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もっとお笑いを楽しんで!落語会や新喜劇などに日本語と英語の字幕導入

2016.05.08 Vol.666

 

 吉本興業は『桂文枝「字幕」落語会』、吉本新喜劇と世界のパフォーマーがコラボレートする『THE 舶来寄席2016東京公演』を同時字幕つきで上演することを2日、都内で発表した。テレビの字幕放送に使われているシステムを劇場に持ち込むもので、演者を邪魔することなく、ほぼタイムラグなしで字幕で楽しめる。

 吉本興業にとって自社で企画制作するライブを海外の人にも楽しんでもらうことは長年の課題。また海外から日本を訪れる観光客が増えるなかで、「日本のショーを見てもらうという文化を作りたいと思っていた」(よしもとクリエイティブエージェンシー)。

 英語を始めとした多言語の同時字幕の導入は言葉の壁を取りはらう第一歩。英語字幕用翻訳を担当するチャド・マーレンは、「発想、日本のお笑いであること、そして間。お笑いには3つの要素があると思います。頑張って字幕を付けていますが、日本人が面白いというのが伝わっていない」と悔しげ。今後も引き続き頑張っていくと意気込んだ。

 桂文枝は「笑いを共有できればどれだけ素晴らしいでしょう。笑えば諍いも無くなるわけですから今回の取り組みに全身全霊をかけて挑むつもりです」とコメント。字幕システムを体験した弟子の桂三四郎は「字幕が吹き出しになって、顔の右、左に出るのは分かりやすくていいですね。話している人が変わったというのがすぐ分かる」と、感心。新喜劇のメンバーも「自分のセリフに色付けがされているので、人数がたくさんになっても分かります」とうなずいていた。
 よしもとクリエイティブエージェンシーによれば、今後、日本語はもちろん英語、他の言語にも順次対応していきたいという。また、よしもとの劇場にこのシステムを導入したい考えだ。

 

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