この数年女性向けの性産業に携わってきて最も感じるのは、女性が「選ばれる」性から「選ぶ」性へ変わってきたということだ。
なにより、その方向へ変わりたいという意識の広がりを強く感じる。
あえてここで書くまでもなく、これまで日本社会では、女性は結婚して家庭に入るのが幸せという価値観が強く根付いていた。
そのために、おしとやかにしろとか、でしゃばるなとか、上品な立ち居振る舞いを求められることも多々あった。
家庭にとって都合のいい嫁・母・娘であることを求められてきたのだ。
だが近年、女性が社会で活躍できる場も増え、社会的にも経済的にも自立した生き方ができるようになりつつある。
女性の自立については、アダルト業界も大きな影響を受けているように思う。
女性向けAVが受け入れられ始め、女性向けのアダルトグッズも様々なデザインや用途、コンセプトのものが生まれている。
女性向けの風俗もこの数年盛り上がりを見せ始めている。
これらはいずれも、女性が自ら選択し、お金を払って価値を享受するサービスであり、社会的、経済的な自立はもちろん精神的にも自立しつつあることの証だと言えると思う。
では、実際にはどのような女性がそういったサービスを利用しているのだろうか。
女性向け風俗の現場で働くキャストに、お客様と触れ合う中で感じた女性の性に対する向き合い方について探るべく、話を聞いてみた。
話を聞いたのは、SODグループで運営する女性向け風俗店「studioCH」でキャストとして働く横山ダイキさん。
店舗オープン時から在籍し、ランキング制度が導入された8月からは6ヶ月連続してNo.1を獲得している。