競泳・銀メダリストの入江陵介(イトマン東進)が3日、現役引退を発表。16歳から18年間、日本代表で活躍してきた入江を“大先輩”北島康介氏がサプライズで駆けつけねぎらった。
0歳から水泳を始め、16歳で日本代表入りをして以降、ロンドン五輪での銀メダル獲得を含めた4大会連続の五輪出場を果たすなど日本の競泳界をけん引するも今年3月のバリ五輪代表選考会では男子200メートル背泳ぎ決勝で3位に終わり代表落ちが確定していた。
会見では、選考会直後の悔しさと次世代への期待を率直に語っていた入江。「特別な舞台であるオリンピックで金メダルを取れなかったことは残念だが、もし北京やロンドンで金を取っていたらこんなに長く続けていなかったかもしれない」と語り、アテネ、北京で金を獲得した北島康介氏には「届かなかったと思う」と北島氏へのリスペクトを語った。
この日は、その北島氏がサプライズで登場。驚きながら涙を浮かべた入江は「ビックリの涙が(笑)」と照れ笑い。北島氏は「僕が引退した後も日本代表で中心的存在として日本の水泳界をけん引してくれた」と労い、入江も「北島さんたちとは北京五輪のときに同部屋になって緊張したけど、ありがたい英才教育を受けて育ったんだなと思います」と感謝。
「真面目に寡黙に練習する姿に、僕も見習わないと、と思っていた」と振り返っていた北島氏が「今後は自分のために水泳以外のことに時間を使って」とアドバイスを送ると、入江はさっそく「フルマラソンに挑戦したいんです」と言い、北島氏も舌を巻いていた。