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「僕は日本映画が大好き」妻夫木聡が涙『ある男』最優秀主演男優賞はじめ最多8冠に感激

2023.03.11 Vol.web original

 第46回日本アカデミー賞授賞式が10日、都内にて行われ、石川慶監督作『ある男』で最優秀主演男優賞を受賞した妻夫木聡が、同作の最優秀作品賞受賞に目をうるませ喜びを語った。

 今年の優秀賞を総なめにした『ある男』。優秀主演男優賞を獲得した妻夫木は、2010年公開の『悪人』での最優秀主演男優賞を振り返り「そのとき僕は舞台中だったので中継での参加だったんですけど、今回はこうしてこの場に立つことができてうれしいです」と笑顔。

「いろいろこだわって撮った場面が全カットになっていた」と苦笑しつつ石川監督や脚本家・向井康介とディスカッションを重ねた難役を振り返り「山田洋次監督から言われた、その場にあるということが大事なんだよという言葉を大事に現場にいさせていただきました」。

 続けて「僕は日本映画が大好きです。これからも盛り上げていけるように皆さんと頑張って行けたら」と、受賞の喜びをかみしめるようにしてさらなる意気込みを語った。

 さらに『ある男』が最高賞となる最優秀作品賞を受賞すると、キャスト、スタッフは感無量の面持ちで登壇。

 自身の最優秀男優賞受賞では涙をこらえていた妻夫木だったが、最高賞の受賞に「うれしいです。監督とは…監督のデビュー作からご一緒させていただいていて。才能というものを間近に見ていた時期があるので、こうやって認めていただいたのはうれしい」と、ときおり声を震わせ涙を浮かべながら感激。

 最優秀助演男優賞を受賞した窪田正孝は「このチームの一員となれたことが本当にうれしい」、最優秀助演女優賞を受賞した安藤サクラも「おめでとうございます!もうこれ以上のものはないな、って」と大きな笑顔。優秀助演女優賞の清野菜名も涙を浮かべ「自分はこんな素敵な作品に参加できてラッキーだなと思います。私も頑張っていきます」と喜びを語っていた。

 『ある男』は最優秀作品賞をはじめ最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞など最多8冠を受賞した。

写真提供: 東京写真記者協会

 

安藤サクラ、最優秀助演女優賞受賞に涙「現場と子育ては上手く両立できないけれど」

2023.03.11 Vol.web original

 第46回日本アカデミー賞授賞式が10日、都内にて行われ『ある男』で最優秀助演女優賞に輝いた安藤サクラが、涙ながらに同作で感じていた葛藤を振り返りつつ受賞の喜びを語った。

 優秀助演女優賞のトークでは「未だにすごい難しい役だったと感じる」と振り返っていた安藤。会場にいる共演の窪田正孝から「1日だけ撮休の日に突然、特急に乗って帰っちゃったことがあった」、同じく妻夫木聡から「撮影中に、私やっぱり女優に向いてないと思うの、この作品で引退しようと思うと言われて、これは重要な現場になってしまったな、サクラちゃんの引退作品に恥じない作品にしないとと思った。でもその後(夫の柄本)佑くんに会った時に“今サクラちゃん何してるの”と聞いたら“映画の撮影してますよ”って(笑)」と明かされると、安藤は「くよくよのピークに達してて…。子育てと映画を上手く両立できないと感じていて…」と苦笑しつつ述懐。「でも途中から、くよくよよりも現場が好きと気づいた」という安藤に妻夫木が「気づいたら言ってよ!佑くんに聞かなかったらずっと引退するもんだと思ってたよ」とツッコみ会場の笑いをさそう一幕もあった。

 その後、最優秀助演女優賞を受賞した安藤は「ああ、泣いちゃう。辞めようと思っていたことがこんな形で…。(先ほどのトークで)自分が情けなくて、かっこ悪いなと思いながら檀上にいたので」と笑い泣き。「この作品の最中に、やっぱり現場がすごく好きなんだとはっきり思えた。そんなものは他に見つけられないなと思えたので今も現場に向かうことができています。ただ私にとってやっぱり現場と子育てはうまく両立できないので、その都度、悩みながら家族で協力しながら、また大好きな現場に戻れたら」と女優へのさらなる意欲を語っていた。

 同じく『ある男』で最優秀助演男優賞を受賞した窪田正孝は「(石川慶監督から)役の底の底、本人の深みの部分を撮りたいと言われて裸でいるより恥ずかしい部分をむき出しにしてぶつかって。それを(妻役の)サクラさんが受け止めてくれた」と、安藤との共演を振り返っていた。

『ある男』は最優秀作品賞をはじめ最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞など最多8冠に輝いた。

有村架純の「引き出し」に目黒蓮が感謝 日本アカデミー賞司会と優秀助演女優賞受賞

2023.03.11 Vol.web original

 第46回日本アカデミー賞授賞式が10日、都内にて行われ、昨年『花束みたいな恋をした』で最優秀主演女優賞に輝き、今年の司会を務める有村架純が、優秀助演女優賞受賞者と司会の2役に照れていた。

 昨年の第45回日本アカデミー賞では、社会現象的大ヒットを記録した『花束みたいな恋をした』で最優秀主演女優賞を初受賞した有村。日本アカデミー賞での初司会に緊張を明かしながらも、登壇した受賞者たちをたたえつつ、撮影裏話や作品への思いを引き出していった。

 有村は『月の満ち欠け』で優秀助演女優賞受賞者としても登壇。目黒蓮が演じる青年が思いを寄せる年上の女性・瑠璃を演じた有村は「あこがれの年上の女性像に見えないといけなかったので、その課題を抱えながら撮影に入りました」と役作りを振り返った。

 撮影エピソードを聞かれると「目黒さんと身長と足の長さが違うんですけど…走るシーンがあって、目黒さんはまっすぐ役と向き合う方なので、気持ちを込めて走られていたんですけど、私がどうしても追いつけなくて。たぶん私より2倍、足が回転していたと思う(笑)」と明かし、そのシーンが後日、再撮影になったと苦笑。

 会場で聞いていた目黒は「その瞬間は瑠璃さんを連れて行くんだという一心だったので全然気づかず…後々それを聞いて、大変申し訳ないなと(笑)」と謝罪し、会場の笑いをさそった。
 
 そんな目黒は同作で新人俳優賞と優秀助演男優賞を受賞。「有村さんは引き出しが多すぎて、自分は引き出しの多い有村さんに新しい引き出しをたくさん見つけていただいた気がして感謝しています」と有村との共演を振り返った。

 優秀助演女優賞のトークでは受賞者と司会の2役を切り替えながら登壇者たちの話を引き出していた有村。すべての発表が終わり、司会の大役を無事務めあげると「皆さん、本当にかっこよかったです」と受賞者たちをたたえ「作品を思うからこそ言葉にできない思いがあるんだなということも感じました。皆さん、涙ぐまれていたりするのはそういうことなんだな、と」と感無量の様子で語り「私も皆さんの背中を見ながら頑張っていきたいです」と晴れやかな笑顔を見せていた。

 最優秀助演男優賞と最優秀助演女優賞は『ある男』の窪田正孝、安藤サクラが授賞。『ある男』は最優秀作品賞をはじめ最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞など最多8冠に輝いた。

写真提供: 東京写真記者協会

西島秀俊が有岡大貴、松村北斗、福本莉子ら新人俳優賞受賞者にエール「皆さんは日本映画の未来」

2023.03.11 Vol.web original

 第46回日本アカデミー賞授賞式が10日、都内にて行われ、昨年、日本アカデミー賞で最優秀男優賞を受賞した西島秀俊がプレゼンターとして新人俳優賞を受賞した若手俳優陣にエールを贈った。

 昨年の第45回日本アカデミー賞では『ドライブ・マイ・カー』で最優秀主演男優賞を初受賞した西島秀俊。受賞した俳優たちに「皆さんは日本映画の未来です。俳優の人生は長いので、どうか自分を大切に、ゆっくり進んでいってください。何かあったら先輩たちがいます。僕も聞きますので、なんでも相談してください」と温かいまなざしを向け、続けて「明日で東日本大震災から12年になります。より一層、人生を深く見つめられる映画を一緒に作っていきましょう」と言葉をかけた。

 昨年は米国アカデミー賞でも注目された大先輩からの温かい言葉に感激しつつ、受賞の喜びを語った受賞者たち。

『シン・ウルトラマン』の有岡大貴は「(受賞の)報告を受けたのが(Hey! Say! JUMPの)グループみんなでお仕事しているときだったんですけど、マネージャーさんに僕だけ別室に呼ばれて報告いただきまして。他のメンバーは何かで怒られているのではと勘違いをさせてしまって。控室に戻ったらみんながやけに優しく接してくれて申し訳なかったです(笑)」と、1月23日の新人俳優賞発表で受賞を知ったときのエピソードを披露。

『サバカン SABAKAN』の番家一路は、大人顔負けのしっかりした感謝のコメントをしていた一方で、実の弟との兄弟役に「弟を叩くシーンはいつも通りできて、すごく気持ちよかったです(笑)」と無邪気に語り会場の笑いをさそった。

『ホリック xxxHOLiC』の松村北斗は「なんで僕なんかがこの賞をと言われないよう、ゆっくり返していきたい。耳の穴から目の穴からこぼれ落ちそうなくらいうれしいです」。『月の満ち欠け』の目黒蓮はメンバーからの祝福を振り返りつつ「これからもSnow Manの目黒蓮として精進していけたら」。

『ハケンアニメ!』の小野花梨は「5歳からこの仕事をさせていただいて経歴長いねと言われるようになったんですが、ある方から、経歴は売れてから数えるものだと言われて、私は一年目っていつ言えるのかなと思っていたところにこの賞を頂けた」と感激の涙。

『月の満ち欠け』の菊池日菜子は「至らないことばかりだけど、そんな今だからこそ出せる表現もあると思って見守っていただけたら」といい、父親を演じた主演・大泉洋のサポートに感謝。

『モエカレはオレンジ色』の生見愛瑠は「こんなにも映画って楽しいことなんだと実感した」、『今夜、世界からこの恋が消えても』の福本莉子は「新人賞は私にとって新たなスタート」とさらなる意欲を語り、韓国をはじめ海外での人気にも感謝した。

松村北斗、西島秀俊から表彰され感激(写真提供:東京写真記者協会)

最優秀主演賞受賞同士がスパーリング? 岸井ゆきのが妻夫木聡との“対戦”明かす

2023.03.11 Vol.web original

 第46回日本アカデミー賞授賞式が10日、都内にて行われ『ケイコ 目を澄ませて』で聴覚障がいと向き合うボクサーを演じた岸井ゆきのが最優秀主演女優賞を受賞。『ある男』で最優秀主演男優賞を受賞した妻夫木聡との意外な接点を明かした。

 優秀主演女優賞受賞のトークで岸井は、役のためにトレーニングを積んだボクシングを今も続けていると言い「やればやるほど得意なパンチがなくなっていくというか。実践を重ねて人と戦うことで強くなりたいという気持ちが沸く」と、すっかりボクシングにはまっている様子。「そんな私にも得意なことを発見しまして。本気のパンチを受ける、力を流すことができると、妻夫木聡さんと戦っているときに発覚しまして…」とジムの練習で妻夫木と“対戦”したと明かし照れ笑い。

 その妻夫木も『ある男』で最優秀主演男優賞を受賞。妻夫木は優秀主演男優賞受賞者のトークでボクシングを始めたと明かし「この会場に(同じトレーナーの)生徒さんがたくさんいるんです。横浜流星くんとか、岸井ゆきのさんとか…」と、過去それぞれにボクサー役を経験した共演者・窪田正孝、安藤サクラらとともにボクシングの話題でひと盛り上がり。

 その後、最優秀主演女優賞を受賞し、壇上に上がった岸井ゆきのは、声を震わせながら「身に余る賞をありがとうございます」と三宅唱監督やスタッフ、主人公のモデルとなったプロボクサー小笠原恵子に感謝。岸井はときおり涙で言葉を詰まらせながら「30年、40年前の映画を初めて見たとき、これを見るために今までがあったんだなと思うことがある。そういうふうに、まだ出会う前の誰かのために生きることができるのかな、と思ったりします」と映画への愛を語っていた。

 最優秀助演男優賞と最優秀助演女優賞は『ある男』の窪田正孝、安藤サクラが授賞。『ある男』は最優秀作品賞をはじめ最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞など最多8冠に輝いた。

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