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松下優也『ジョジョ』初舞台化に「驚き」宮野真守は「僕の初ジョジョがミュージカルとは」

2023.11.17 Vol.web original

 

 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の製作発表会見が16日、都内にて行われ、松下優也、有澤樟太郎らキャスト陣と脚本・振付の長谷川寧が登壇。キャスト陣が『ジョジョ』ミュージカル化の驚きを明かした。

 荒木飛呂彦原作(集英社ジャンプ コミックス刊)による国民的大人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』を「第1部 ファントムブラッド」をベースに世界初のミュージカル化。
 
 ダブルキャストで主人公ジョジョことジョナサン・ジョースターを演じる松下優也と有澤樟太郎をはじめキャストたちも『ジョジョ』のミュージカル化に驚いた様子。松下が「初めて話を聞いたときは、帝劇でジョジョを舞台化するんだ、というところで“1”驚き。自分の役がディオじゃなくてジョナサンなんだというところで“2”驚き」と振り返りつつ「普段、見に来てくれる知り合いからも連絡が来たんですが、友達の友達とか知らない人からも見に行きたいと言われた」と反響の大きさにびっくり。

 有澤も「いったいどれだけの人がジョジョをやりたかっただろうと思うと身も引き締まります。先日は共演したなだぎ武さんから、ずっと大事にしていたジョナサンのフィギュアを託していただいた。プレッシャーもありますが託された身として頑張りたい」と意気込み。

 ジョジョの宿敵ディオ・ブランドー役の宮野真守は「何を隠そう、僕は巷では有名な声優で、ちょっと人気もあるんですけど…。声優にとって『ジョジョ』は特別な作品で、なんなら僕もオーディションに行ったこともあるんですが縁がなくて」と苦笑しつつ「自分の初ジョジョがまさかミュージカルになるとは。この作品に僕の初ジョジョをささげます!」と笑いをさそった。

 今日初めてそろったというキャストたちだが、好きなシーンやセリフの話題で大盛り上がり。フランスを代表するミュージカル作曲家ドーヴ・アチアによる音楽についても異口同音に「めちゃくちゃかっこいい」「難しそうだけど早く自分のものにしたい」と大興奮。

 演出を手掛ける長谷川寧も「フィジカルな力も使ったタフな作品になると思うが、この方々ならできる」と役者の顔ぶれに胸を張り「原作は、ともすれば少年向けと思われるかもしれないが、19世紀を舞台にした物語は改めて読むと社会的格差が広がる今の時代にも合うと思う。2.5次元のように原作の“再現”にフォーカスを当てる方法もあるが、映画『ジョーカー』のように原作が持つ人間味のリアルさも持ち帰ってもらえる作品にしたい」と語っていた。

 この日の登壇者は松下優也、有澤樟太郎、宮野真守、清水美依紗、YOUNG DAIS、東山義久、廣瀬友祐、別所哲也、長谷川寧(脚本・振付)。

 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』は2024年2月6日から28日まで日比谷・帝国劇場にて公演。その後、札幌、兵庫にて公演。

ジョナサン・ジョースター役(Wキャスト)の松下優也

 

ジョナサン・ジョースター役(Wキャスト)の有澤樟太郎

 

ディオ・ブランドー役の宮野真守

 

エリナ・ペンドルトン役の清水美依紗

 

 

スピードワゴン役のYOUNG DAIS

 

ウィル・A・ツェペリ役(Wキャスト)の東山義久

 

ウィル・A・ツェペリ役(Wキャスト)の廣瀬友祐

 

ジョースター卿役の別所哲也

 

脚本・振付も手掛ける演出家・長谷川寧

 

紅ゆずる、宝塚退団後初のミュージカルに意気込み「ポジティブに思っていただける作品に」

2021.07.03 Vol.Web Original

 

 ブロードウェイ・ミュージカル『エニシング・ゴーズ』の製作発表記者会見が、横浜市内で行われ、主演の紅ゆずる、そして大野拓朗、廣瀬友祐、愛加あゆ、一路真輝、平野綾、市川猿弥、陣内孝則の主要キャストが出席した。

 1934年にブロードウェイで初演された、コール・ポーター作詞作曲のミュージカル・コメディ。主人公のナイトクラブの大スターのリノ、ウォール街のビジネスマンのビリー、社交界の華であるホープ、英国紳士のオークリー卿がそれぞれの思いを胸に同じロンドンに向かう船に乗船。そこに神父に変装したギャングのムーンフェイスやその情婦のアーマも乗り込んできて大騒ぎになる。

 紅は、宝塚歌劇団退団後初めてのミュージカル。宝塚時代には男役を突き詰めて来た紅だが、本作では女性役で「男役の時には見せることもなかった、見たこともなかったというものが、この作品にはたくさん詰まっている」。リノは紅に近いそうで「自分に流れる血で何かリノに生かせたり、リノから学ぶことも多いだろうなと思っています。役作りの段階で、男役をやっていたことを長所に考えてやっていきたい。リノが私なのか、私がリノなのかというところまで突き詰めていきたい」

 大野拓朗は、リノが想いを寄せるビジネスマンのビリーを演じる。本作は「何も考えずにたくさん笑って元気をもらえる作品」だという。作品の中でリノとビリーが一緒に歌う楽曲『You’re The Top』が大好きだそうで、「ずっとお互いにほめあっている曲なんですけど、自分に置き換えて自分もリノにほめてもらっている気持ちになって、元気や勇気をもらえる曲だと思います。素敵な楽曲やダンスやお芝居がいっぱい詰まった作品なので、見に来てくださったみなさまの明日の活力につながるように、僕も舞台上で弾けたいと思います」と意気込んだ。

「ミュージカル俳優の陣内孝則です」と自己紹介した陣内はギャングのムーンフェイス役。「ライバルは井上芳雄君と山崎育三郎君です。できれば早いうちに、ご婦人方にキャーキャー言われるミュージカルスターになりたいと思っています」とユーモアたっぷりにあいさつ。その後も、女優としての紅の印象を聞かれて「宝塚のトップを張った人は独特の華がある」としたうえで、一緒に歌うシーンで音が合ってないじゃないかと思われてるんじゃないかと不安を明かして笑わせた。

「(コロナ禍で)みなさん窮屈だと思うんです」と、紅。「この作品を観劇している間は心を開放していただいて、明日から頑張ろうってポジティブに思っていただける作品にしたいと思っています」とアピールした。

『エニシング・ゴーズ』は、日本では1989年に初演。それから再演を重ねており、今回は8年ぶりの上演となる。

 東京・明治座で8月1~29日。その後、名古屋、大阪、福岡でも公演がある。

 

平野綾「ギャングの愛人極めたい」

 

 イベントの中で、『エニシング・ゴーズ』が意味する「何でもあり」「制限なし」にちなみ、登壇者それぞれが自身の「エニシング・ゴーズ」なエピソードについて聞かれる場面があった。そのなかで平野は「制限なし、みたいなところでお話させていただきたいと思います。アーマという役はギャングの情婦なんですが、私、今年は舞台でギャングの情婦しか演じてないんです。続いているんです。ここは極めたいなと思って。自分の中では制限をかけずに愛人を演じたい」

 この質問のやり取り全体が『エニシング・ゴーズ』な状態になり、市川猿弥が「歌舞伎は何でもあり」、一路が「平野綾ちゃんと違って、近年いろんな役をやらせていただいていて。これからも何でもやりたい」と真面目に答えれば、愛加はタイでふらりと入ったマッサージ店でマッサージを受けている間に髪を編み込まれていたという「タイのマッサージ店はエニシング・ゴーズ」な話。大野は南極を訪れた時の大波に揺られる船内での「ちょっと汚い」何でもありエピソードと次々と披露。廣瀬に至っては「部屋にいて、誰もいない状態で……」と話し始め、他の出演者から「そういうんじゃない(笑)」と優しくツッこまれていた。最後に紅は「宝塚時代、私は劇団放し飼いと言われていた」と明かし笑わせた。

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