第50回海外日系新聞放送協会の年次総会が19日、都内にて行われ、海外で発行している日系メディア13社がオンラインと対面で参加。また新聞とデジタル化をテーマにした講演や意見交換なども行われた。
海外日系新聞放送協会は、主に海外の邦字紙をはじめとする刊行物や放送、通信を手がけるメディアが集う協会。
今年は、ハワイやシアトル、ブラジル、アルゼンチン、フィリピン、ミャンマーなど世界各地の日系メディアが参加した。
またこの日は、ウェブメディアの代表による講演も実施。フリーペーパーからのデジタル化を振り返り「現在はウェブメディアを中心に印刷物、ラジオと多角的な媒体を展開している。さらにコロナが開けて以降、リアルなイベントやプロジェクトの重要性を感じており、国や地方自治体、国連などとも協働するプロジェクトなど複合的な展開により媒体価値を高めている」と印刷物にとどまらない姿勢の重要性を語った。
海外邦字紙を手がける参加者からは「日本には大手新聞社の英字紙がいろいろあるが、一方アメリカでは日系新聞の英語版はまだ少ない。邦字紙の英語版が増えれば、日本人が何を考えているかを海外の人により広く発信できると思う。我々のように海外にいる言論人がその役割を担っていると感じた」といった意見が上がっていた。
また海外日系新聞放送協会では、協会設立から50年の歴史を記録することを目的に、会員各国の移住史や邦字紙の歴史などを記す「海外日系新聞放送協会50年史」の2025年の発行を目指すとのこと。