俳優の小泉孝太郎が9月18日、東京・上野の東京都美術館にて明日から開催される画家・田中一村の大回顧展「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」(~12月1日)開会式に登壇した。
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5日間限定で江戸東京博物館が上野にやってくる「出張!江戸東京博物館」
平成5年(1993)3月28日に開館し、江戸東京の歴史と文化を幅広く伝えてきた江戸東京博物館は現在、大規模改修工事のため2025年度中(予定)まで休館。それに伴い、江戸博の常設展示室の一部を上野・東京都美術館で期間限定で展示することが決定。東京都美術館第4公募展示室のロビー階と1階のフロアで無料観覧できる。
鈴鹿央士「龍を描いたらミジンコに」アメリカ印象派絵画に感激しつつ自身の絵心は「皆無」
「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展(1月27日から)の取材会が25日、上野・東京都美術館にて行われ、展覧会オフィシャルサポーターを務める俳優の鈴鹿央士が登壇。写真撮影が趣味という鈴鹿が印象派絵画から受けた刺激を語った。
ほとんどが初来日となるウスター美術館の印象派コレクションを中心に、モネやルノワールなどのフランス印象派やアメリカ印象派を代表するハッサムなどの油彩画約70点を展示。これまで日本で紹介される機会の少なかったアメリカ印象派の魅力を紹介する展覧会。
本展でオフィシャルサポーターと音声ガイドを担当する鈴鹿。「僕自身、心待ちにしていた展覧会。今日、会場で鑑賞して、やっぱり実際の大きさや絵の具の質感など、今日見てみて分かったことも多かったです」と言い「ずっとグランドキャニオンを描いた(《ハーミット・クリーク・キャニオン》)が気になっていたんですけど、想像していたより大きくて、絵の具のかすれた感じや雲の流れ方など、写真で見ていたときより動きが見えて。風が強かったんだなととか想像がふくらんで楽しかったです」と目を輝かせた。
サポーター就任以来、絵画について自分なりに勉強していたと言う鈴鹿だが「少しは詳しくなったと思うんですけど、さっきクイズを出してもらったんですけど意外に答えられなくて。もっと勉強しなきゃと思いました(笑)」。
自身は写真が趣味と言い「自分が写真を撮るときは、きれいだなとか好きだなと思った瞬間に撮ることが多いんですけど、その瞬間の風景の美しさを切り取っているのも特徴の1つだと思うので、自分もそういう瞬間を撮っていきたいと思いました」と刺激を受けた様子。
一方で自身の絵心について聞かれると「皆無というか、本当に無くて(笑)。今日も、ちょっと絵を描かないといけなかったんですけど、見せていいのかなというレベルの絵になっていました。この間は今年の干支を描いてくださいと言われて、辰年で僕は年男だったので自分としては描けたなと思って出したら、ミジンコみたい、と…」と苦笑い。
ヨーロッパからアメリカに渡った印象派のように海外に興味はと聞かれると「最近、海外でお仕事している方も増えていますし、僕もいつか海外でお仕事してみたいです」と意欲を見せていた。
「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展は1月27日から4月7日まで東京都美術館(東京・上野公園)にて開催。
松下奈緒「一筋縄ではいかなかった人なんだろうな、と」スペイン風邪で28年の生涯を閉じた天才画家に思いはせる
展覧会「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」の内覧会トークイベントが25日、都内にて行われ、女優の松下奈緒がゲストとして登壇。実際に現地美術館で作品を鑑賞した経験もあるという松下がエゴン・シーレの魅力を語った。
19世紀末から20世紀初頭、激動のヨーロッパで28年という短い生涯を駆け抜けた画家エゴン・シーレ。その世界有数のコレクションで知られるウィーンのレオポルド美術館の所蔵作品を中心に、シーレの油彩画、ドローイング50点をはじめクリムトら同時代作家の作品を合わせ約120点を通して、ウィーン世紀末美術を展観する大規模展。
展覧会を一足先に鑑賞した松下は「どっと疲れが(笑)。あれだけの絵の力があって、本当に至近距離で見せていただけて、自分のパワーを全部エゴン・シーレに吸い取られたかのよう。なんだか世界が明るく見えますね」と感嘆。
実際にレオポルド美術館でエゴン・シーレの作品を鑑賞した経験を持つ松下。エゴン・シーレの魅力を聞かれると「内面とかも含めて、一筋縄ではいかなかった人なんだろうなというのが絵を見ていても感じられる。答えは一つではないんだろうな、一つでシーレを理解しようとしても、そんな簡単には見せないぞと言われているよう(笑)。でもそれがもう一度見たいという気持ちにさせる」と熱く語った。
「28年間が、彼の中で長かったのか短かったのか」とスペイン風邪で28歳の若さで亡くなった夭折の天才に思いをはせつつ「生と死、どちらを描いているのか想像しながら見ていくと、この中に28年間の人生が詰まっているんだなと。濃い28年間を見せていただいた気がします」と感動を語っていた。
「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」は東京都美術館にて1月26日から4月9日まで開催。
岡本太郎の史上最大のスケールの大規模回顧展! 貴重な“里帰り”作品も「展覧会 岡本太郎」
昭和を代表する芸術家・岡本太郎の最初期から晩年までの代表作・重要作を網羅する、史上最大のスケールの岡本太郎回顧展。岡本作品のほぼすべてを所蔵する川崎市岡本太郎美術館と岡本太郎記念館の全面協力のもと、主要な代表作・重要作が勢ぞろいするほか、国内各地の美術館からの出品作品を加え、岡本芸術の全容に迫る。
18歳でパリにわたり、芸術家を目指した岡本太郎。そのパリ時代の作品を主に紹介する第一章では《空間》、《傷ましき腕》、《コントルポアン》(東京国立近代美術館蔵)という代表的初期作品4点を一挙展示。
さらに、パリから帰国後、日本美術界の変革を掲げ「夜の会」を結成。前衛芸術運動にまい進した時代の代表作、《太陽の塔》につながる縄文時代や呪術的なエネルギーに触発された作品群、そして「芸術は大衆のもの」とした岡本太郎の既成を超越した想像力が、広く人々に大きなインパクトを与えたパブリックアートやオブジェなど、まさに岡本太郎芸術の真髄に迫る内容となっている。
また、本展では、太郎の初期の表現にふれられる貴重な絵画のひとつ、《露店》(1937/49年、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館蔵)の出品も決定。岡本太郎が芸術家としての基盤を作った1930年代のパリ滞在期の作品は、戦災ですべて焼失し、当時の作品の内容は、1937年にパリで発刊された初めての画集『OKAMOTO』(G.L.m.社)に掲載のモノクロの図版と、戦後に太郎自身が再制作した4点からしか伺うことができない。今回展示される《露店》は、1983年に太郎本人によりグッゲンハイム美術館に寄贈されて以来、日本国内では実物を見ることができなかった貴重な作品に出合える機会をお見逃しなく。
海外ブランドも注目。時代に合わせ進化する伝統工芸「こぎん刺し」の世界
東京都美術館で現在、アート展「第46回悠美会国際美術展」が開催されている。絵画、彫刻、陶芸、手芸、3Dアートなど、国内外のさまざまなジャンルの作品を展示する同展で、ひときわ来場者の目を惹きつけているのが、日本の伝統工芸「こぎん刺し」だ。
塗りつぶされていた部分が明らかに…本来の姿に修復されたフェルメールの名画を東京で初公開
『ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展』が2月11日から上野・東京都美術館にて開幕。大規模な修復プロジェクトによってキューピッドの画中画が現れ、フェルメールが描いた当初の姿となった《窓辺で手紙を読む女》が展示される。同作が所蔵館であるドレスデン国立古典絵画館以外で公開されるのは世界初。
17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメールは、写実的かつ綿密な空間構成と美しい光と影の表現で世界中から愛されながら、現存する作品はわずか35点とされている、寡作の作家でもある。初期の傑作《窓辺で手紙を読む女》は、手紙をモチーフにしたフェルメール作品の中でも代表的な名画とされてきた。女性の背後の壁に、実はキューピッドの画中画が描かれていることは、1979年の調査で判明していたが、長らくフェルメール本人が塗りつぶしたものだと考えられてきた。
しかし、2017年から始まった専門家チームによる修復プロジェクトにより、実はこの上塗りはフェルメールの死後、何者かによって行われたものであることが明らかとなり、フェルメールの描いた姿に修復されることとなった。
浜辺美波「心からの願いを感じる」ゴッホ展のアンバサダー
女優の浜辺美波が、東京都美術館で開催中の『ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』に来場した。浜辺は同展のアンバサダーを務めている。
展覧会を鑑賞した浜辺は、「生で見る本物のゴッホ作品は、ものすごい迫力です」。なかでも好きな作品は《祈り》だといい、「祈りのポーズが、ただのポーズではなく、心からの願いを感じる、気持ちが強く伝わってくる作品で、とても魅力的だと思いました」と話した。
展覧会は、フィンセント・ファン・ゴッホに魅了され世界最大の個人収集家となったヘレーネ・クレラー=ミュラーに焦点を当て、ヘレーネが初代館長を務めたクレラー=ミュラー美術館のコレクションからファン・ゴッホの油彩画28点と素描・版画20点を展示している。また、ミレー、ルノワール、スーラ、ルドン、モンドリアンらの作品20点もあわせて展示している。
さらに、ファン・ゴッホ美術館から《黄色い家(通り)》を含む4点を展示し、20世紀初頭からファン・ゴッホの人気と評価が飛躍的に高まっていく背景にも注目している。
浜辺は、「美術の知識が特になくても、美術館はワクワクする場所です。小さいお子さんも学生さんも、美術館に行ったことがない方も、ぜひ「ゴッホ展」にご来場いただきたいです」とPR。
12月12日まで同所で。
マネの名画になりきって…上野で美術家・森村泰昌のワークショップ開催
東京・上野の東京都美術館 講堂ステージにて25日、名画や著名人に扮したセルフポートレイトで知られる美術家の森村泰昌によるワークショップ「モリー=ベルジェールの写真館」が行われた。現在開催中の展覧会「コートールド美術館展 魅惑の印象派」の関連企画として、本展のイメージビジュアルでもある印象派の画家・マネの最晩年の傑作といわれる《フォリー=ベルジェールのバー》のバーメイドに公募で選ばれた一般客が変身。1989年に発表した作品「美術館の娘(劇場A、劇場B)」でバーメイドに扮した森村自身も、鏡に映る男性として撮影に参加する。
猛暑からトリップ! おすすめアート展「没後50年 藤田嗣治展」
明治半ばの日本に生まれ、80年を超える人生の約半分をフランスで暮らし、晩年にはフランス国籍を取得して欧州で亡くなった画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886-1968)の大回顧展。2018年は藤田が世を去って50年目。本展では、日本はもとよりフランスを中心とした欧米の主要な美術館の協力を得てその画業の全貌を展覧。
「風景画」「肖像画」「裸婦」「宗教画」などのテーマを設けて、最新の研究成果等も盛り込みながら、藤田芸術をとらえ直そうとする試み。精選された作品100点以上を展示。中でも、パリのポンピドゥー・センターや、ベルギー王立美術館、アメリカのシカゴ美術館など、欧米の主要な美術館から、初来日作品も含め約20点の代表作が出展。また数年前に修復を終えた大原美術館の《舞踏会の前》や東京国立近代美術館の《五人の裸婦》など、藤田の代名詞ともいえる“乳白色の下地”による裸婦10点以上もそろう。
石坂浩二がボッティチェリ展でトーク「宝もの見つけて」
石坂浩二が24日、東京都美術館で開催中の『ボッティチェリ展』でトークショーを行った。
画家としても活躍する石坂はボッティチェリの作品にも詳しい。トークショーでは『バラ園の聖母』や『ラーマ家東方三博士の礼拝』『美しきシモネッタの肖像』など、お気に入りの5作品を自ら解説。色使いやそのバランス、巧妙な構図の説明などとうとうと語り、その博識ぶりに同席した学芸員も舌を巻いていたた。
同展は、フィレンツェを中心に国内外から20点以上のボッティチェリの作品を集めている。ボッティチェリの師の息子で自らの弟子でもあるフィリッピーノ・リッピの作品も合わせ、約80展でボッティチェリの初期から晩年までをたどる。
石坂は、「これほどボッティチェリの作品が彼の生涯にわたって見られる展覧会はありません。この機会に見てほしい」とPR。また、MCを務めた安東弘樹に美術館や展覧会の楽しみかたについて聞かれると、「(展覧会や美術館に来たら)なにか一つを愛する絵とこっそり決めてください。人には教えないで!それを自分の宝物にしてください。そしてまた、その絵、宝物を探すんです。外国ならそれに会いに行って」と、伝授した。
『ボッティチェリ展』は、4月3日まで同所で。月曜、3月22日は休室。3月21、28日は開室。