本作は1966年の初演以来、世界中で繰り返し上演されているミュージカルの傑作。1972年にはライザ・ミネリとジョエル・グレイの主演で映画化され、アカデミー賞を8部門で獲得するなど、世界的な人気を誇る作品となった。こちらもミュージカル映画といえばだいたい名前があがる作品なので、映画で知っている人も多いかもしれない。
日本では1982年に初演。松尾スズキが2007年に演出を手掛け、今回は10年ぶりの再演となる。
物語はヒトラー政権の台頭へと向かう時代を背景に、ベルリンのキャバレー「キット・カット・クラブ」のデカダンなショーと歌姫サリーをはじめとする人々の恋物語を絶妙な構成で描く。
サリーを演じる長澤まさみは「女優としての新たな一歩を」ということでミュージカルに初挑戦。クラブのMC役の石丸幹二、サリーの恋の相手に小池徹平、ナチスに運命を翻弄される下宿屋の女主人を秋山菜津子が演じるなど豪華なキャストが揃った。