野田秀樹が総監修を務める文化プロジェクト「東京キャラバン」が、新たに振付家・ダンサーで「コンドルズ」主宰の近藤良平を迎え、八王子で2日間限定開催。
野田秀樹 タグーの記事一覧
随所に勘三郎さんの“におい”を感じさせる作品。NODA・MAP『足跡姫~時代錯誤冬幽霊~』上演開始
NODA・MAPの第21回公演『足跡姫~時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)~』が1月18日から池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。初日に先立って17日に公開舞台稽古が行われた。
本作は劇作家・演出家でNODA・MAPの主宰を務める野田秀樹氏が、2012年12月に57歳の若さでこの世を去った十八代目中村勘三郎へのオマージュとして作った作品。
時代設定は江戸時代。当時、幕府からご法度とされていた女カブキの一座をめぐるエピソードから物語はスタート。物語が進むにつれ、いつもの野田作品のようにタイトルに秘められた謎や意味が明らかになっていく。
その女カブキの看板踊り子「三、四代目出雲阿国」を演じるのは宮沢りえ。阿国の弟で一座の一員である「サルワカ」を妻夫木聡が演じる。
勘三郎さんへのオマージュというだけあって、随所で勘三郎の“におい”を感じさせる作品となっている。
宮沢は公演にあたって「野田さんが投げかけてくださる無限に上がり続けるハードルを直向きに、飛び越える毎日です。観に来てくださるお客様とキャスト、スタッフ、そして、どこかで観てくれている勘三郎さんと、その瞬間にしか生まれない濃密な何かを全身で感じたいと思います」とコメントした。
共演に最近のNODA・MAPでは主役級の活躍を見せる古田新太、NODA・MAPには初出演になる佐藤隆太、鈴木杏、実力派の池谷のぶえと芸達者な面々が顔をそろえる。そして野田版歌舞伎で、勘三郎、野田との創作を共にしたことのある中村扇雀が変幻自在な役どころを演じている。
池袋の東京芸術劇場 プレイハウスで3月12日まで上演される。当日券は毎回発売される。
せめてもの救いは当日券は毎回出ること「NODA・MAP第21回公演『足跡姫』〜時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)〜」
1年ぶりのNODA・MAPの新作公演。今回は江戸時代を舞台に、「肉体を使う芸術、残ることのない形態の芸術」について描く。
これは野田秀樹にとって盟友ともいうべく十八代目中村勘三郎へのオマージュとなる作品。
勘三郎は2012年12月に57歳の若さでこの世を去った。野田は、その葬式の弔辞で坂東三津五郎が語った「肉体の芸術ってつらいね、死んだら何も残らないんだものな」という言葉が脳裏から離れず、いつかそんな話を書いてみたいと思っていたという。
キャストも宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太という最近のNODA・MAPでは主役級の働きを見せる3人を一挙に投入。そして佐藤隆太、鈴木杏というNODA・MAP初出演の2人、実力派の池谷のぶえ、歌舞伎界からは、野田版歌舞伎で、勘三郎、野田との創作を共にしたことのある中村扇雀と“勘三郎へのオマージュ”というテーマを全うするにふさわしい強力な布陣となった。
例のごとく物語が進むうちに、いろいろと気づかされることになるのだろうが、『足跡姫』というタイトルもそうだし、時代錯誤? 幽霊?と今回はいつも以上に想像力を刺激される言葉が並んでいる。
野田秀樹作『赤鬼』が中屋敷法仁の演出でこの2014年によみがえる
円形劇場×演劇=円劇というテーマを掲げ、青山円形劇場が2008年にスタートした「青山円劇カウンシル」が2015年の同劇場の閉館に伴いファイナルを迎える。新進気鋭の劇作家を起用して刺激的な作品を生み出してきたこの企画。その最後を飾るのは野田秀樹作、中屋敷法仁演出の『赤鬼』。(本紙・本吉英人/撮影・蔦野裕)
NODA・MAP最新作『MIWA』は全公演で当日券あり!!
NODA・MAPの最新作『MIWA』が池袋の東京芸術劇場プレイハウスで現在上演中だ。
同作は野田秀樹が同じ長崎県出身である美輪明宏の半生をモチーフに描いた「全く出鱈目な美輪明宏物語」。
事実に沿う部分とフィクションの部分が入り乱れ繰り広げられる、まだ生存する人間の伝記的な物語。そんな不可思議な試みを可能にしたのは美輪という存在の特殊さであり、野田の美輪に対するリスペクトの賜物だろう。
劇中、過去に美輪の周囲にいた人物を思わせる役名の人物や実在した人物が登場するたびに、美輪が生きた時代がどれだけ刺激的で激動の時代だったかを改めて感じさせる。
また、かつての野田作品で使われた思い出深い言葉遊びのセリフが突然飛び出すなど、野田の作品に込めた共通するテーマや思いといったものを感じさせる作品となっている。
「MIWA」役の宮沢りえ、古田新太、池田成志といったNODA・MAP出演経験のあるベテラン陣に加え、今回は瑛太、井上真央、小出恵介といった若い俳優たちが初参加。いつもとは一味違う野田ワールドが構築されている。
東京公演は11月24日まで。その後、大阪、北九州で上演される。前売り券は完売だが、全公演で当日券は販売される。