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太鼓芸能集団 鼓童・初主演の豊田利晃監督による音楽映画『戦慄せしめよ』東京での上映は2月10日まで

2022.02.08 Vol.Web Original

全国順次公開中で2月11日からは大阪で上映

『破壊の日』(2020)や『全員切腹』(2021)など、現在のコロナ禍で意欲的に制作を続けている豊田利晃監督が手掛けた『戦慄せしめよ』の関東地区での上映が2月10日までと迫っている。同作は1月28日から2月10日までの2週間限定で、東京・シネマート新宿で公開されており、期間中はスクリーンの前に4台サブウーハーを足して重低音を出力する「ブーストサウンド上映」で迫力のある映像で見ることができる。

 同作は、佐渡島が拠点の太鼓芸能集団 鼓童の初主演映画であり、音楽家の日野浩志郎(goat /bonanzas/YPY)とともに1カ月ほど鼓童村(佐渡島)で創りあげた楽曲群を演奏する様子を豊田監督が映像化したもので、2021年2月に期間限定で配信された。厳しくも美しい佐渡の自然、それと共鳴するように演奏される太鼓の音に、上映時間約90分にわたりひたすら魅了される魂の音楽映画。

 公開初日の1月28日には鼓童の中込健太&住吉佑太、音楽の日野浩志郎、豊田利晃監督による舞台挨拶が、翌29日には、日野を除く3名でのトークイベントが開催され、2日に渡って映画の撮影秘話が語られた。

 本作のひとつの大きな売りで、映画の鑑賞体験をより強固なものとするのが「ブーストサウンド上映」。これについては初日の舞台挨拶で監督が開口一番「ブーストサウンド、大丈夫でしたか? 僕は朝7時半からのチェックで、体調が悪くなりました(笑)」と呼びかけると、公開初日の上映を見ていた鼓童・住吉も「音がでかいだけで感動。耳だけではなく振動を肌身で感じられたのが楽しかった」と喜びつつ「低音が凄くて僕もお客さんが心配になった。クラブのようだった」と観客の体調を案じるほど。一方、同じく上映を見たばかりの鼓童・中込は「自分は太鼓の目の前で叩いているので、一番大きな音を常に浴びている状態。それと同じように見ていて感じた」と、演奏者の感覚を味わえる臨場感に感動しきりだった。 

「過去や未来の話をしても現在からは誰も逃げられない」 豊田利晃&窪塚洋介が『全員切腹』で問いかける、生き方の美学〈後編〉

2021.08.25 Vol.Web Original

 ユーロスーペース(東京・渋谷)ほかで公開中の映画『全員切腹』のクライマックス、毒を流して疫病を広めた罪に問われ切腹を命じられた雷漢(窪塚洋介)は、奉行所の強面たちを見渡して「おまえらは俺みてえなことが言えねえだろ」と言い放つ。対談の後半は、豊田利晃と窪塚洋介という、逆境を乗り越えてきた二人だからこそ作り得た渾身の切腹シーンの背景にある、それぞれの覚悟と思いが語られた。

※前編はこちら https://www.tokyoheadline.com/568658/

「みんな、覚悟はできているのか?」豊田利晃&窪塚洋介が『全員切腹』で問いかける、生き方の美学〈前編〉

2021.08.24 Vol.Web Original

 豊田利晃監督・脚本、窪塚洋介主演による新作映画『全員切腹』が、ユーロスーペース(東京・渋谷)ほかで公開中だ。この作品の製作が発表されたのは、おそらく監督すらも公開時の東京が緊急事態宣言下などとは想像もしていなかったであろう、今年3月のこと。“憎悪の連鎖を断ち切り、憎悪にさらされた人たちに勇気を持たせたい”、そう決意した監督は、自らサイトを立ち上げてクラウドファンディングで製作資金を募り、劇場で体感するべき大胆かつ繊細な26分の映画を完成させた。窪塚洋介演じる浪人・雷漢吉右衛門の切腹シーンは鬼気迫る演技と称するにふさわしいが、その実、紡がれる言葉は誰よりも人間らしく、それゆえに鋭い刃のようにひとつひとつが見る者に突き刺さる。8月14日、初日舞台挨拶直後の豊田利晃監督と主演の窪塚洋介に、今、この世の中に本作を放った “覚悟”を語ってもらった。

※後編はこちら https://www.tokyoheadline.com/568676/

映画『全員切腹』主演の窪塚洋介が壮絶切腹シーンに「1回死んだんだと思う」

2021.08.14 Vol.Web Original

豊田利晃監督、切腹ピストルズらと初日舞台挨拶

 窪塚洋介が主演を務める映画『全員切腹』の初日舞台あいさつが8月14日、東京・渋谷のユーロスペースで行われた。

 同作は製作資金を従来のクラウドファンディングプラットフォームで集めるのではなく、豊田組のショップサイトを開設し、その売り上げを活用するという形を取った。また支援金額によって映画の上映時間が変わるという新しい観客参加型の製作に挑んだことでも話題となっていた。

 この日は豊田利晃監督、主演の窪塚、音楽を担当した切腹ピストルズが登壇した。

 豊田監督はこのタイトルについて「思いついたのは去年。その意味をいろいろと問われるかと思ったが、まさか五輪をやってこんなにコロナが増えるとは思っていなかったので、誰もがこのタイトルの意味を問わなくなった。みんな分かっているみたいな(笑)。”その通りだろ”みたいなことになっているんですけど、でもそれだけの映画じゃなくて、この国のトップとかリーダーだけではなくて、それぞれ個人に、侍の儀式のなかで行われる“切腹”で、みんなが責任を取っているのかということを自分自身を含めて問いたかった」などと語った。

 窪塚は「“自分”と書くと“自由の分身”と読める。こんな時代に、自分らしく、なるたけ自由に人生を生きたいと思う人たちの何かの支えだったり、道しるべのようなものにこの作品がなれたら幸せだと思う」と挨拶。

映画『破壊の日』初日舞台挨拶で窪塚洋介が新型コロナによる自粛ムードに「“病は気から”。暗くなるのはやめましょう」

2020.07.24 Vol.Web Original

「豊田さんは常に破壊してきた監督。この時代にしかできない表現をしている」

 映画『破壊の日』の初日舞台挨拶が7月24日、東京・渋谷のユーロスペースで行われ、出演した窪塚洋介が新型コロナウイルスの影響でエンターテインメントに対していまだに自粛ムードがある世間の空気に疑問を呈した。

 同作は『泣き虫しょったんの奇跡』『狼煙が呼ぶ』の豊田利晃監督の最新作。当初は2020年7月24日の東京オリンピックが開催される日に公開日を定め、映画製作と共に進むプロジェクトとして開始されたのだが、オリンピック自体が新型コロナウイルスの影響で延期に。そしてその新型コロナ禍の猛威も含め、脚本を書き換えたうえで緊急事態宣言解除後の6月22日にクランクイン。7月22日に完成したという。

 本作では疫病の噂が広がり、疑心暗鬼の中、心を病む者が増える田舎の村を舞台に、即身仏になるべく修行を続ける修験道者の若者・賢一の目を通じて、今日における「破壊」とは何か、「祈り」 とは何かといったことを自問自答を繰り返しながら日本に問いかける。

 窪塚は「豊田さんは常に破壊してきた監督。僕が感じるのは、豊田さんの怒りというか何か壊したいという気持ちなんですけど。じゃあ俺は何に怒っているのかなと思ったら、今のムードというか、空気というか…。これ言っちゃってもいいのかな?」と前置きしたうえで「そんなに、暗くなるのはやめましょうよ。こういう映画だったり、自分が好きな音楽だったり。だって“病は気から”なんだから、そこをそぐなよ!ということを常々感じていました」と昨今またぶり返してきた“自粛ムード”に一言申した。

 そして作品については「豊田監督は今まさに、この瞬間、この時代、この時にしかできない表現をしている監督であり、表現者だと思っているので、そのへんもひっくるめて、“楽しんで”という言葉があっているかは分からないがご覧になっていただければ」と話した。

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