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『ホットロード』三木孝浩監督が語る能年&登坂の魅力

2014.08.17 Vol.624

「僕が本作の企画を頂いたときには、すでに能年玲奈さんと登坂広臣くんの名前が挙がっていたんです。当時は『あまちゃん』も放送前で、2人とも俳優としてはほぼ新人だったから驚いたんですけど、紡木先生が“この2人なら”とおっしゃったと聞いて興味が出たんですよね。実際にリハーサルして納得しました。この2人のまなざしが和希と春山に重なるんです。この2人を演じるには、見た目だけではダメ。出会いの場面のように、心を閉ざしながらも魂をぶつけるような目が必要だったんです。能年さんの目は、逆に見ているほうが心を見透かされているような感覚に陥るんですよね。登坂くんにしても、役者としてまっさらだったからこそ、全身で春山になりきってくれたと思います。フレッシュな2人だったから、気持ちをぶつけ合う和希と春山の一途さ、もどかしさが、よりリアルに伝わった気がします。思いを伝えあう難しさは恋愛でも友情でも家族でも同じ。みんな、コミュニケーションで悩むんです。だからこそ、本気で思いをぶつけ合おうとする和希たちの姿に、引かれるんだと思います」

 監督が青春恋愛映画の名手と呼ばれる理由もここにある。

「気持ちを伝えたいけど伝わらないというもどかしさは、恋愛で見せるのが一番分かりやすいと思うんです。恋愛映画ってけっこうコミュニケーションの勉強になるんです。あと僕は、未完成な人が好きなんですよね。自分の魅力にまだ無自覚な人、自分をとらえきれずもがいている人の姿に、人間らしい魅力を感じる。だから映画の中でもそういうキャラクターを描くのが好きですし、役者さんにしても、みんなや本人が気づいていない魅力を自分が引き出したいという気持ちはあります。本作でも、これまで見たことがない能年さんと登坂くんを見せることができたのでは、と思っているので、そんなところも見てもらえたらうれしいです」

登坂広臣「メンバーのサポートなしに100%の力で挑めなかった」

2014.08.17 Vol.624

 三代目 J Soul Brothersのボーカルとして活躍する登坂広臣が初めて演技に挑戦した映画『ホットロード』が公開中。熱狂的なファンを持つ漫画が原作の同作品で登坂は、NHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』で一躍トップ女優となった能年玲奈と共演。伝説の漫画原作の実写化、そして国民的女優の映画初主演作品ということで話題を集めている。初めての芝居に加え、世間が注目する作品へ出演することについて、今率直にその本音を語る。

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