公開中の映画『山女』の舞台挨拶が1日、都内にて行われ、主演・⼭⽥杏奈、共演・⼆ノ宮隆太郎と福永壮志監督が登壇。難役を演じきった山田を監督と共演者がたたえた。
柳⽥國男の名著「遠野物語」に着想を得て、18世紀末の東北の寒村を舞台に、⼈々に蔑まれながらもたくましく⽣きる17歳の凛の⽣き様を描いたオリジナルストーリー。
閉鎖的な村社会で差別されながらも生き抜こうとする主人公・凛を演じきった山田は「人生に翻弄されながらもたくましく生きていて、強い人だなと感じました。私だったらあそこまでの環境に置かれたらあきらめてしまうかも。私もこうありたいなと思いました」。
そんな山田に、福永監督は「演技力はもちろんなんですけど、ご自身が持ってらっしゃる、何事にも屈しない感じ。マイペースでひょうひょうとされていて。もともとの明るさや目の輝きが、どんなことがあっても変わらない気がして。そういう希望を感じられる方でないと、見ていて辛くなるのでは、と。山田さんなら何にも屈しない存在を地に足をつけて演じてくれるのではと思いました」と熱い称賛。
撮影エピソードを振り返った一同。山田は、共演の⼆ノ宮の「馬のさばき方がお上手だなと思った」とほめていたが、福永監督から「僕の記憶ではそんなに上手くはなかった」と苦笑され、「私の記憶違いだったかも(笑)」と頭をかいて前言撤回し、会場の笑いをさそう一幕も。
⼆ノ宮は「凛になると本当にかっこいい。でもカットがかかるとこんな感じで(笑)。本当にこの方はどうなっているんだろうと思いました」と憑依的な山田の演技を絶賛した。
最後に、自信と同じ世代にこの映画をどうアピールするかと聞かれた山田は「私たちの世代は、いろいろなものを達観して見ているというか、冷めた目で引いて見てしまう人が多い世代でもあると思うんですが、凛もそういうところはあるけど、そんな彼女が自分の幸せのために進んでいくストーリーは、現代の若い人にも届くと思います」と語っていた。