修斗と拳士郎の渡部兄弟は、父親が初代修斗ウェルター級チャンピオン・渡部優一氏という最強の遺伝子を持つ。現在27歳と24歳の2人の格闘技人生とは。
修「僕は生まれた瞬間に修斗という名前に決まっていました。男だったので、両親が何の迷いもなくつけたと聞いています」
拳「僕にはドラゴンボールから悟空という名前を付けようと思っていたようです。結局双方の祖父母に反対されて、悟空は却下されましたが、どうしてもドラゴンボールから離れられず、ベジータとかカカロットにしようとしたそうです。そうならなくて本当に良かった(笑)」
誕生してすぐに格闘家としての道に足を踏み出していた2人。その後…。
拳「僕が小学校1年生、兄貴が小学校4年生ぐらいの時に、2人で一緒に柔道の道場に行くことになりました」
修「父親にいきなり見学に行くぞって言われて行ったら、次の日から通うことになっていた(笑)。でもめちゃめちゃ嫌で、いつもどうやってサボろうかと考えていた。当時は遊びたくてしようがなかったので、遊ぶ時間が削られるのが本当に嫌だった」
プロになったきっかけは。
修「部活もせずに普通の大学生4年生だった時、大みそかにさいたまスーパーアリーナで、生まれて初めて格闘技の試合を見たんです。選手たちが無茶苦茶格好良くて、周りのファンの応援もすごい。プロになったらこんなすごいところで試合ができるんだ、気持ちいいだろうなってその時思いました。それで年明けすぐにジムを探して、1月中には入会し総合格闘技を始めていた(笑)」
拳「僕は兄と全然違って、プロの道は考えていませんでした。普段は寝技中心のブラジリアン柔術をやっているんですが、それをやっていく中で兄の団体の代表の方から、弟だということでお話をいただき、寝技のグラップリングでプロデビュー戦をさせていただきました。成り行きでチャンスをもらい拾ったという感じです」