その年に公開された優れた日本映画を表彰する日本アカデミー賞の、記念すべき40回目の授賞式が3日、都内にて開催。今年、対象となるのは2015年12月16日〜2016年12月15日の間に東京地区で劇場公開された新作映画。異例の大ヒットを遂げた作品がいくつも誕生するなか、どの作品がどの賞に輝くのかという点にも大きな注目が集まった。授賞式の見どころと賞の結果をリポート!
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今年の受賞者は多彩な顔ぶれ! 『第39回日本アカデミー賞』リポート
その年度に日本で公開された優れた映画を表彰する、日本映画界最大の祭典・日本アカデミー賞が今年も開催。近年は受賞が同じ作品に集中することが多かったが、今年は混戦で大盛り上がり! その華やかな授賞式の模様をリポート。
日本アカデミー賞、安藤サクラ&二宮和也が最優秀賞
第39回日本アカデミー賞授賞式が4日、都内にて行われ、各部門の最優秀賞が発表。最優秀主演女優賞に安藤サクラ、最優秀主演男優賞に二宮和也が輝いた。
「絶対に無いと思っていた」と、受賞に驚きを隠せない安藤。映画『百円の恋』では、自堕落な日々から抜け出しボクサーを目指す主人公の変化を、短期間の撮影で見事に演じ切った。ぼう然とした表情でトロフィーを握りしめた安藤は「この作品を見てくださった方に“こんなことになったよ”と伝えたい」と喜びをあらわにした。
吉永小百合と共演した『母と暮せば』で最優秀主演男優賞に輝いた嵐の二宮和也は、昨年の岡田准一に続き“ジャニーズ2連覇”となる受賞。「昨年、岡田くんの受賞の様子をテレビで見て喜んでいたが、だんだん悔しくなってきた。今日はいい酒が飲めそう」とニッコリ。岡田からも「これがゴールではないという言葉をもらった」と明かし、今後の俳優活動にさらなる意欲を見せていた。
日本アカデミー賞、今年の司会は西田敏行・宮沢りえのオトボケ&セクシータッグ!
『第39回日本アカデミー賞』の優秀賞記者発表会見が18日、都内にて行われ、司会を務める西田敏行、宮沢りえが意気込みを語った。
2014年から総合司会を務めている西田は「今年も素晴らしいお相手を皆さんに選んでいただいた」と、宮沢に満面の笑顔。
前回『紙の月』で最優秀主演女優賞を受賞し、2004年以来12年ぶりに授賞式の司会を務めることになった宮沢は「アカデミー賞の最優秀主演女優賞という素晴らしい賞をいただくと、司会という大役がもれなくついてくるという現実に、背筋が伸びる思いです」としながら「西田さんがパートナーとしていてくださるので司会を楽しみたい」と意気込んだ。
昨年は、舞台の仕事のため、受賞の瞬間に立ち会うことができなかった宮沢は「舞台のそでで受賞の報告を受けて、飛び上がって喜びました。後で映像を見たら、いつもクールな吉田監督が、ガッツポーズをしていて(笑)。撮影中でもそんな監督の姿は見たことが無かったので、アカデミー賞の価値を改めて感じましたね」と振り返った。
優秀作品賞には『海街diary』『海難1890』『日本のいちばん長い日』『母と暮せば』『百円の恋』が並んだ。各部門の最優秀賞は3月4日に行われる第39回日本アカデミー賞授賞式で発表される。
日本アカデミー賞『舟を編む』が最多6冠!
第37回日本アカデミー賞授賞式が7日、都内にて行われ、各部門の最優秀賞が発表。石井裕也監督の『舟を編む』が作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞(松田龍平)など、最多6部門で最優秀賞を受賞した。
『舟を編む』は、三浦しおんの同名小説の映画化で、松田演じる真面目で不器用な主人公が、膨大な年月をかけ仲間とともに辞書編纂という仕事に取り組む姿を描く。
主演男優賞に輝いた松田は「大島渚監督の『ご法度』で新人賞を頂き、こうしてまた最優秀主演男優賞を頂いた。僕の親父(松田優作)を好きだった人に期待されているな、と。いろいろな人に影響を受けて、その中で自分のやりたいことを見つけていければいいと思います」と感慨深げに語りつつ、最多6部門での最優秀賞受賞について「たくさん賞を頂きましたが、作品賞が一番うれしい」と喜びを見せた。
石井監督は「松田さんをどうしても勝たせたかった。みんなで作った映画なので、一緒に戦ってくれたスタッフとこうしてこの場にいることができて本当にうれしい」と語った。
また『さよなら渓谷』で最優秀主演女優賞、『そして父になる』で最優秀助演女優賞というW受賞に輝いた、真木よう子は「本当にうれしいです!(助演賞を)リリーさんと一緒に取れたことがとてもうれしいです 」と笑顔を見せた。