東京都の小池百合子知事は17日、都庁で臨時の記者会見を開き、この日、新規の感染者が800人を上回ったことなどから、一層の感染防止策が必要だとして、「年末年始コロナ特別警報」を発出した。
東京都ではこの日、新たに822人の感染者が確認され、1日の感染者数としては過去最多となった。感染状況や医療提供体制を分析・評価する24回目のモニタリング会議では、コロナ患者のための医療と通常医療の両立に困難が生じているとして、医療提供体制の警戒レベルを最も高い「体制がひっ迫していると思われる」に引き上げた。
こうした状況を踏まえ、小池知事は「これまで以上に危機感をもつことが必要」と警戒を呼びかけ、人の流れが活発になる年末年始は「普段と違う動きになる。すなわち別の感染リスクが高まることを意味する」とし、感染をストップさせるための特別な時期として、「年末年始コロナ特別警報」を発出した。
日常生活での感染防止策として、小池知事は、いつもの小さなグループで過ごすことを推奨したほか、久しぶりの人に会うことを避ける、忘年会や新年会・帰省はできるだけ避ける、帰省する場合には、2週間前から会食を控えることを呼びかけた。
また、事業者へは、1月11日まで酒類の提供を行う飲食店およびカラオケ店での営業時間短縮の要請や、職場での感染防止策の徹底、休暇の分散取得のほか、地域のまちづくり団体等が主催する大規模施設でのイルミネーション中止や点灯時間の短縮、1都3県における大晦日の終夜運転の停止要請について改めて言及した。年末のカウントダウンイベントや終夜営業の店に関しては「お控えいただく方が良い。感染防止の観点も含めてご判断いただきたい」との考えを示した。