフィルターを通した時に、悲劇が喜劇に代わる時もあれば、その逆もしかり。演劇のダイナミックさを体験できる作品となりそうだ。

 すでに前売り券は完売なのだが、当日券は毎回必ず出すとのことなので、ぜひチャレンジしたい。
 15、16日には岩井のアフタートークもある。

ハイバイ『ワレワレのモロモロ東京編』
【日時】12月10日(土)?23日(金・祝)(開演は19時。17日(土)は14時の回あり。18日(日)と23日(金)は14時開演。月曜休演。開場は開演20分前。受付開始は開演40分前)【会場】アトリエヘリコプター(五反田)【料金】整理番号付自由席 前半割(10?16日)前売・当日共3300円/一般(17?23日)前売・当日共3800円、学生:前売・当日共2800円(受付にて要証明)【問い合わせ】ハイバイ(TEL:080-6562-4520 =10?20時 [HP] http://hi-bye.net/ )【構成・演出】岩井秀人【出演】荒川良々、池田亮、岩井秀人、上田遥、川面千晶、永井若葉、長友郁真、平原テツ、師岡広明

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