スイス生まれの“世界で一番有名なペンギン”と呼ばれる人気キャラクター「ピングー」。誕生から40周年を迎えたことを記念し、松屋銀座で「40周年記念 ピングー展」がスタートした。
南極に住む5歳のやんちゃなペンギンの男の子と、その仲間たちが繰り広げる日常をあたたかくユーモラスに描いた「ピングー」。スイスの映像作家オットマー・グットマンによるクレイ人形をコマ撮りしたストップモーション・アニメーションで、1980年に原型となるテストフィルムを制作、1987年にはパイロット版がベルリンフィルムフェスティバルで上映されて大きな反響を呼んだ。アニメシリーズは世界各国で放送されており、日本では1992年にテレビ放送を開始し、2017年には3DCGの新作「ピングー in ザ・シティ」が放送されたことも記憶に新しい。
そんな世界中で愛されるピングーの初の本格的な展覧会となる「40周年記念 ピングー展」。展示構成やメインビジュアルの制作にはアートディレクターの祖父江慎氏を起用した。祖父江氏は「なぞのピングー語、コミカルな動きとストーリー、落ち着くことのないユーモアの原点にたっぷり触れていただけるように時間や笑いを丁寧に分解して、ハッピーに展示いたします」とコメントを寄せる。会場入り口では、生き生きとフラフープを回す躍動感のあるピングーを捉えたメインビジュアルがお出迎え。エントランスに入るとオリジナルアニメーションが流れ、南極に住むピングーと仲間たちが勢揃いして彼らが暮らす世界に誘ってくれる。
「第1章 ピングー誕生秘話」は原作者のオットマー・グットマンにまつわるエピソードや制作資料、絵コンテなどの資料を初公開。オットマー直筆の字コンテやメモ表、ピングースタジオのスタッフが描いた愛らしいイラストの数々、唯一の日本人アニメーターである甲藤征史さんの逸話などを紹介する。「第2章 ピングースタジオとピングーのこだわり」ではアニメのワンシーンを再現したジオラマやスタジオで使用していた撮影台の模型など、制作過程や撮影方法の秘密に触れることができる。