総合格闘技イベント『VTJ 8 th』が19日、千葉・舞浜アンフィシアターで開催された。
メーンでは現修斗世界ライト級王者の斎藤裕と第5代ライト級キング・オブ・パンクラシストのISAOが対戦。ISAOが2-1の判定で勝利を収めた。
「修斗vsパンクラスの王者対決」とうたわれた一戦。ISAOはこれまで弘中邦佳、リオン武、冨樫健一郎といった修斗の王者・世界ランカーを破っており、斎藤にとっては大きな看板を背負っての戦い。
打撃を中心に攻撃を組み立てる斎藤に対し、ISAOは巧みに距離を詰め組み止めると要所要所でテイクダウンを成功させ、パウンドとヒジで攻め立てる。斎藤もケージを利用して立ち上がり、逆にテイクダウンさせる場面も作るなど不利な展開を長引かせることはなかったが、主導権を握っていたのはISAO。2人が48-47、1人が49-47の僅差でISAOが接戦を制した。
ISAOは試合後「斎藤選手が強くて思うようにできなかった。生意気なことを言うと、通過点というか、自分はまだアメリカにリベンジしたい思いがある。内容的にはまだまだだったので、一本かKOで決められるようにやり直してきます」と話した。
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格闘家イケメンファイル Vol.55 豪傑が世界を翔る 武田飛翔(たけだ・ひしょう)
この日、VTJ8thのカード発表のため、京都から上京した武田飛翔。ラフな格好をしている選手が多い中、ピンストライプのスーツで会見に臨んだ。「関西風にいうとシュッとしてきた(笑)」と笑う。
「こういう言い方をすると語弊があると思うし、誤解されるかも知れないけど、僕は格闘家は人生の中のウォーミングアップだと思っている。それは引退してからの人生のほうが長いんだから当たり前。だから今からアンテナを張り巡らせて、格闘技以外の事にも気を配っているんです。今日だって、どんな出会いがあるか分からないですよね。その時に短パンとTシャツとかだったら、その出会いを逃してしまうかも知れない。礼儀ということもそうですが、格闘家っぽい格好をしていないほうが、一般の人に受け入れられやすいというのもあります。すべては総合格闘家にやりがいと誇りを感じてるという前提があってのこと」
スタートは柔道。
「ずっとサッカーをやっていたのですが、中学で転校した学校が柔道の強豪校だったんです。そこで柔道を始めたのが、今につながるきっかけですね。他の選手に比べ超ド素人でしたが、翌年、全国大会に出場するまでになって、その時の経験値が今の自分の根底にあります。それはみんなと同じことをやってもダメだということ。逆に違う事をやる。だって中学で柔道をやった時は、2~3年、いやそれ以上5~6年も自分より長く柔道をやっている子がほとんどだった。その中で、人より腕立て伏せを10回多くやるとか、量を増やしても勝てないんですよ。だったら、腕立てはみんなと同じぐらいやって、それ以上の事は別の事をやろうと。そうすれば結果が出るというのが、感覚で分かるんです。のし上がるためには、他の人と違う事を常にしていかないとダメだと」
9・19「VTJ 8th」でリオン武vs内村洋次郎
VTJ実行委員会が8日、都内で会見を開き、「VTJ 8th」(9月19日、千葉県・舞浜アンフィシアター)の新たに決定した4カードを発表した。
冒頭、実行委員会の坂本一弘氏が「VTJらしいヒリヒリとした戦いをお見せできるマッチメーク」と前置きして発表したのは「リオン武vs内村洋次郎」「松本光史vsアレックス・リッチ」「澤田龍人vsアンソニー・ドゥー」「武田飛翔vs山本勇気」の4試合。
リオンは第5代、第8代修斗世界ライト級王者。昨年5月の修斗公式戦以来、約1年4カ月ぶりの復帰戦。内村は初代ZSTウェルター級王者。VTJには2度目の参戦。互いに打撃を得意とし、どちらが勝つにしてもKO決着必至の対戦となる。
リオンは「前から自分の動きができなくていろいろ考えていた。今年に入ってウェイトトレーニングを始めたらだいぶ変わった。格闘技の動きとウェイトトレーニングがリンクする時に試合をしたいと思っていて、今回はタイミングが良かった」と参戦の経緯を語り、内村については「タイプ的に好きな選手で試合をよく見ている。倒したい」と話した。
内村は「2回目のVTJ。前回負けて、トップ戦線から離れる形になってしまった。リオン選手に勝ってトップ戦線に残りたい。ぶっ飛ばします」とコメントした。
修斗 川名が武田に完勝! ウェルター級タイトル戦線に名乗り
プロフェッショナル修斗の2014年最後の公式戦「インフィニティリーグ2014優勝決定戦&THE ROOKIE TOURNAMENT FINAL 2014」が22日、東京・新宿フェイスで開催された。
毎年新人王を決める大会として定着しているこの大会。2012年からはインフィニティトーナメントの優勝決定戦も行われ、よりいっそう翌年の修斗を占う重要な大会に位置するようになった。
今年メーンを務めたのは武田飛翔vs川名雄生のウェルター級戦。武田は現在3連続KO勝利中の“西の豪傑”。川名は昨年のこの大会で新人王に輝き、その後、ランカーの西岡攻児を破るなど、今後のウェルター級を背負う存在として期待の高まる川名雄生。
武田はサウスポーから強烈なミドルキックで先制も、川名はパンチのフェイントから組み付き、コーナーに押し込みテイクダウンを狙う。しのぐ武田だが、川名はテイクダウンさせてはコツコツとパンチを放ち、削ってはスリーパーを狙う展開に。グラウンドに持ちこまれても防御し、首を取らせない武田はスキを狙ってはスタンドに戻し、打撃戦に持ち込もうとするも、川名はカウンターのタックル、パンチフェイントからのタックルとさまざまなバリエーションのタックルで武田にくみつき連打を許さない。
この徹底した川名の戦法にスタミナを消耗した武田。対して3Rになっても動きの衰えない川名は一本を取るべく攻勢をかけるが、武田は意地で判定に持ち込むのが精いっぱいだった。
判定では川名が全ラウンドを制し、3-0の完勝だったが、「一本取って盛り上げたかった」と反省。そして「来年は少しでもタイトルに近づけるように頑張る」と語った。