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早稲田が変われば日本社会が変わる!【鈴木寛の「REIWA飛耳長目録」第14回】

2022.02.14 Vol.web Original

 

 大学受験シーズン真っ只中ですが、先日、あるネット記事に目が止まり、フェイスブックにシェアをしました。朝日新聞EduAで今月9日、掲載した早稲田大学の恩藏直人常任理事へのインタビュー記事です。

 記事のテーマはAO入試(総合型選抜)。AOを経て入学した学生のGPA(成績評価)が高い傾向から、各大学が積極的に受け入れるようになっている流れを受け、早稲田の取り組みを恩蔵先生に尋ねたものですが、先生は、私が文科大臣補佐官時代、高大接続システム改革会議の委員のお一人でした。

 当時からAO経由の学生の手応えは伺っておりましたが、その後も堅調なようです。取材に対し、AO入試学生のGPAについて「全般的に結構高い」と述べられ、「受験する学部を第一志望にしていて、入学後の目的がはっきりしているためでしょう」と分析されています。また、指定校推薦についても「地方出身者の割合が多く、GPAも平均値よりやや高い」ということでした。

 そして気になる多数派、一般入試からの学生のGPAはどうか。「どの学部でもGPAで並べると平均的」と安定しており、問題視する声はないとのことですが、改革の手を緩めません。本欄でも以前書きましたが、看板の政治経済学部の入試で記述式を導入し、数学ⅠAを必修に。商学部でも数学ありの入試枠を増やしました。

 ご記憶の方もおられるかもしれませんが、8年前、私は早稲田の暗記偏重の入試スタイルを変えるべきと、ネットメディアの記事で強くご提案したこともありました。マークシート型、暗記型に偏りすぎた旧来型の入試では、AIが進化する近未来を担う人材育成に相応しくないと考え、思考力・論述力や探究活動の実績など多面的な評価を増やしていくべきと考えたからです。

 早稲田は私立大学受験者数のトップ3に常に入っておりました。誰もが認める私学の雄である早稲田の入試が変われば、受験生の多くを占める日本の私立大文系志望者の学びが変わっていくという、入試改革の“トリクルダウン”効果を期待し、強く改善を求めました。大学から私の書いた記事にご指摘を受けたこともありましたが、隔世の感があります。鎌田薫前学長、田中愛治現学長、恩蔵常任理事はじめ、関係者の皆様のご努力に改めて敬意を表したいと思います。

 この間の大学入試改革のMVPは明らかに早稲田大学です。同校の本気度が十分に伝わります。各大学もこれに見習い、切磋琢磨しながら、10年後面白い人材を輩出していきたいものです。
(東大・慶応大教授)

ペットボトルの「ちょい残し」、実は大きな影響が…

2021.07.12 Vol.743

 あと一口で空になるのに、少しだけ飲み残してペットボトルを捨ててしまう人いませんか?

 そもそも最後まで飲んでいるか残しているかを意識した事がない人が多いかもしれないが、桜美林大学教授の藤倉まなみ氏による「大学におけるペットボトル飲料の飲み残しの実態に関する研究」によると、大学構内で廃棄されたペットボトルの総本数の23%に何らかの飲み残しがあったという調査の結果が出ている。

 一般的に飲み残す理由としては「最後数センチは沈殿物や雑菌がありそうで飲みたくない」といった意識的なものから、「おなかいっぱいになってしまい、飲めなくなってしまったから」「荷物になるから」「どうせなら冷えてる新しいやつから飲もう」などといった自分でも特に理由を考えずにその場の状況で飲み残しをしている人が多いよう。

 

近未来空間で学生たちが「次世代」を考えてみた!

2019.10.12 Vol.723

「次世代エンターテインメント学生ワーキング」開催
「次世代のエンターテインメントとは」「次世代に必要な人材とは」というテーマによる学生ワーキングが8日、メルセデス ミー 東京(六本木)の体験施設EQ Houseにて行われ、近未来的な技術を体験できる空間で学生たちが講師とともに意見交換などを行った。

目指せ!パラダイムシフトを生む次世代アントレプレナー

2019.01.19 Vol.714

“グローバル・リーダー”、“地域貢献”を体現するアントレプレナー人材のすそ野拡大に向けた“Future-EDGE人材”と、実際の起業・新規事業創出に向けた“EDGE-NEXT人材”を文理融合で養成することを掲げる、早稲田次世代アントレプレナー育成事業「WASEDA EDGE-NEXT」。そこに参加する学生が中心となって行うイベントシリーズ「Beyond 2020 NEXT PROJECT」(2018年12月9日開催)の熱気をリポート!

早稲田政経が入試で数学必修化のインパクト【鈴木寛の「2020年への篤行録」第60回】

2018.09.15 Vol.710

 少し前のことですが、早稲田大学が政治経済学部の入試で数学、記述式、英語スピーキングを含む4技能の必修化を発表しました。同学部の入試はこれまで外国語(英語等から選択)、国語、選択科目(日本史、世界史、数学)の計3科目で受験してきました。

 これは、まさに日本の私立大学の文系入試の典型的な仕組みです。現行の入試制度だと数学が苦手な高校生は文系科目だけで受験し、早稲田のような名門の私立大学にも合格できました。しかし、2021年度入試からは、高校1年生レベルの数学Ⅰ・Aは受験しなければいけません。受験生はもとより学校関係者、予備校関係者に大きく衝撃を持って受け止められました。

 数学必修化を主導した政経学部の須賀晃一学部長は、「数学を多用する経済学はもちろん、政治学でも統計・数理分析など数学が求められている分野が増えており、数学的なロジックに慣れ親しみ続けてほしい」と、改革の狙いを述べられています(7月22日・東洋経済オンライン)。

 私は4年前、ダイヤモンドオンラインの連載で、過去に数学を課さない早稲田の入試形態について、「マークシート型の知識偏重入試の象徴」と厳しく批判申し上げました。日本史や世界史の入試では、さながら“科挙”のように用語集のマニアックな内容を暗記していないと解けない難問・奇問もありました。実際に早稲田の総長にも苦言したこともありましたが、この度の早稲田政経の数字、論述、英語スピーキングの3点セットの改革は、両手を挙げて大賛成し、関係者に心から敬意と謝意を表したいと思います。

 学びというのは、先ごろの学習指導要領で掲げたように「知識や技能の習得」「思考力・判断力・表現力の育成」「主体性・多様性・協働性といった学びに向き合う力」の3要素が重要です。数学と論述があれば、思考力や判断力、表現力を問うことができますが、これまでの慶應を除く私立文系入試の多くが「知識の習得」を促すマークシート方式に偏重しすぎていました。

 数学、論述が必修化されれば、敬遠する受験生も当座は出てくるでしょう。しかし、何のために何を学ぶのか?よく考えてください。人工知能に最も仕事を奪われるのは、暗記人間なのです。前例のない社会の難題に向き合い、未来を描くことのできる人材を育てる上で、学際的な視点、思考力を養う重要性はますます高まります。早稲田政経の英断の意味と意義を、すべての受験生、教育関係者に深く考察していただきたいものです。

(文部科学大臣補佐官、東大・慶応大教授)

仮想通貨ビジネスで注目の起業家が語る「新ビジネスを成功させる7つの鉄則」

2018.06.08 Vol.Web Original

文部科学省が推進する「グローバルアントレプレナー育成促進事業」に選定されている「WASEDA-EDGE人材育成プログラム」の一環として、早稲田大学では毎回、注目のトップリーダーを講師に招く特別講義「起業特論Aトップリーダーマネジメント」を開講(全8回)。第5回目の講師は、野村証券を経て、インターネット、電気自動車、カーシェアリングと、その時代を読んで新規事業に取り組み、現在では仮想通貨を扱うビットバンク株式会社の代表取締役CEOを務める、廣末紀之氏だ。

次世代の挑戦! 起業を学ぶ、起業を目指す学生たち

2018.04.08 Vol.705

 WASEDA-EDGE 人材育成プログラムが主催するシンポジウム『アントレプレナーシップ教育とアントレプレナー養成への挑戦』が3月19日に早稲田大学 国際会議場にて行われ、起業学のエキスパートによる講演をはじめ、学生や関係機関との意見交流、起業を学ぶ受講生らによるプレゼンテーションなどが行われた。

都の西北、早稲田の杜で恒例の『稲門祭』開催

2015.10.24 Vol.653

 早稲田大学の卒業生やその家族、もしくはスポーツや文化などを通した“早稲田ファン”の親睦を深める場として、早稲田大学校友会が2007年から開催している『稲門祭』が今年は10月18日に早稲田大学で開催された。

 今年のテーマは「The Next Generation!! ステップ・バイ・ステップ、早稲田の未来へ。」。
 早大生は在校時はもちろん、卒業後も深い絆でつながっている。卒業生で組織される団体である『稲門会』は地域、卒業年次、業界別、体育会といったさまざまな種類で組織され、日本国内のみならず、世界各地で結成されるほど。

 この日は卒業後50年目・45年目・35年目・25年目・15年目の節目にあたる卒業生を招き親睦を深める『ホームカミングデー』も合わせて開催されたことから、午前の開場からキャンパスは多くの来場者であふれた。
 大隈講堂で11時45分に始まったオープニングセレモニーを皮切りにキャンパス内の至るところでさまざまなイベントが開催。

 今年のテーマを象徴するイベントである大隈塾稲門祭スペシャル『次世代ベンチャーのトップランナーたち』(写真①)では評論家の田原総一朗氏(写真②)とIT分野の若手経営者がトークセッション。
 株式会社VOYAGE GROUP代表取締役社長兼CEOの宇佐美進典氏の「ネット上ではコンテンツの寿命は3〜5年くらい」という言葉を受け、田原氏が「じゃあLINEも長続きしない?」とLINE株式会社 取締役CSMOの舛田淳氏に質問をぶつけるなど闊達な意見が飛び交った。

 また『ワセジョって何だろう? 世代を超えたワセジョの魅力』(写真③)というパネルディスカッションには野村信託銀行株式会社社長の鳥海(眞保)智絵氏、作家の角田光代氏、元フィギュアスケーターの中野友加里氏というワセジョ3名がビデオ出演。中でも国内銀行初の女性社長である鳥海氏は2014年春の就任当時は多くのメディアの取材を受けたが、今ではめったに取材を受けることはなく、今回は“ワセジョ企画”ということで出演に至ったという貴重なイベントとなった。

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