長きに渡って愛され続けている、平成中村座の歌舞伎公演が今秋10月と11月に浅草寺境内で上演されることが決定、22日、浅草寺伝法院で製作発表記者会見が開かれ、中村勘九郎と七之助が公演への意気込みと、平成中村座への熱い思いを語った。
平成中村座は、2人の父である、十八世中村勘三郎が、江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、より多くの人に歌舞伎を楽しんでほしいと夢に見、実現したもの。2000年に誕生すると、さまざまな作品や驚きの演出で観客を魅了。海外でも公演し、歌舞伎ファンを増やしてきた。
公演決定について、勘九郎は「とにかくうれしいです。コロナという未知のウィルスと戦う日々の中、何を希望に、何を夢に持ってたかというと、中村座が早くやりたいということでした。いろいろ企画はあったんですけれども潰れてしまった。ようやく浅草で10月11月にできるということ、本当にうれしく思います」と、笑顔であいさつ。
「中止になった場所の方々には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、浅草の地で再始動、一発目2カ月というのは良かったんじゃないかなと思います」というのは、七之助。「私たちは浅草公会堂で十代の頃から修行をさせていただいてきて、今がある。コロナのせいで浅草公会堂での若手公演もずっと中止になっています。その悔しい思いも、この10、11月に、代わりに晴らして行きたい」。