公開中の映画『流浪の月』ティーチインイベントが4日、都内にて行われ、横浜流星と李相日監督が登壇。本作が自身にとって「1つの転換期となった」という横浜が李監督とともに挑んだハードな役を振り返った。
凪良ゆうによる同名小説を『フラガール』『悪人』『怒り』などの李相日監督が映画化。10歳のころに“誘拐の被害者”となった少女・更紗(広瀬すず)と、その“加害者”となった青年・文(松坂桃李)が再び出会うことで動き出す宿命を描く。
松坂桃李、広瀬すずに続き、この日は横浜が李監督と“サシ”でトーク。李監督から「本作前と後で変化したことは」と聞かれた横浜は、準備期間を十分に取って役に臨む李監督の現場づくりに感謝し「現場での監督の姿を見て、より作品に魂をかけて向き合わなければと思うようになり、その後の作品もそうしています」。李監督が「魂を込めると疲れない(笑)?」とまぜっかえすと「疲れますけど(笑)、1つの作品を終えると休みをもらえるように事務所にしてもらったので」と、リフレッシュを挟みながら全力投球できていると明かした。
広瀬すずとの体当たりのラブシーンや暴力をふるう場面などハードな役どころに、李監督は当初「(こんな役をやって)ファンの方は大丈夫?」と横浜に聞いたという。
李監督から「嫌悪感を…というより嫌悪感を残さないといけない役だし、今までのファンの方が残るか分からないよと言ったら“このままだと自分の人気はもって10年”みたいなことを言ってたね。下手したら何かを失うかもしれないという恐怖心は無かったの?」と尋ねられると、横浜は「無かったですね」と即答。「自分は『初めて恋をした日に読む話』というドラマでたくさんの人に知ってもらって自分の中でも“おおっ”となってしまったんですけど(笑)、その前から自分はいたし。ということは移り変わりが激しいということ。自分の代わりなんていくらでもいる。本物にならないと、と思った」と語った。
その一方で横浜は「僕はインスタグラムをやっていて277万人くらいフォロワーがいたんですけど、(『流浪の月』の後)274万に減っているんです」と明かし「責任を感じます(笑)」と李監督を苦笑させたが「でもそれは自分の中で役者冥利に尽きると思っています」と胸を張った。
李監督が「残っている274万人のファンは信じられますね」と言うと、横浜もうなずき「これからもそういう役や作品に出ると思いますが、それでも自分のことを応援してくれる方を大事にしたいと思っています」とファンに感謝した。