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代表引退表明の長谷部が「いい仲間を持った」

2018.07.05 Vol.708

西野監督「選手たちは本当にたくましく戦ってくれた」
 サッカーの「ワールドカップ(W杯)ロシア大会」で2大会ぶりに決勝トーナメントに進出した日本代表が7月5日に帰国した。

 同日行われた帰国記者会見には日本サッカー協会の田嶋幸三会長、西野朗日本代表監督、キャプテンの長谷部誠が登壇した。

 会見で西野監督は冒頭「今日は翻訳機がないので安心して喋れます」と大会中の公式会見で翻訳機をうまくつけられなかったエピソードを織り込むなどリラックスしたムード。大会については「監督としては46日活動させていただいた。選手たちがロシアに向かう意識は非常に高いものがあった。その強い気持ちなしでは勝つことはできなかった。前監督の財産があり、さらに本大会でできることを探りながら、本当に素晴らしいサッカーを披露してくれたと思う。結果は1つしか勝てなかったが、W杯での1ポイント、1ゴール、1プレーというのが本当に厳しいということは私自身も初めての経験。グループステージを突破すること、そしてノックアウトステージで勝ち上がることの本当の厳しさを知らされた。しかし、選手たちは本当にたくましく戦ってくれた」などと選手たちをねぎらった。その一方で「8年周期でベスト16にチャレンジしてという、そのスパンではダメだと思う。次のカタールでは間違いなくベスト16を突破できる。その段階にはある。必ず4年後、選手たちが成し遂げられる状況につなげたという成果だけは感じたいと思う」とベスト16にとどまったことに関しては反省を口にした。

 長谷部は「大会前にはあまり期待されていなかったと思うが、無関心というのが一番怖いと思っている。このW杯でまた関心を集められたと思うので、引き続き日本の皆様には代表だけではなく、Jリーグや女子などさまざまなカテゴリーで日本サッカーに関心を持っていただき、時には暖かく、時には厳しくサポートをお願いしたいと思います」などと挨拶した。

 また長谷部はブラジルからの4年間を振り返り「ブラジルで多くの選手が味わった悔しさ、サポーターの失望感。それを乗り越えるために、そしてさらに上に行くために4年間やってきた。悔しさがチームを引っ張っていったのかなと思う。ブラジルが終わった当初は、ロシアのピッチに立っている自分は想像できなかったが、今振り返ってみればあっという間だった」と話した。そして自らは代表引退を公表したことから「今回の悔しさを踏まえて、カタールではさらに上に行ってほしい」と続けた。自らの代表引退にあたり涙を流した選手もいたことについては「チームメートは普段は僕のことをうっとうしく思っていたと思う。僕は若い選手にもいろいろと言うので。でも涙してくれる選手とか、さまざまなうれしい言葉をかけてくれる選手がいたというのは、言葉にできない喜び。改めていい仲間を持ったなという気持ち」と話した。

西野ジャパンの23人発表。井手口、浅野、三竿が落選【サッカーW杯メンバー発表】

2018.05.31 Vol.Web Original

コロンビア戦にいかにベストコンディションに持っていけるかが選考の分かれ目
 日本サッカー協会が5月31日、都内で会見を開き、「2018ワールドカップ(W杯)ロシア」(6月14日〜7月15日)の日本代表メンバー23人を発表した。

 会見には日本サッカー協会の田嶋幸三会長、関塚隆技術委員長、そして西野朗監督が登壇した。

 西野監督は発表前の挨拶で「非常に難しく厳しい、代表ならではの選考に自分が携われることに関して本当にうれしく思っていますし、自信を持って23名のリストをあげたい」などと話した。また前日のガーナ戦については「結果が出なかったということを悔しくは思っているが、必ずW杯につながるゲームを選手たちはできたという感触を持って次のステップに進めて、事前のヨーロッパのキャンプで良い準備をしてくれると確信している」と振り返った。

 そして23人のメンバーの発表となるのだが、ガーナ戦のメンバー発表時に「GK以外、FWとかMFといったポジションの表記はやめたい」と話した通り、GKの3人以外は「フィールドプレーヤー」として発表された(メンバーは下記)。

 西野監督は今回の選考について「総合的に考えたなかで、来月の19日(グループリーグ初戦のコロンビア戦)にベストパフォーマンスを出してくれる選手をいろいろな可能性を考えたなかで選ばせてもらった」と話した。

 前日のガーナ戦のメンバーから井手口、浅野、三竿が落選。井手口は出場したにも関わらずの落選にメディアから質問が飛ぶと、西野監督は「彼らの現状がそういう環境でなかった」と所属クラブでの出場機会が少なく、コンディションがベストではなかったことを示唆。それでもその状況を「確認したい」と期待をかけての招集だったが、19日までにトップパフォーマンスに上げていくのは難しいとの判断でリストから外したもよう。

サッカー日本代表がガーナに0-2。西野監督「いろいろなトライができた」

2018.05.31 Vol.Web Original

本田が先発。香川、岡崎、武藤が途中出場
 サッカー日本代表がワールドカップ(W杯)前の国内最後の試合となる「キリンチャレンジカップ2018」(5月30日、神奈川・日産スタジアム)でガーナ代表と戦い、0-2で敗れた。

 この日、西野監督はハリルホジッチ前監督時代の4-3-3から3-4-3にシステムを変更。最終ラインに長谷部を下げて、左から槙野、長谷部、吉田という布陣。ボランチには山口に川崎の大島を抜擢。MFの高い位置に左に長友、右に原口。前線は大迫をワントップに宇佐美を左、本田を右に配置した。

 日本は序盤、前半4分に左サイドをドリブルで駆け上がった宇佐美から中央の大迫にクロスが入ったものの、シュートはGKの正面に。早々にいい形を作ったが、前半7分にペナルティーエリア付近、ほぼ正面で槙野がボアテングを倒してしまいFKを与えてしまう(前半8分)。これをパーティーが壁のすき間を突きゴールを決め、先制する。

 日本は大胆なサイドチェンジからサイドを突破し、クロスを上げる場面も見られたが、ゴール前の人数が足りず、戻りの早いガーナのDF陣にことごとくクリアされてしまう。

 そしてパスを回して崩しを狙うが、横パスをカットされてピンチを招くなど攻撃陣がなかなかかみ合わない。

 そんな中、日本は33分、正面のやや遠めの位置でフリーキックを得る。キッカーは本田。直接ゴールを狙うがGKが好セーブ。続くコーナーキックでは流れたボールが本田の足元に。左足でシュートを放つがGKが今度は足でクリア。少ないチャンスを得点につなげることができない。

 1点を追う日本は後半開始から原口、宇佐美、大迫を下げ、酒井高、香川、武藤を投入。

 ファーストタッチで武藤は右サイドからの山口のクロスを頭で合わせるがわずかに枠を外してしまう。

 後半3分、日本は右サイドの酒井高からのクロスがゴール前の香川に。ダイレクトで合わせるもシュートはGKの正面。その直後にも酒井高からのパスが中央の香川に通るが、ここはゴールの上に外してしまう。立て続けにいい形を作った日本だったが、このゴールキックからガーナが逆襲。川嶋がペナルティーエリア内でボアテングを倒してしまい、PKを与えてしまう。これをボアテングが決め、日本は0-2と突き放された。

 その直後にはDFで回していたパスをカットされシュートにまで持ち込まれるなど散漫なプレーが出てしまう。

 日本はその後、後半13分に本田と山口を下げ、岡崎と柴崎を投入。

 柴崎はすぐにミドルシュートを放つが、これは左に外れてしまう。

 日本は後半30分に長谷部を下げ井手口を投入。このタイミングで4バックに変更した。

 後半36分にはまたもパスミスからボールを奪われ、ファウルで止め、ペナルティーエリア正面でFKを与えてしまう。

 日本は最後までガーナの早くて強い寄せに手こずり決定的なチャンスを作ることができなかった。

岡崎慎司が代表復帰。好調、広島から青山敏弘が招集【サッカー日本代表】

2018.05.18 Vol.Web Original

本田圭佑、香川真司、岡崎慎司が揃って招集
 日本サッカー協会は5月18日、都内で会見を開き、「キリンチャレンジカップ 2018 日本代表vsガーナ代表」(5月30日、神奈川・日産スタジアム)の代表メンバー27人を発表した。

 この試合は「ワールドカップ(W杯)ロシア」のメンバー発表前の最後の試合となる。

 西野朗日本代表監督は会見の冒頭「14日にFIFAに提出した35名のラージリストから2名が選考できない状況となったので、33名の中から27名を選考した。リストを考えるにあたって、現在調子のいい選手、実績のある選手、将来に向けてポテンシャルの高い可能性のある選手など選考に関しての要素があった。現在トップコンディションではなかったりケガをしている選手もいるが、1カ月後に迫ったW杯に向け、6月19日(初戦のコロンビア戦)に最高のコンディションになるであろう選手たちを招集して、どういうチームができるのかという想像も働かせながら選手を選考した」などと今回の選考について話した。

 ビッグ3と言われ、日本代表を長く支えてきた本田圭佑、香川真司、岡崎慎司が揃って招集された。岡崎は昨年9月のアジア最終予選サウジアラビア戦以来8カ月ぶりの代表復帰。

 FWでは武藤嘉紀も昨年10月のハイチ戦以来の復帰を果たした。

 現在Jリーグで断トツのトップを走るサンフレッチェ広島のキャプテンを務めるMF青山敏弘が2015年3月以来、3年2カ月ぶりに代表復帰のサプライズもあった。

 ハリルホジッチ前監督のもとで、3月に行われた欧州遠征でゴールを決めた中島翔哉は招集されなかった。

 またハリルホジッチ体制では代表常連だった久保裕也は所属するヘントがベルギーリーグのプレーオフを戦っている最中ということで今回は招集されなかったが、追加招集の可能性はあるという。

西野新監督が会見「予選はもちろん突破したい」

2018.04.12 Vol.Web Original

森保U-21代表監督がコーチ就任。オールジャパン体制確立
 日本サッカー協会が4月12日、都内のJFAハウスで会見を開き、サッカー日本代表の新監督に西野朗氏が就任したことを発表した。
 
 またハリルホジッチ体制でコーチを務めていた手倉森誠氏、GKコーチの浜野征哉氏、コンディショニングコーチの早川直樹氏が留任。新たにコーチとして森保一氏(U-21代表監督)、GKコーチとして下田崇氏(U-21日本代表GKコーチ)、コンディショニングコーチとして小粥智浩氏(U-19・U-16日本代表コンディショニングコーチ)の就任も発表された。

 会見では冒頭、田嶋幸三日本サッカー協会会長が「これから西野監督の下で日本代表チームがスタートしますが、これまで日本サッカー界が蓄積してきたすべての英知を結集して、オールジャパンの体制でワールドカップに臨む日本代表をサポートしていきたい。みなさんにもぜひ西野監督を支えていただきたい」と挨拶した。

 続いて西野新監督が「この度、ハリルホジッチ監督の後任として日本代表監督を受けることにしました。本来であれば技術委員長の立場として日本代表チーム、監督をはじめスタッフを支える、サポートしていくポジションであります。ただ2年前に就任して、精いっぱい代表チーム、監督へのサポートを考えてまいりました。ただ最終的にロシアの直前でこのような状況になり、代表監督を引き受けたということで…非常に責任を感じている中ですけども、精いっぱいロシアに向けてチーム作りをしていきたいなという覚悟でおります。2年間、現場を離れて技術委員長という立場で仕事をしてまいりましたので、まずは指導者としての心身を整えて、しっかり選手を見て、日本サッカー界を見て、これからチーム作りをしていきたいなと考えています」とやや硬めの表情で挨拶した。

 西野監督の誕生で最も気になるのは「どういったサッカーを目指すのか?」「選手の選考はどういった形でなされるのか?」ということ。

 これらについて西野監督は「(ハリルホジッチ)監督のスタイルというのは、今までの日本のサッカーに足りなかった部分でもある1対1の強さや縦の攻撃に対する推進力を求めていた。言葉ではデュエル、縦というシンプルなことだが、内容に関しては非常に高度なもので、それを選手たちに強く要求していた。そのスタイルは間違いなく現状の日本代表チーム、日本のサッカーにとって必要なことではあるとは思う。継続して考えていきたいとは思う」などと前監督の掲げたサッカーに理解を示したうえで「体格的、フィジカル的な要素の中で戦えないところもある。別の角度からそういうものに対応していかなければいけない。日本にはこれまで構築してきた日本のフットボールというものがある。その中には技術力を最大限に生かしたり、戦い方においても規律や組織的なところで結束して戦っていく強さ、化学反応を起こした上で戦える強さ。そういうものをベースにした上でこれからはそういうものを構築していく必要があると思う」と話した。そして「選手たちがもっと自分のプレー、パフォーマンスを代表チームで出せる、選手がストレートにプレーできる状況を作っていきたい」などと話した。

座して死を待つわけにはいかず! サッカー日本代表ハリル監督解任

2018.04.09 Vol.Web Original

後任の西野氏は12日に会見
 日本サッカー協会は4月9日、都内のJFAハウスで緊急会見を開き、田嶋幸三会長が日本代表(SAMURAI BLUE)のヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任を発表した。

 後任には技術委員長を務めていた西野朗氏が就任する。西野氏は先週、日本サッカー協会の理事、技術委員長、Jリーグの理事を辞任、そのうえで田嶋会長が就任を打診したという。

 田嶋会長は会見の冒頭、4月7日付でハリルホジッチ監督との契約を解除したことを発表。そして「マリ戦、ウクライナ戦の後の期間において、選手とのコミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきたということ。そして、今までのさまざまなことを総合的に評価した。1%でも2%でもW杯で勝つ可能性を追い求めていきたいと考えてこの結論に達した」などと解任の理由を話した。

 西野氏の起用については「W杯までたった2カ月しかないということを考え内部昇格しかないと考えた。内部で一番このチームを見てきた西野氏を監督と決定した」と話した。

 西野氏は現在スタッフ編成中で、この日は姿を見せず、12日に改めて会見を開く。

「2018ワールドカップ ロシア」は6月14日に開幕。新たにチーム作りを行うにしても代表に残された時間は5月21日から始まる最終合宿のみ。31日にガーナとの壮行試合を行い、その後にメンバー発表となる。世界を見回しても、W杯まであと2カ月という状況で監督交代に踏み切ったケースではグループリーグを突破した例はほとんどない。しかし田嶋氏は「我々が(W杯最終予選の)初戦でUAEに負けた時には“初戦で負けたチームは予選を突破できない”と言われた。今、この時点で(監督を)替えたからといって予選を突破できるとは限らない。でも替えないでいて突破できないケースをむざむざ見ているわけにはいかなかった。それで少しでも勝つ可能性を追い求めてこの結論となった」と苦渋の決断であったことをにおわせた。

 また田嶋会長はハリルホジッチ監督については前任のアギーレ監督の後を引き継ぎ、短い準備期間の中でW杯出場を決めたこと、「デュエル」という言葉を用いた新たな戦術の導入など、日本サッカー界に与えた功績に感謝を見せた。そういったこともあり、監督とは直接会って解任を伝えた。ハリルホジッチ監督は動揺し、「なぜこの時期に?」などと疑問をぶつけたという。

東京五輪サッカー男子の森保新監督が会見。メダル奪取を誓う

2017.10.30 Vol.Web Original

選手の選考については「選手が埋もれて終わることがないように」
 2020年東京オリンピックのサッカー男子監督に就任した森保一氏の就任会見が10月30日、都内で開催された。

 森保監督は「自国開催である東京五輪で監督をするということは結果を求められると思うし重責だが、応援してくれる皆さんが喜んでもらえる結果を出せるように全身全霊をかけて五輪に向かいたい。選手はユースのころから多くの指導者に育てられてきた。さらにいい経験を積んでもらい、これまでの指導者、関係者の方々の努力が花咲くように。そして選手がさらに伸びて、みんなが喜んでくれるような結果を求めながら、成長の助けになるような仕事をしたい」などと挨拶した。そしてオリンピックでの目標については「自国開催で皆さんが望んでいるのは間違いなくメダル獲得だと思うので、メダルを獲得できるよう頑張っていきたい」と話した。目指すスタイルについては「やりたいサッカーはチームの組織力をもって、連携連動して攻守に絡むサッカーをしたい。もちろん個の成長を促すために個の部分に目をつぶってはいけないと思いますが、日本人のいい部分である攻守に連動連携したサッカーを目指したい」とした。

 また選手の選考については「オリンピックでプレーができる世代の選手であれば年齢関係なく、今までの実績も関係なく扉は開かれている。出たいと思っている選手はそこを目指して、夢を持ってひたむきに頑張ってほしい。選考については今まで関わってこられた各世代の監督、Jリーグ、大学、高校といういろいろなところから情報をもらいながら、選手が埋もれて終わることがなく、少しでも多くの選手に成長してもらえるようにしたい。この世代はこれからの2年半の期間の中で、今トップの選手でもいろいろと力関係が変わる年代だと思うので、より多くの選手を見ながら選手個人の力、チーム力を引き上げていきたい」と話した。

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