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柱9人と無限城へ!『アニメ「鬼滅の刃」 柱展』京橋の新アートスポットで2日開幕

2024.11.01 Vol.web original

『アニメ「鬼滅の刃」 柱展 ーそして無限城へー』展が11月2日から東京・京橋に新たにオープンする「CREATIVE MUSEUM TOKYO」で開幕する。

 CREATIVE MUSEUM TOKYOは、中央区京橋エリアで芸術文化の拠点形成を担うTODA BUILDINGの6階に開業した、新たなミュージアム。そのオープニングを飾る同展は、アニメ「鬼滅の刃」として初めて、鬼殺隊最高位の剣士たちである“柱”にフォーカスした展覧会。

 展覧会では、アニメ放送5年間に描かれた膨大な要素の中から柱9人に焦点を当て、貴重な資料の展示やインタラクティブな仕掛け、迫力の映像体験や立体作品によって、約1200平方メートル、天井高5メートルの大空間に作品の世界観を立体的に構築。さまざまな視点で柱たちの思いを感じながら、彼らとともに無限城へと向かっていく感覚を体感できる。

 冒頭から柱9人の存在感と名言の数々に興奮しながら、各柱の日輪刀の柄の部分を立体的に再現した展示や、1000枚に及ぶ原画に埋め尽くされた空間に圧倒されること必至。

 柱たちの思いを受け止めたら、見事に再現された無限城へ。「柱稽古編」最終話の、産屋敷邸から無限城への落下シーンを、プロジェクションと立体音響、さらにはハプティクス(床振動)に風の演出を組み合わせた最新技術で体感することができる。

 他にも、入場時に柱9人の中から一人を選べる「柱札」のQRコードを使うと、柱の名言を楽しめたり、本展のために特別に収録された音声で選んだ柱が他の柱を紹介するコーナーもファン垂涎。

 また同展の期間中は、会場に隣接するカフェに柱9人それぞれにフォーカスしたコラボメニューが登場。味はもちろん、内容から食材、器までそれぞれの柱をイメージしたこだわりのメニューを楽しんで。

 決戦に臨む柱たちの思いと一つになれる、リピート必至の展覧会となっている。
『アニメ「鬼滅の刃」 柱展 ーそして無限城へー』は11月2日から2025年3月2日まで、京橋・CREATIVE MUSEUM TOKYOにて開催。

炭治郎の“岩押し”修行に二子山部屋力士が挑戦!渋谷で体験展示24日まで

2024.06.23 Vol.web original

 

 放送中の『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』に合わせたイベント『岩柱・悲鳴嶼行冥の岩押し修業 渋谷場所』の開会式が23日、イベント会場の渋谷モディにて行われ、二子山部屋の狼雅関、颯雅らが登壇。主人公・炭治郎の過酷な“岩押し”修行を体験した。

『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』6月16日放送回では、鬼舞辻無惨との決戦に向けた柱稽古で、炭治郎たちは悲鳴嶼から課せられた修業の一つとして大きな岩を一町(約110m)先まで押して運ぶ岩押し修業に取り組むことに。

 そんな炭治郎たちの修行に、狼雅関は「今の自分じゃ押せないと思います(笑)。稽古して頑張ります!」、颯雅も「自分も、そうですね…押せる自信ないので、稽古頑張ります!」と謙遜していたが見事、岩押しに成功。

 さらに、炭治郎が玄弥から教えてもらった反復動作の重要さにちなんで、取組の前に決まって行うルーティンについて聞かれると、狼雅関は「自分はすごく緊張するタイプなので、取組の前にはいつも大きく深呼吸して自分を落ち着かせています」、颯雅は「自分は花道から土俵入りする時に胸を何回か叩いて、気合を入れています」と回答。

 最後に、修業に励む炭治郎たちへ、狼雅関は「自分たちもそうですが、今やっていることをコツコツやって、稽古して強くなれたらと思います!」、颯雅も「(岩を)押すときは足腰が大事だと思うので、足腰を鍛えて頑張ってほしいなと思います!」、女将さんも「おにぎりをいっぱい食べて頑張ってもらいたいとおもいます!」と、それぞれ熱い応援メッセージを送っていた。

 テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編 第七話放送直前記念展示『岩柱・悲鳴嶼行冥の岩押し修業 渋谷場所』は6月23日から24日まで、渋谷モディ1F店頭プラザにて開催。岩柱・悲鳴嶼行冥の岩押し修業課題 岩やキャラクターパネルの展示などを楽しめる。

12月スタート〈Girls² 小田柚葉の柚葉24じ 第63回〉

2023.12.12 Vol.Web Original

こんにちは!柚葉です🍋

最近の小田柚葉は、ツアーだったりイベントだったりお仕事でもプライベートでも充実させてもらっております!!笑
世間はクリスマスマーケットとかイルミネーションとか最近まじですごいじゃないですか!?
だから私もなんか今年めっちゃ行きたい欲強くて笑笑笑笑
既にクリスマスマーケットは2回行きました😚

クリスマスまでもうちょい期間あるので、まだまだ行こうと思います😉😉

そんなこんなで本題へ〜〜
クリスマスマーケットやイルミネーションもそうなんだけど、色んなライブや舞台に行かせていただく機会が沢山で!

まずは〜

 

メキシコのファンが花江夏樹の登場に「ハナーエサン!」『鬼滅の刃』現地プレミアで観客熱狂

2023.03.09 Vol.web original

 

 世界各国で公開中の映画『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』のメキシコシティプレミアが日本時間5日(現地時間4日)、現地会場にて行われ、声優の花江夏樹らが出席。メキシコのファンを盛大に沸かせた。

 吾峠呼世晴による大ヒット漫画を原作とするアニメーションシリーズ。『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』のクライマックスである第十話、第十一話と4月9日からテレビアニメ放送される、刀鍛冶の里編の第一話が世界初公開となる。

 メキシコシティの会場には、炭治郎や炎柱・煉獄杏寿郎などそれぞれのお気に入りのキャラクターのコスプレやグッズを手にした熱狂的なファンが殺到。ラテンスペイン語版で竈門炭治郎を務めるIvan Bastidasらが次々と登場し会場を盛り上げるなか、最後に主人公・竈門炭治郎役の花江夏樹が炭治郎の着ぐるみとともにレッドカーペットに登場すると、花江の姿に会場の熱狂も最高潮に。

 ハイタッチをしたり、声援に応えたり、ファンサービスを行ったのちステージに上がった花江は「ヒノカミ神楽 炎舞」と炭治郎の技名セリフとともに挨拶。

「幸せですね。メキシコシティにもこんなに鬼殺隊がいるなんて思わなかったので、実際にお会いしてうれしいです」と現地の熱狂を喜んだ花江。「お城とヴァスコンセロス図書館、ソカロ広場と人類博物館などに行きました」と現地で観光を楽しんだことも明かし「タコス、テキーラ、タコス、テキーラ、リコ!リコ!(美味しい)」と答え、会場のファンを盛り上げた。

 SNSに寄せられた現地ファンからの質問に答える花江に、会場から「ハナーエサン!ハナーエサン!」と花江コールが起こる一幕も。

 さらに、ラテンスペイン語版で水柱・冨岡義勇の声を務めるのMarc Winslowが花江にスペイン語をレクチャー。花江もノリノリで「los quiero mucho(愛してます)」と話し、ファンのハートを鷲掴みした。

花江とIvan、日本とメキシコの炭治郎による生アフレコも実現。Ivanのセリフの後に、花江が「体中の痛みは全て忘れろ 喰らいつけ 渾身の一撃じゃ足りない その百倍の力を捻り出せ!!」と遊郭編のクライマックスのシーンでの名セリフを熱演。豪華な生アフレコを目にした会場ファンも拍手喝さい。終始熱狂的なメキシコシティのファンに花江も感激していた。

『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』は、世界95の国と地域で上映。来週は韓国にて舞台挨拶を行う予定。

ワールドツアー上映『鬼滅の刃』米ロサンゼルスで舞台挨拶 世界市場をどう取り込めるか

2023.02.18 Vol.Web Original

 コロナ禍で社会現象になる大ヒットとなったアニメ『鬼滅の刃』。「週刊少年ジャンプ」で2016年2月〜20年5月まで連載されていた漫画で、全23巻のコミックスの累計発行部数は1億5000万部を突破している。

LiSA「東京に来て、何かを掴まなきゃと必死でした」。思い出の街・高田馬場をめぐるウェブムービーが公開

2023.02.15 Vol.Web original

 歌手のLiSAが出演する「SUUMO」の新ウェブムービー『未来をつくる部屋探し 〜歌手 LiSA〜篇』の配信が2月15日よりスタートする。

「未来をつくる部屋探し」シリーズは、著名人がかつて実際に過ごした街に赴き、当時を振り返っていく様子をドキュメンタリータッチで描いていくもの。今回LiSAが案内したのは、14年前に初めて上京し、約3年間を過ごしたという高田馬場。当時はアルバイトを掛け持ちしながらバンドの練習に明け暮れ、「東京に来て、何かを掴まなきゃって。とにかく必死でした」と振り返る場面も。LiSAが思い出の場所を訪ねながら、今だからこそ感じる思いや表情に注目だ。

 懐かしの地を巡ったLiSAは「自分が音楽を夢見て上京する場所としては、この高田馬場は良い街だったなと。自分の時間を保つための静かな場所もあるし、自分の力を高めるための音楽をやる場所もあるし、そういう環境がすごく整っているなと思いました。ここで学んだことや経験したことが、今もやっぱりステージの上でも活きているし、ここでの大変な時間があったからこそ、今感じられる幸せもたくさんあるなと思います」と感想を話した。

 新ウェブムービー『未来をつくる部屋探し 〜歌手 LiSA〜篇』は「SUUMO」YouTubeチャンネルにて2月15日より配信開始。『未来をつくる部屋探し 〜歌手 LiSA〜篇(NEWMEver)』では、特別版としてLiSA最新アルバム『LANDER』収録の楽曲『NEW ME』を使用している。

映画『鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』が、もたらしたメディアミックスの“新時代”【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

2023.02.08 Vol.web Original

 こんにちは、黒田勇樹です。

 新作舞台となる三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.13『シン・デレラ』が絶賛稽古中です。

 いろいろなメディアに取り上げられていて、すでにご存じの方もおられると思うのですが、今回、妻を主演に据え、子連れ稽古という現場になっております。

 取りあえずはなんとか想定内ではあるのですが、想像を超えることも起こっており、この先予断は許しませんが、幕が上がるまで頑張りますので、ご興味のある方はぜひ。

 それでは今週も始めましょう。

花江夏樹「これからロサンゼルス、メキシコ、台湾に…」『鬼滅の刃』ワールドツアー参加に意気込み

2023.02.04 Vol.web original

 

 アニメーション『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』公開記念舞台挨拶が4日、都内にて行われ、声優の花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞が登壇。海外上映への意気込みを語った。

 吾峠呼世晴による漫画作品を原作とした大ヒットアニメーションシリーズ。「遊郭編」第10話・第11話と、その後の新たな任務地での出会いや、新シリーズ「刀鍛冶の里編」第1話を初公開する。

 映像を全編4kコンバート、音楽も劇場用に再リミックスされての上映に、主人公・竈門炭治郎役の花江夏樹は「ありがとうございます!という気持ち(笑)」と本作の公開にファンとして感謝。

 竈門襧豆子役の鬼頭明里、我妻善逸役の下野紘、嘴平伊之助役の松岡禎丞も名場面やキャラクターを振り返り大いに盛り上がった。

 鬼頭が人気キャラ・甘露寺蜜璃について「甘露寺さんも襧豆子を可愛がってくれるし襧豆子も珍しく炭治郎以外になついてて」と言うと、下野が「そうね(胡蝶)しのぶさんとは殺伐としてた(笑)」。

 新たな舞台“刀鍛冶の里”について花江が「隠れた里で日輪刀を作っているというのはワクワクしますよね。刀の作り方を詳しく知らなかったので、ああやって打ち続けるというのは地味に見えて大変な作業だな、と。そりゃ刀折られたら、鉄穴森さんもあれだけ怒るよね(笑)」

 95の国と地域でワールドツアー上映される本作。東京での舞台挨拶を皮切りに、声優陣も各地のイベントに参加。

 その中で、スケジュールの都合で海外に参加できないという下野は「僕もいろんな国に行きたかったな」と残念がったが、花江が「下野さんには世界の中の日本を担当していただいて。僕らはこれからロサンゼルスとメキシコと台湾に…」とワールドツアーに向けて意気込みを見せ、下野をさらにぼやかせ会場の笑いをさそった。

 この日はそれぞれのキャラの着ぐるみも登場。松岡が伊之助の生アフレコを披露するなど、大いに盛り上がった。

『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』は公開中。

初詣に最適なアニメゆかりの神社仏閣108選『鬼滅』『ラブライブ!』…卯年に行きたいのは?

2022.12.30 Vol.Web Original

 2023年、いよいよコロナ禍で初の何も制限がない正月を迎えられていることだろう。それまでは人混みのイメージが強かった初詣だが、来年こそは行ってみようと思っている人もいるかもしれない。

アラブの王様たちと付き合う日本人が教える、中東における“日本のプレゼンスの危うさ”

2021.12.20 Vol.Web Original

 中東で初めてとなる国際博覧会(万博)が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開幕されている。

 来年3月末までの期間中、190以上の国・地域が参加し、コロナ禍にもかかわらず約2500万人の来場者を目標に設定。12月11日には、日本のナショナルデーである「ジャパンデー」が開催された。

「ジャパンデー」では、現地在住の日本人やさまざまな組織が、UAE 及び各参加国との国際交流を目的としたパフォーマンスなどを行う予定だが、実は、アラブ世界で屈指の知名度を誇る日本人がいることをご存じだろうか?

 その人物こそ、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』 (星海社新書) の著者である鷹鳥屋明さんだ。 

「子どもの頃から歴史が大好きでした。中東にも関心はあったのですが、大学では中国やトルコの歴史を主に勉強していました。大学卒業後、日立製作所へ就職し、歴史への想いを募らせているだけの日々。そんな中、外務省とサウジアラビア政府が主催するプログラム「日本・サウジアラビア青年交流団」の募集をTwitterで見つけ参加したところ……会社の有休期間をフルに使って短い期間とはいえ、どっぷりハマってしまって。帰国後、インスタなどで中東の民族衣装を着用し、いろいろな動画を上げていたところ、大雪の日に民族衣装を着て膝立ちでスライディングする動画がものすごくバズり、朝起きると、フォロワーが数千人くらい増えていたんです」

 

基本的に民族衣装を着用しているという鷹鳥屋明さん。この格好で公共機関にも乗る。

 

 民族衣装に身をまといながら飄々と話す姿のインパクトたるや……。バズったことをきっかけに、フォロワーは7万人を越え、気が付くと“中東指折りの人気日本人インスタグラマー”になっていた。

「インスタグラマーとか名乗る気はないですけどね」と一笑するが、その影響力たるやすさまじい。書籍の中でも書かれているように、ある日突然、「オレのボスであるサウジアラビアの王子があなたに会いたいと言っている。会ってくれないか?」といった怪しすぎるメールが届くなど、日本と中東の架け橋として奔走する日々を送る。

中東でバズるきっかけとなった大雪の日のスライディング画像。中東の人にとって、民族衣装×雪という組み合わせがウケた

 

「本業は、エンタメ企業で版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当するサラリーマンなんですけど(笑)。取引先を含め、いろいろな企業様から中東に関するお悩みや相談を、駆け込み寺的に案件処理する仕事もやるように。その逆もしかりで、中東諸国から相談を持ちかけられることも。私の活動が会社にとってのPRにもなると考えていただけているようで、本業に差し支えなければ――という条件のもとありがたいことに会社も認めてくれています。私自身も、中東のリアルをお伝えできたらという思いが強く、仕事だけではなく様々な想いを持って動いています」

 鷹鳥屋さんの経歴は異色だ。「日本・サウジアラビア青年交流団」を経た後、大手商社の鉄鋼部門に転職。しかし、「苛烈な職場で寿命を切り売りするような生活が続き、一年で辞めました。私は下戸なので、お酒ありきのコミュニケーションがどうしても苦手だった」と吐露するように、順風満帆というわけではなかった。その後、縁があって参加したNGOで運命が変わる。

「パレスチナのガザ地区周辺で復興支援と難民支援をしていました。月一でロケットが飛んでくるような仕事環境。たまに騒動、騒乱の音で起きるみたいな(笑)。でも、日本でお酒を強制される状況に比べたら、全然嫌じゃなかったです」

 また、このときの体験が大きなバックボーンになっているとも付言する。

「それまでの私は、サウジアラビア王国を筆頭に産油国と関わりが深かった反面、そうした産油国に出稼ぎとして働きに来るレバノンやヨルダン、パレスチナ系など非産油国の状況を知りませんでした。彼らはどんな歴史と文化を持ってどんな生活をしているのか知ることができました。産油国ばかりと関わりが深いと、たまに識者を名乗る方から「お前は中東の金満国家しか知らない。本当のアラブの姿や難民問題を理解していない」とマウンティングを受けたり、後ろ指をさされたりするのですが、私は「なるほど、一応パレスチナの最前線で難民の方々に医薬品や食料を届けたことがありますが……ダメですかね?」と大人気なくカウンターを打つこともあります。移民問題、難民問題、産油国の問題に対して、それぞれのレイヤーの視点から俯瞰できるようになったのは、偶然とはいえ、私の強みの一つでもあります」

パレスチナ人難民キャンプにある学校にて、数百人の生徒の前で日本刀の演武を披露したことも

 

先述した怪しすぎる王子のメールの顛末は、ぜひとも書籍で確認してほしいが、こうした鷹鳥屋さんの経験と中東諸国に対する敬意があってこそ、さまざまな依頼・相談が舞い込んでくるというわけだ。民族衣装を着用しているのも、単なるポーズではない。

「やっぱり民族衣装は――トーブやディズダーシャ、カンドゥーラとも言いますが、きちんと着こなさないといけません。例えば、「日本が大好き!」と公言している外国人の着物の帯が、ちゃんとした貝の口、浪人結びではなく蝶々結びだったら、という風に上辺だけだとすぐバレてしまいますよね。同じように、民族衣装をちゃんと着用するのであればコスプレになってはいけません。普段、私は仕事中、営業に行くときやイベントの際など失礼でない場所では、この格好をしているのですが、逆にハロウィンのときは絶対に着ません。Yシャツにジャケット、スラックスを着用して逆ハロウィンを楽しんでいます(笑)。やはり、民族衣装は礼服ですから、面白がって着用することはできませんよね」

なんでも普段から民族衣装を着用することが珍しくないため、「四ツ谷にある焼き鳥屋さんなどに入ったときなどは少しざわつきました」と笑うが、徹底して中東の魅力を伝えようという姿勢は恐るべしである。

 

 

オミクロン株がどのような展開を見せるか次第ではあるものの、ここ日本では、現在コロナは小康状態になりつつある。再び海外旅行ができる日が近づいている中で、中東に行ってみたいという人も少なくないはずだ。

「中東を旅行するのであれば、旅の初心者であれば都市で言うと、ドバイやドーハがおすすめです。治安もいいですし、食事も美味しいです。中級者は、サウジアラビア、オマーン、ヨルダン。上級者であればパレスチナやエジプトでしょうか。中東といっても、産油国と非産油国で文化も雰囲気もまったく変わります。ただ、場所にもよりますが、“値段交渉は面倒”ということは覚えておいてください(笑)」

間に合うなら、そしてお金に余裕があるなら、ドバイ万博に行ってみたいという人もいるはず。実は鷹鳥屋さん、ドバイ万博のアンバサダーとして白羽の矢が立っていたという。しかし、世界的な新型コロナウイルス流行に伴い、万博は五輪同様、1年延期に。「名刺作る直前まで話を詰めていましたが」と肩を落とす。

「そうは言っても、これまでにも『SAUDI ANIME EXPO 2019』などにかかわらせていただいて、ありがたい限りです。私も大ファンである水木一郎さんやささきいさおさんといった方々を、中東のファンの皆さんに引き合わすことができてうれしかった!(笑)」

アニソンが人気――。驚くことに、日本のアニメは遠く離れた中東でも大人気だという。

「今でいえば『呪術廻戦』、2期が始まれば『鬼滅の刃』の人気も再燃しています。この前、中東でも『劇場版「鬼滅の刃」~無限列車編~』が公開されたのですが、現地のツウはアニメは日本語だ、と日本語音声・アラビア語字幕で見ますね。日本のコンテンツだけではなくアメコミの人気も高いので『僕のヒーローアカデミア』も人気作です」

中東でもアニメ関連イベントは人気

 

 古くは、『アストロガンガー』、『キャプテン翼』、そして「私が王子にプレゼントしたこともある『UFOロボ グレンダイザー』も人気です」と教えるように、各世代にメイドインジャパンのアニメが愛されているという。鷹鳥屋さん自身も大のアニメ好きゆえ、アニメを機にアラブの富豪たちと接点を持つことが少なくないそうだ。

 中東でも、ジャパンクオリティは一目置かれている!……と言いたいところがが、鷹鳥屋さんは「う~ん」と神妙な顔つきになって、言葉を続ける。

「たしかに、日本はクオリティが高いのですが、当然価格帯も高い。同じくらいのクオリティで低価格の中国、韓国作品にどんどん流れていけば、いずれは追い越されてしまう。実際、アイドルも今から10年ほど前は、ジャニーズ系の人気が高かったんです。TOKIOや嵐などが人気を集めていたのですが、今では韓流、BTSに全く歯が立たない」

 先例がある。かつて日本産の繊維、電化製品や車は、中東社会で圧倒的なプレゼンスを誇っていた。しかし、中国や韓国企業の台頭により、次第に隅へと追いやられ、「かろうじて数社が踏ん張っている」状況に悪変してしまった。

「韓国は官民の連携が上手い。現在、世界的に大ヒットしているNetflixの『イカゲーム』ですが、中東でも大人気になっています。そういった動きを見て、開催中のドバイ万博の韓国パビリオンでは、急遽『イカゲーム』のコンテンツを追加しているほど。世界から見れば、中東は欧米や中国ほどのマーケット規模はないかもしれませんが、きちんと攻めている。柔軟力、決断力、指導力において、韓国の何歩も遅れを取っているのが日本。版権やIP(知的財産)関係の事業戦略を担当する身としては、複雑な思いで中東マーケットを見ています」

大勢のサウジアラビア人の前でプレゼンを行う鷹鳥屋さん

 

 こんなニュースを覚えていないだろうか? 先日、原油価格高騰を受け、日本は主要産油国に増産を働きかけた――が、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相(OPECの盟主でもある)は、「聞いていない」と一蹴した。

 それに対して、萩生田経済産業相は「先週末にレター(書簡)を送った」と反論したが、返す刀でアブドルアジズ氏は、「日本の新しい大臣が就任した時にお祝いの電話をかけたが(つながらず)、折り返しの電話もない」と対応。この問答について鷹鳥屋さんは、

「『日本は返信ができない法律でもあるのか?』とまで揶揄されてしまいました。日本国内がドタバタしていたタイミングだったと思いますが残念ですよね。先月オンラインで話したようで、無事仲良くなれたならいいんですが」

と苦笑する。中東のリアルな情勢やカルチャーを伝える語り部。翻って、中東における日本の実情を知ることができるという意味でも、『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』は必読の書だろう。

「中東の産油国が現体制の、今の時代に稀な王政という制度をどれだけ維持できるか端境期にあります。中東は、マーケットとしても、世界史の中で特異な王政が残るこの地はまさに分水嶺に立っていると思います。その最中を間近で見たい……やはり私は根っからの歴史オタク、そこにワクワクしている自分がいるんですよね」

 万博開催で、中東のプレゼンスはさらに高まっている。来年には、2022年カタールワールドカップも控えている。中東は、あまりに素顔が知られていないために、“遠くて遠い”と形容されることがある。その距離感を縮めてみたい人は、中東の「今」を知る鷹鳥屋さんの言葉に耳を傾けてみると、きっと大きな発見があるに違いない。

 

(取材と文・我妻弘崇)

 

六本木ヒルズで『鬼滅の刃』展、450点超の原画からほとばしる熱

2021.10.30 Vol.Web Original

 日本はもちろん海外までも人気が広がって社会現象を起こしている『鬼滅の刃』。その世界にどっぷりと浸れる展覧会『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展が、六本木ヒルズの森アーツセンターギャリーで開催中だ。作品初の原画展で、新たな描きおろしイラストも展示。新旧のファンを喜ばせている。

 会場には直筆原画450点超を展示。立体造形や、鬼殺隊と鬼との決戦の場となった「無限城」を体感できる空間演出など、作品の迫力やキャラクターたちの熱までも伝わってくるような展覧会だ。

 展覧会は章立てになっている。吾峠呼世晴氏が展覧会のために書き下ろした巨大なキービジュアルに迎えられて会場に足を踏み入れると、まずは第0巻のフィギュアを単行本の表紙が囲む空間。フィギュアの前に立ってぐるりと見回せば、作品が放つ豊かさを改めて確認できる。

(C)吾峠呼世晴/集英社

 

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