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サッカー天皇杯 G大阪が2大会連続5度目の優勝

2016.01.08 Vol.658

 第95回天皇杯サッカーの決勝が1日、東京・味の素スタジアムで行われ、ガンバ大阪が2−1で浦和レッズを破り、2大会連続、前身の松下電器時代を含め5度目の優勝を果たした。

 昨季はJ1リーグ、ナビスコ杯、そしてこの天皇杯と国内3冠を達成したG大阪だが、今季はJ1リーグ、ナビスコ杯と準優勝。もどかしい戦績が続く中で迎えた決勝だった。

 宇佐美、倉田といった個人で局面を打開できる選手を擁するG大阪に対し、浦和はボールを支配し、組織力で勝負するチーム。しかし攻撃の要となるMF柏木が12月29日に行われた準決勝・柏戦で左ひざを負傷し途中交代。その動向が注目されていたが、柏木の名前はサブの中にもなかった。

 前半から攻勢に出たのはG大阪。32分に右サイドでボールを奪った倉田がDFの裏、パトリックにパス。パトリックがドリブルで持ち込みペナルティーエリア内に入ると右足でゴールを決めた。

 先制された浦和だったが、その2分後にはルーズボールを拾ってシュートに結び付けるなど、すぐさま反撃。36分には右サイドからの梅崎のクロスを李がダイビングヘッド。惜しくもポストをたたくが、跳ね返りを興梠が左足で叩き込みすぐさま同点に追いつく。

 42分にはG大阪のパトリックがヘディングでゴールネットを揺らすもオフサイド。しかしキレキレの動きで浦和DFを翻弄する。そして迎えた後半8分、G大阪は遠藤の右コーナーキックをパトリックがDF槙野と競り合いながらも巧みにマークを交わして、フリーになるや右足でボレーシュートを決め2−1と勝ち越した。
 浦和は21分に梅崎、武藤に代え一気に関根とズラタンを、24分には宇賀伸に代え高木を投入。高木が左サイドから再三クロスを上げ好機を演出するが、ことごとく枠を外してしまう。38分には高木の右CKのこぼれ球を槙野が押し込むが、その前の那須のプレーがファウルを取られ幻のゴールとなり、あと1点が届かない。

 4分と長めのアディショナルタイムでも浦和は高木が左サイドから再三チャンスを作るも東口の好セーブに遭い、2−1のまま試合終了となった。

 G大阪の長谷川監督は「もっと素直にうれしさがこみ上げるかと思っていたが、意外とホッとした感じのほうが強い。主要タイトル3つとも2位だったら立ち直れないなと(笑)。10個シルバーを集めても金にはならないんで。金色のメダルを最後に取れたのは、選手とスタッフがひとつになって戦った結果」と振り返った。

ハリルホジッチ監督が初の代表メンバー選出 遠藤落選

2015.03.19 Vol.638

 サッカー日本代表に就任したヴァイッド・ハリルホジッチ監督の初陣となる「キリンチャレンジカップ2015」チュニジア代表戦(27日、大分県・大分スポーツ公園総合競技場)と「JALチャレンジカップ2015」ウズベキスタン戦(31日、東京・東京スタジアム)の代表メンバーが19日、都内のJFAハウスで発表された。
 発表の折、監督は壇上から降り、スクリーンの脇に立ち、一人ひとりの名を読み上げ、ポジション別に解説を加えていく。その姿はさながらマイケル・サンデルの白熱教室のよう。
 選考は監督が「東京について間もないので簡単ではなかった」と言うように、タイトなスケジュールの中、行われた。そして6月のロシアワールドカップ1次予選へ向けても時間がないことから、長友、内田といったケガをしてプレーできない選手も「一緒にいて、彼らがどんな状態かを知るため、そして我々の目的も知ってほしい」ということで招集した。
 その31人のメンバーの他にも12人のバックアップメンバーが発表された。
 バックアップメンバーについては「国内組、海外組、いろんな選手に可能性があると思っている。このリストに入っていない選手も、準備をしていてくれというメッセージ。前にも言ったが良いプレーをしていれば呼びます。スター選手に変わる選手も期待していますし、そういった選手がスター選手に変わっても私にとっては全く問題ない。一番の勝利はグループで勝つこと」と選手間での競争を促す目的のよう。
 初選出はガンバ大阪の藤春のみだったが、バックアップメンバーには広島の千葉、川崎の車屋などフレッシュな顔ぶれが並んだ。
 またガンバ大阪で昨年のJリーグ制覇の原動力となり、代表復帰が期待されていた宇佐美が2011年6月以来の招集。名古屋の永井も久しぶりに選出された。
 その一方で長く日本代表を支えてきた遠藤保仁(ガンバ大阪)は選に漏れた。監督は遠藤については「ロシアのW杯の準備のための選出」としたうえで「ここ数年日本代表に貢献してくれた彼のことを忘れてはいけません。日本代表に貢献してくれた彼に対し敬意を表することをここに付け加えたい」と話した。
 しかし会見の後半、質疑応答の折には「ものすごく大事な試合で遠藤が必要な場合は呼びたい。多くの経験があるし、仲間に対する信頼が強く、自分の役割も知っている」とも語っており、今後の選出にも含みを持たせた。また大久保嘉人(川崎)についても「ここ2年、リーグで得点王を取っていますが、もしある試合で彼が必要ならもちろん呼びます」と語った。
 監督は来日会見以来何度も「日本代表は全選手に開かれている。そのときにベストなパフォーマンスの選手を呼びたい」と語っており、試合を重ねていくなかで、遠藤、大久保といったベテランたちの力が必要となるケースがやってくるかもしれない。

大久保13、香川10 サッカー日本代表壮行イベントで背番号発表

2014.05.26 Vol.618

 6月12日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会に臨む日本代表の壮行イベント「夢を力に2014」壮行会が25日、国立代々木競技場第一体育館で開催された。
 会場には約7300人のサポーターが駆け付け、選手たちがユニホーム姿で現れると、大声援で迎えた。
 この日は注目の背番号が発表された。3大会連続出場の遠藤(G大阪)は前回と同じ7、2大会連続出場で主将を務める長谷部は17、本田(ACミラン)は4、GK川島(スタンダール)は1。初選出の香川(マンチェスター・ユナイテッド)は10、サプライズ選出の大久保(川崎)はクラブでも背負っている13をつける。
 ザッケローニ監督が「このチームを日本国民として誇りに思ってほしい。ガンバリマス」、長谷部も「たくさんのものを背負ってブラジルで戦ってこないといけないと感じている。一緒に戦いましょう」と挨拶した。
 会の終盤には、日本代表公式応援ソング『勝利の笑みを君と』を歌う、桜井和寿(Mr.Children)とGAKU-MCによる音楽ユニット、ウカスカジーがサプライズ登場し、同曲を熱唱。日本代表を送り出した。

サッカーW杯代表メンバー発表 大久保、青山、斎藤がサプライズ選出

2014.05.12 Vol.617

 日本サッカー協会は12日、都内のホテルで会見を開き、サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会の日本代表23人を発表した。
 会見にはアルベルト・ザッケローニ日本代表監督と日本サッカー協会の原博実・専務理事兼技術委員長(強化担当)が登壇。ザッケローニ監督が23人の名前を読み上げた。
 GK、DFと読み進める中、MFで広島の青山敏弘の名前が読み上げられたところで会見場が一瞬ざわめく。そしてFWの一人目で川崎の大久保嘉人の名前が読み上げられると会見場は大きくどよめいた。
 やはり当初の予想通り、これまで戦ってきたメンバーが主体となったメンバーだったが、長谷部の故障中にボランチとして活躍した細貝萌(ヘルタ)が外れ、成長著しい青山が選出された。またFWでは豊田(鳥栖)、ハーフナー・マイク(フィテッセ)が外れ、ドリブラーの斎藤学が選ばれた。
 昨年12月以来、右ひざを痛め戦列を離れていた長谷部は10日のシャルケ戦で復帰したばかり。内田篤人と吉田麻也はまだ故障中だが、ザッケローニ監督は「14日の初戦まで1カ月あり、3人については代表合流時から(体調面では)100の状態で入れると報告を受けている」と選考に至った経緯を語った。
 日本代表はこの後、5月21日から鹿児島県・指宿でトレーニングキャンプに入り、27日にはキリンチャレンジカップ2014でキプロス代表と戦う。6月にアメリカでコスタリカ代表とザンビア代表と国際親善試合を行い6月7日にブラジルに移動する。
 残り1カ月でどこまでコンディションを整えられ、3試合の実戦でチームとしてのパフォーマンスを上げられるかが大きな課題となる。

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