東京都の小池百合子都知事は12日、都庁で記者会見を開き、今後の感染拡大防止策について具体的な取り組みを発表した。
都は12日、休業緩和に向けたロードマップの「ステップ3」へと移行。「ステップ3」では、接待を伴う夜の飲食店やライブハウスなどの3密リスクのある施設をのぞき、入場制限等を前提として、ほぼすべての施設の休業要請を終了した。
感染拡大防止に向けた今後の取り組みについて、小池知事は、事業者へのチェックシートや、テレワーク推進、アーティスト支援などを説明。
事業者に対しては、12日より、感染拡大防止に向けた具体的な取り組みである「チェックシート」をダウンロード配布する。全てを実施した事業者は「感染防止徹底宣言ステッカー」を入口等に掲示でき、拡大防止に取り組む施設であることを明示できるようにするほか、来店客や利用者はステッカーのQRコードにアクセスして、具体的な取り組み内容を知ることができる。事業者と利用者双方の安心につなげたい考え。
市中感染対策では、動物園や博物館、スポーツ施設などの都立施設の利用者に対し、「東京版 新型コロナ見守りサービス」を開始。利用者は施設入口に設置されたQRコードを読み取ることで登録でき、クラスターが発生した場合、感染状況を登録者のメールまたはLINEへ配信する仕組み。見守りサービスは、今後民間店舗にも拡大する方針で、「新型コロナ・テックパートナー企業」として、12〜18日まで導入する民間事業者を募集する。
都のテレワーク推進では、サテライトオフィス「TOKYOテレワーク・モデルオフィス」の設置を発表。民間のサテライトオフィスが少ない多摩地域で、府中、東久留米、国立に無料利用できるオフィスを設け、働く環境整備を進める。オフィスは7月20日オープン。
延期や中止が相次いだ公演やイベントに関しては、アーティストやクリエイター支援を目的とした「アートにエールを!東京プロジェクト」の再募集を行う。当初1万6000人だった募集人数を、今後4000人増やし、2万人規模に拡大。募集は23日と24日の2日間で、応募多数の場合は抽選とした。