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【インタビュー】小澤雄太が最新主演舞台で壬申の乱「前提、覆したい」

2018.06.08 Vol.Web Original

 小澤雄太(劇団EXILE)の最新舞台『暁の帝~壬申の乱編~』が27日、幕開けする。古代最大の内乱とされる「壬申の乱」を描く古代エンターテインメントで、小澤が演じるのは大海人皇子(おおあまのおうじ)。古代ならではの少し混乱した人間関係のなかで内乱を起こすという役どころだ。小澤は「前提を覆す作品にしていきたい」と、意気込んでいる。

台東区に新しい祭り誕生でビートたけしが名誉顧問に就任 浅草中心に映画、演劇、芸能目白押し! 

2018.05.30 Vol.Web Original

 浅草で新しい祭り「江戸まち たいとう芸楽祭(げいらくさい)」がスタートする。台東区にゆかりのある芸能や伝統文化を気楽に楽しもうというお祭りで、「夏の陣」(8~10月)、「冬の陣」(2019年1~3月)の2期に分けて展開する。大衆文化創造において重要な役割を果たしてきた台東区で育まれ、根付き、現代に継承されてきた芸能や伝統文化を、さらに次代へと受け継いでいくとともに、発展させるのが狙い。

 30日、浅草の木馬亭で行われた記者発表会には、名誉顧問に就任したビートたけしが出席。台東区の服部征夫区長から「お帰りなさい、たけしさん! お待ちしていました」と温かく迎えられると、たけしは「ま、あの、帰ってきたわけではなくて。暇さえあれば浅草で飲んでいることが多いんですけど。最近はちょっと忙しくなって……」と、照れ笑い。「浅草は……自分が学校をクビになってたどり着いたところで……ここで芸人になった。だから自分の人生の半分以上は浅草の人情でできているようなもの。できれば時間の許す限り恩返しをしたいと思っている」と、やる気を見せた。

 開催中は、浅草を中心に台東区内の劇場やホール、上野公園周辺、谷中、浅草橋、隅田川沿いなどを会場に、映画、演劇、演芸など、さまざまな催しが行われる予定。ワークショップや区内の中学校高等学校演劇部による公演なども行われる。また、浴衣散歩、歴史散歩などのプログラムもある。
 
 浅草の思いを聞かれたたけしは、「子どものころ、浅草に行くのは遠足のようなものだった。中学生高校生ぐらいになると映画から演劇からなんでもあった街で、今でいうちょうど下北沢のような感じだった。山手線を通さなかったのがまずかったんですかね(笑)。時代なのか、若い者が下北沢のほうに行ってしまった。でも、東洋館とかが頑張ってくれて、お笑いとかは残っている。もうちょっとライブハウス的な、気軽に出られるもの。ロックバンドから落語から漫才から何でもでられるようなフリーな劇場を作っていただいて、それで若いやつがそこから出ていくというか、チャレンジできるようになれば、また浅草に若いやつが目立つようになると思っている」と、話した。

「さまざまな企画を立てているなかで大きいなと思っているのは、ボランティアのみなさん、区民のみなさんから盛り上がっていること」と、服部区長。「これからも区民のみなさんとともに、若手を育てられるように、伝統文化を継承していけるようにと思っている」と、コメントした。

 会見には、顧問を務める浅草演芸ホール・東洋館会長の松倉久幸氏も出席し、浅草や浅草ゆかりの芸人について熱いトークを繰り広げた。

【インタビュー】尾上右近が現代劇に初挑戦!「新しい経験にワクワクしています」

2018.05.30 Vol.Web Original

 最近はバラエティー番組などにも出演、人気急上昇中の歌舞伎俳優・尾上右近。勝手が違う世界に戸惑っているかと思いきや…?

「素の自分を出さなきゃいけないので、人間力が試されている気がします。バラエティーでは特に自分をいいタイミングで出す瞬発力が必要だと思いました。出さなきゃいけないけど、出さないという出し方もある。その辺り自由なので楽しいですが、まだ全然慣れませんね」

 彼の名前が一躍有名になったのは、2017年『スーパー歌舞伎II ワンピース』の公演。本番中に負傷した四代目市川猿之助に代わり、同公演に出演していた右近が終演まで主役を務めあげた。

「昨年猿之助さんの代役をさせていただいたことで、多くの方に知っていただけるようになったと思います。その舞台を務めたことで、今までどんなことを感じて何をしてきたのか改めて分かりましたし、その上で今自分に足りないものが何なのかもよく分かった。あのような状況で知っていただくということはあまりない事ですが、自分としてはこれまで通りやっていくだけだと思っています。自分はもともと歌舞伎役者の家に生まれたわけではなく、歌舞伎役者をやりたくて、自分で選んでやっているので、まだまだやりたい事がたくさんあります。大きな夢もあるし、経験してみたい事もいっぱいある中で、自分の事を知っていただき、新しいお仕事ができるのはすごくうれしいと素直に思います」

 右近の家系は華やかだ。父は清元宗家七代目清元延寿太夫で、曽祖父は六代目尾上菊五郎。さらに、従兄弟に十八代目中村勘三郎、祖父に昭和を代表する映画スター鶴田浩二を持つ。

「曽祖父が歌舞伎役者だったので、歌舞伎にはすごく近い環境の中で育ちました。その中で、小津安二郎監督が撮った『鏡獅子』という映画をたまたま3歳の時に見て、それをやりたいと強烈に思ったんです。鏡獅子というのは歌舞伎舞踊で、曽祖父の六代目尾上菊五郎がその映画の中で、それを踊っていた。それやりたいがために舞踊や歌舞伎の稽古を始めましたし、自分が今ここにいるすべてのきっかけが、その曽祖父の踊りを見たことでした。うまくは説明できませんが、本当にすごく強烈にひかれて、その役をやりたいという気持ちになったのを今でもはっきりと覚えています。もともと、清元という邦楽の家でしたので、その稽古も始めて、どんどん古典的なものにものめり込み、子役として歌舞伎の舞台に立たせていただく機会もいただくようになりました。その中で演じる事の楽しさにも目覚め、そこからずっと役者でありたいという気持ちが続いています。右近という名前を襲名させていただいた時は、自分の思いがつながったなと思いました。それに関しては運もあるし、タイミングもありましたが、自分はとても恵まれているなと感じますね」

演劇界の次世代をリードする2人が奇跡の邂逅 ーー前川知大(作)× 長塚圭史(演出)

2017.07.29 Vol.695
この夏、Bunkamuraシアターコクーンで上演される舞台『プレイヤー』で作・前川知大、演出・長塚圭史というとても興味深い組み合わせが実現する。ほぼ同い年で次代の演劇界をけん引するであろう2人に作品のこと、お互いのことについて聞いた。
演劇界は出身校やワークショップでのつながりといったさまざまな要素で関係の近い劇団とか濃い人間関係というものがあったりする。そういったことがきっかけで思わぬ客演が実現したり、というのも演劇ファンのひとつの楽しみだ。そういう観点でみると、この2人がタッグを組むと聞いて「ああ、こういう組み合わせがあるんだ!」と思った人も多かっただろう。

■前川「他人の演出している現場は行く機会がないので興味深い」
ーーもともと2人の接点というものは?

前川知大(以下、前川):作品を見て、楽屋に挨拶にうかがう、というくらいしかありませんでした。それをするまでも随分時間はかかっていますけど。でも長塚さんの作品はずっと見ていました。

ーー具体的にはどのへんの作品から?

前川:僕が劇場に見に行ったのは再演の『イヌの日』からかな。そのころは長塚さんは阿佐ヶ谷スパイダースばかりではなく、プロデュース公演もがんがんやっていた時でした」

長塚圭史(以下、長塚):僕がイキウメの作品を見るようになったのは小島聖さんが出演していた『眠りのともだち』という作品から。あれはいつごろですか?

前川:2008年ですね。

長塚:『イヌの日』の再演は2006年だから、だいたい10年くらい前ですね。

ーーこうやって1つの作品を作ることになった2人だが、長塚は1996年、21歳の時に阿佐ヶ谷スパイダースを旗揚げ。前川は2003年、29歳の時にイキウメを旗揚げとスタートにはずいぶんタイムラグがある。

前川:旗揚げが29歳の時。演劇自体はその2年前くらいから始めていたんですが、それまではあまり演劇活動はしていなかったんです。だから演劇界にあまり友達がいない (笑)。

長塚:そんなことないでしょ(笑)。

前川:いや、本当にあまり付き合いがないんですよ。ハイバイの岩井(秀人)君くらいだと思う。同じ2003年に旗揚げで同い年。なんとなくお互いに作品を見る機会があって、うちの浜田(信也)がハイバイの初期によく出させてもらったこともありました。本当にそれくらい。

ーー2人はその後、特に接点を持つこともなく今回まで?

長塚「僕はイキウメ自体は、最初に見たときはそんなに繰り返し見るようにはならなかったんですが、この5〜6年は7割くらいは見ていると思います。年に2本くらいやっていますよね。公演数が多いので全部には行けていないんですが、年に1回は見ています。好きなので」

■長塚圭史を演出に選んだワケ
ーー今回は、同世代の作家・演出家の顔合わせというのが企画の始まりだったとのことだが…。

長塚:僕の印象だと前川さんの作品でというのが先に決まっていたと思います。

前川:そうだったかもしれないです。作・演出ではなく作だけでという話をいただいて、そして誰と組みたいかという話があって、“では長塚さんにお願いしたいです”という流れでした。

ーーどういう理由で長塚圭史の名を?

前川:ここ最近、いろいろな作家さんの作品の演出をやっていらっしゃるんですが、そういう作品を見ていて面白いと思いました。それで自分の作品を委ねてみたいと思いました。

長塚:前川さんは明らかに作家性の高い演劇人だと思うし、最近の僕はどちらかというと演出をする率が高いから必然的にこうなったという気はします。

ーー前川は2014年に『太陽2068』という作品で蜷川幸雄さんの演出を経験したことがある。あの時とはやはりプレッシャーといったものは全然違う?

前川:そういうところはあります。脚本の準備段階から長塚さんとはディスカッションをしてきましたし、稽古に入ってからも意見交換をしながらやっていますので。

ーー準備期間が1年間あったという。

前川:いろいろなアイデアが出て、いろいろ変わっていきましたよね。

長塚:そうですね。変化していきました。

ーーその中でイキウメで初演した『PLAYER』をやろうということになったのは?

前川「夏だから怖い話をしようということになって(笑)。最初はそれくらいの発想でした」

■『プレイヤー』は“怖い話以上の怖さ”を描いている
ーーこの作品を劇中劇にという発想は?

前川:これは長塚さんから出てきたアイデア。台本を読んで、これをどう伝えるか。伝え方という部分、演出に直結するアイデアなんかは打ち合わせの中からですね。

ーー話していく中で響きあうものがあった?

長塚:『PLAYER』は作品自体が死者を演じるというか、プレイする、再生するというお話だったので、演劇との直結を感じました。一般人の人たちが巻き込まれていくという要素がこの作品にはあるんですが、その物語性だけで押そうとするとシアターコクーンというサイズになると難しいような気がしたんです。演出家というのはそのための装置を投げかけるのが役割。その装置の規模をどれくらいにするかということなども含めてですね。

それで劇中劇というアイデアを出したら、前川さんがすぐに乗ってくれたし興味を示してくれたので、そこからどんどん話が進んでいきました。でも別に劇中劇をどうしてもやりたかったというわけではないんです。プレイヤーという作品に最適なものを探っていくという作業の中で劇中劇にたどりついたということでした。

ーー前川は劇中劇というアイデアを聞いてどう思ったのか。

前川:もともとあるオカルト話みたいなものに、演劇的な手法によって、お客さんが何を見ているのか分からなくなるような、そういう不安感のような怖さがもう一つ乗っかるので、それはすごく面白い構成になるなと思いました。怖い話以上の怖さ、本当に不安にさせるようなものが出るんだろうな、と思って、すぐに乗りましたよね。

ーー死者の言葉が、生きている人間を通して「再生」されるという設定。こう文字にすると、「ん?」と思う人も多いだろう。それくらい演出は大変そうだ。

長塚:みんなに言われます。“これどうやってやるの?”とか“このシーン、どうするの?”って(笑)。

前川:そんなに?(笑)。

ーー初演時もそういう苦労はあった?

前川:それはね…確かにめちゃくちゃ大変でした。でもその時よりはうまく書けているんじゃないかなって思っているんですけど(笑)。

■良い脚本を描くために集まったキャスト陣
長塚:全体的にいいチームが集まったと思います。稽古も面白くやれている。僕自身は一緒にやったことのない人たちばかりなんですが、わざとそういう人たちを集めたところもあります。フェアな感じにしたかったから。前川さんの作品に慣れている仲村トオルさんと安井順平さんも面白いキャスティングです。2人が直接、前川さんとやりとりすることはあるだろうけど、基本的には演出の僕を通すわけだから、まあちょっと奇妙でユニークなバランスが生まれるんじゃないかと。

ーーキャスティングに関しても2人の希望が通ったという感じ?

長塚:キャストに関しては僕のほうが候補をあげて、前川さんに話をするという形で進みました。前川さんは“気の合う人でやっちゃっていいですよ”と言ってくれたんですが、前川さんが面白く脚本を書けるかどうかということが重要だったので、わりと細かく“これでいい?”ということは聞いたりしていました。そうすると“それだとイメージが広がるね”とか言ってくれて、ストーリーの軸自体はどんどんできていった。またそこにはまっていく俳優さんを制作側と僕が提案していった。

ーー仲村と安井の起用は、やはり前川作品を知る人が何人かいたほうがいいという考えから?

長塚:負荷がどちらにもかかっていいんじゃないかと思いました。僕自身の緊張感も高まるし、うまい関係性が取れれば2人からいろいろな話も聞けるし。

松山ケンイチ、影武者と恋人つなぎで新舞台をPR

2017.07.12 Vol.694

 松山ケンイチが11日、都内で行われた、劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season 風 Produced by TBSの製作発表会見に出席した。本舞台で松山は捨之介と敵役の天魔王の一人二役。そのため、松山の影武者ならぬ、そっくりな等身大の人形も登壇。松山本人が影武者と恋人つなぎをしたり、キャストも触りたい放題で、会場も壇上も大いに盛り上がった。

 これまでに古田新太や市川染五郎が演じてきた役。松山は「古田さんと染五郎さんの演技が完璧なので、僕もこれ以上出ないっていうところまで自分を追い込みたい。本作のファンの方にも喜んでいただけるように、お二方のニュアンスを入れられたら面白いんじゃないかなと思ってます」と話した。

 舞台は、客席が360度回転する話題の劇場、IHIステージアラウンド(豊洲)のこけら落とし公演として年間を通じて上演中の『髑髏城の七人』シリーズの第3弾。今年に限ってだけでも、第1弾の花、第2弾の鳥と、同じ役を別の役者が同じ役を演じている。

 蘭兵衛を演じる向井理は「やるからには自分にしかできない蘭兵衛をやりたい。直近では山本耕史さんや早乙女太一くんがやっていて、早乙女くんは日本最高峰の殺陣なので、僕は殺陣を封印して会話ですべて進めたい」とユーモアたっぷりに独自の戦略を発表。
 
 本作が、初めての劇団☆新感線の出演となる生瀬勝久は「全員ぶっ潰すつもりで、役者生命を賭けます!……いうのは勝手ですからね」と、声を張り上げた。

 舞台は、現在上演中の『髑髏城の七人』Season 鳥の閉幕後、9月15日から11月3日まで同劇場で上演される。

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