年が明けて早2週間が経とうとしています。
この記事が公開される二日後に、GIRL’S CHは5周年を迎えます。早いものです。
5年前の2013年1月14日、東京ではまれに見る大雪で、交通機関がほぼ麻痺した状態の中、GIRL’S CHのサイトオープンイベントが開催されたのでした。
それから二年半ほど経った2015年の6月から、この「脱こじらせへの道」の連載が始まりました。
今回で63回を迎え、「もういいよ」って言われるんじゃないかというほどに、「こじらせ」についてああでもないこうでもない、と書いてきましたね。
さすがにここまで続いたら、そろそろ田口もこじらせからの脱却が出来ているんじゃなかろうか?とも思うので、ここで一旦足を止めてみようかなと思います。
これまでの62回分の記事の中で、いろんなパターンの「こじらせ」の例を見てきました。
第3回 女性のセックスは「イク」ことがゴールではありません
まずはよくあるこの「こじらせ」。
「セックスはこうあるべきだ」とか、「女性はこうあるべきだ」と最初から決め付けて、感情や欲望と、頭で考えていることが合っていない。
つまり、現実を見ないで頭の中で考えすぎてしまうことからのこじらせです。
「セックスでイケない自分って変?」という悩みの原因もそこにあると言えます。
パートナーとの意思疎通とか、自分がセックスを楽しむことを置いてけぼりにして、「イクというのがセックスのゴールらしいぞ…」とどこからか聞いた根拠のないゴールを設定してしまうから悩んでしまうのです。
第21回 おっぱいの悩み
なんでもないコンプレックスの話のようですが、どういう理由で悩んでいるかによって、実はこじれているということもあります。
それがこの、「おっぱいの悩み」の回で書いていたことです。
コンプレックスや欠点はあって当たり前ですし、あっても全然問題ないはずです。
なぜ私たちはコンプレックスをなくしたいのか? なくさなければいけないのか?
もしその理由が、「他者からの目が気になるから」というものであれば、それはこじれています。
自分の気持ちと行動がかみ合っていないからです。
頭で考えていることと気持ちの動き、自分と他人。
それだけでこれほどまでにこじれているのですから、男性と女性との間もこじれているのはもちろんです。
第48回 セックスの要望、言えますか?
「相手に悪く思われたらいやだから我慢しよう」とか、「こんなこと言われたら引かれるのでは」という不安から、自分がどうしたいかより相手の都合を優先して、その結果こじれてしまう、というパターンもありました。
男女の性に対する考え方は全く違っているのですが、今の日本では、それが可視化された状態にはなっていません。
AVひとつとっても、男性ユーザーと女性ユーザーの感想は全く違うのに。
お互いに、「自分はこれがいいから、相手もこれがいいはずだ」という風に思ってしまい、なんで分かってくれないんだろうということで悩みが深まってしまう。
互いに違うことを理解できていればいいのですが、なかなか難しいものです。
そんな風に、「こうあるべき」「こうでなければいけない」という思い込みに、感情がついていかなくなったとき、人はこじれてしまうのかな、と私は思っています。
子供のころ、親や学校に厳しく言われたりした経験はありませんか?
集団生活においては、ある程度のルールは必要かもしれません。
でも、自分らしく生きることについては、誰かからルールを押し付けられる必要なんてありません。
お互いに違いを認めて、自分にとっての最善を目指していけば、本当はこじらせる必要なんてないのかもしれませんね。
というわけで、なんとなく私の「こじらせ」についての謎が解けてきたみたいです。
次回、「脱こじらせへの道」最終回です。