SearchSearch

【サ活はデートになる】サウナがデートのきっかけを作る!埼玉・草加健康センター

2022.11.11 Vol.Web Original

 数カ月前からサウナにハマり、パートナーと一緒にサ活する「サ活デート」を提唱してきた。「サウナはデートになるよ」ということを提唱し始めたら、周囲からいろんな意見をもらうようになった。「デートって言っても、サウナって一緒に入れないじゃん」「彼女がなかなか興味持ってくれなくて」……。そう思ってしまうみんなの気持ちも分かる。

 もちろん、サ活デートはサウナを楽しむだけではない。そもそもサ活って、サウナに入っているだけがサ活じゃなかったりする。サウナのためにお腹を減らしてサウナに向かい、ととのい、帰りの寄り道で乾杯する。その日の行動すべて、サ活デートの一貫なのだ。

 そもそも今は、地方のサウナ情報もネットで簡単に入手できる。たとえば御朱印めぐりだって、御朱印をもらう工程を楽しむだけでなくその旅程も楽しむ。同じようにサ活デートも、旅程そのものを楽しむことで、休日に行く場所がもうないというマンネリカップルを救うのである。

 

埼玉には何もない?そんな思い込みを覆すサ活デート

 サ活にハマってから、私はパートナーとよく小旅行に行くようになった。旅行と言っても、宿泊施設に泊まるほどのデートは、金銭事情を考えるとそうそう月に何回も行けるものではない。でも、気になるサウナがある関東近郊の土地に向かうと、日帰りの小旅行としてちょうどいいスケジュール感だ。都内から車や電車で数時間くらいの場所なら日帰りでも行けるけれど、長い付き合いの夫婦やパートナーがいる場合「観光って意外ともう飽きた」という人も少なくない。

 そんな時、サ活デートだ。例えば私たちはとある休日、前日は友人たちと酒に興じていて、ちょうど昼頃に遅めの起床をした。休日といっても家族がいると午前中は家事をこなさねばならなかったり、平日取りこぼしたちょっとしたことをやりたいと思っていると、結局午前中から出かけるのも難しかったりする。

 昼過ぎからしか動けない、中途半端な休日。そんな時に「サ活デート」。私たちがその日狙いを定めたのは、埼玉県・草加市にある有名健康ランド「草加健康センター」だ。

 東京から埼玉に向かって東に下っていくと、最初に入るのが埼玉県草加市だ。東京からでも首都高を使っていけば、土日でも1時間前後で草加に入る。昼過ぎに車を借りて行くにはちょっと持て余しそうだったので、少し足を伸ばして草加市の隣町・越谷にある都内でも最大級のショッピングセンター「越谷レイクタウン」に寄ってから、草加健康センターへ向かおうということになった。

 埼玉も都内から近い土地は東京で働く人のベッドタウンというイメージがあって、何もない場所と思っている人も多い。たしかに草加やそのお隣、越谷などは観光地という意味では目立つものがない。だが生活に必要なものが揃う場所は、都内よりも遥かに充実した規模感のものが揃っている。越谷レイクタウンにはアウトレットモールもついているし、草加市と隣接している三郷市には、東京よりかなり大規模なコストコやIKEAもある。昼のうちに東京ではなかなか見きれないショッピングを済ませて、夜にサウナに向かえば完璧だ。

 

お風呂好き女子にも刺さる「草加健康センター」

 ちなみに草加健康センターは東京へと続く大きな国道のすぐそばにあり、帰り道は遅めの時間なら下道でも東京まですいすい帰れるのがありがたい。駅からは距離があるが、シャトルバスも出ているので電車移動でも交通費がかさまないのが嬉しい。入館料は土日で1,100円。スーパー銭湯・健康ランドにしては良心的な価格設定だ。

 有名銭湯なだけあり、店内にはたくさんのグッズも置いてある。サウナハットにオリジナルタオル、グッズの入ったガチャガチャまで。これなら家族で来ても楽しそうだ。

「健康センター」という名前を聞くと、なんだか古めかしいイメージを持つ人もいるかもしれないけれど、お風呂の中もしっかり広めできれい。お風呂の種類も9種類と多く、女湯はサウナも2種類あるので料金から考えるとコスパがいい。

 メインのサウナは広く、女湯でも30人も入れるのでどんなに混んでいてもサウナで並ぶということは今の所経験したことがない。女性サウナは若い人も多く、マナーのいい人が多い印象。国道沿いということもあるからか男性サウナの方が込む傾向にあるようだが、そこは女性の特権と思ってガツガツサウナに入ろう。

 都内のサウナにはなかなかない、女湯でも90度近いサウナ設定。男湯は100度近いらしい。5〜6分で音を上げたくなる熱いサウナだけど、その代わり水風呂は冷たく、強めのバイブラでこちらも数十秒で上がりたくなる。サウナ初心者には刺激の強い設定だけど、慣れてきた人にはとてもととのいやすい設定とも言える。

 それに、女湯は椅子もたくさん置いてあって、背もたれの高いチェアに、小さい椅子を合わせてみんなが足を伸ばしながら座っている。露天には3脚ほどだけど、浴場にはかつて洗い場だったのであろうところにも5脚以上椅子があり、ここでも足を伸ばすことができるので、女湯は特にのびのびしやすい。

 

露天には群馬の有名温泉・草津温泉の浴剤を使用した温泉風呂もあり、土日は小さい子どもを連れた親子も。銭湯好きが好きなぬるめの炭酸風呂もあって、サウナ以外の設備も充実しているので、これならサウナは苦手……という彼女でも、ゆっくりお風呂につかれるという理由で誘えそう。

 

普段入らないチェーンメシがごちそうになるコスパの良さ

 

 国道沿いに出れば、深夜近くまで空いている飲食店が多いのもメリットの一つ。寿司にラーメン、焼き肉と幹線道路らしいギルティなごはんも多く、お風呂上がりの胃にそそる食べ物ばかりだ。選択肢の多い東京ではなかなか入らないチェーン店も、関東近郊に遊びに来たついで、とたまに食べるとめちゃめちゃおいしい。サウナですっきりした胃にブチ込まれる油の乗った肉。高級店で食べる特上和牛よりおいしい気もしてくる。

 サウナもチェーン店でのごはんも、2つ足しても都内でお酒を飲みながら夜居酒屋に入るより安くついてしまう。旅する目的はできても、安上がりで済むというのもサ活デートの大きなメリット。都内近郊で買い物して、サウナとごはんを楽しめばもう夜もふける。近郊にも有名なサウナはけっこうあるので、行ったことがない土地を訪れてみるきっかけにもなる。

 

デートのメインスポットではなく、デートのきっかけを作るサ活

 大人の男女が欲しているのは、混む観光地や行列ができる話題の飲食店より、行ってみたら意外と楽しい、くらいの土地なのではないかと思う。ただ、観光地がないと行くきっかけが掴めない。そんな時にサウナは、観光地に代わる旅の目的になる。

 これが、サ活デートの醍醐味だ。なんでもない、そう思えた土地が「行ってみたら思い出になった」場所になる。そう思うと、行ったことがない土地なんて意外といくらでもある。サウナというリラクゼーションに、おいしいごはんとちょっと時間が潰せる場所さえあれば、どこだってデートスポットになっちゃうのが、サ活デートのすごいところなのだ。

(取材と文・ミクニシオリ)

Copyrighted Image