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三省堂「今年の新語」大賞に「―ペイ」! 鴻上尚史「狂乱的なCMが……」

2019.12.04 Vol.Web Original

 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語 2019」(三省堂主催)の選考発表会が4日、都内で行われ、大賞にキャッシュレス支払いサービスの名称に使用されている「ー ペイ」が選ばれた。「タピる」と「ワンチーム」は選外だった。

三省堂、「今年の新語2019」の一般公募受付中

2019.10.28 Vol.Web Original

 三省堂が、「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2019』」の一般公募を行っている。

『今年の新語2019』は、流行語とは違い、2019年を代表・象徴する言葉で、今後の辞書に採録されてもおかしくない言葉を選び、後世に遺すもの。今年生まれた言葉かどうかは問わず、「今年特に広まった」と感じられる言葉、自分自身や周りの人が、ふだんの会話などでよく使うようになった言葉、2019年に「よく見た」「よく聞いた」言葉を募る。

 選考は辞書を編む専門家が担当。公平・公正な観点から「今年の新語2019」ベスト10を選定。選ばれたベスト10の言葉には、国語辞典としての言葉の解説(語釈)を付して、12月上旬の選考発表会で発表する。選考発表会では、作家・演出家の鴻上尚史を特別ゲストとして登壇する。

 特設サイトの応募フォーム、ツイッターで応募できる。締め切りは、11月13日まで。

特撮ものへの鴻上的オマージュ『地球防衛軍 苦情処理係』KOKAMI@network vol.17

2019.10.23 Vol.723

「KOKAMI@network」は鴻上尚史が、さまざまな人たちと出会い、公演するために作ったユニット。これまで新作はもちろん、第三舞台時代の作品を新しい演出で上演するなど、さまざまなアプローチを試みてきた。

 今回は昨年のKOKAMI@network『ローリング・ソング』で鴻上と初遭遇した中山優馬を再び主演に迎える。

 物語の舞台は異星人や怪獣の襲撃を受けている近未来の地球。そこでは人類を守るために地球規模で「地球防衛軍」が組織されていた。しかし地球防衛軍が怪獣と戦った結果、さまざまな場所で壊滅的な被害を受けた住民たちが抗議の声を上げる。「私の家は怪獣ではなく、地球防衛軍のミサイルでやられた。弁償してほしい」などと。毎日のようにくる住民たちのクレームの処理に追われる苦情処理係は悩む。「私たちは人類を守ろうとしているのに、なぜ住民たちは文句を言うのだろうか」とか。そんなある日、突如、ハイパーマンが現れたのだった。

 円谷作品といったヒーローものや特撮ものへの鴻上的オマージュで描くファンタジーの中に数々のメタファーを埋め込んで送る、正義、真実、愛、エゴといったさまざまな問題が含まれた物語。

鴻上尚史が円谷プロに令和の「カネゴン」制作を期待

2019.09.22 Vol.Web Original

鴻上尚史と森永卓郎が「カネゴン」について語る
 劇作家・演出家の鴻上尚史氏と経済評論家の森永卓郎氏が9月21日、円谷プロダクションの「ウルトラQ」に登場する「カネゴン」について語り合った。

 特撮作品でおなじみの円谷プロダクションではウルトラマンシリーズの魅力を幅広い世代に伝えるべく昨秋、「ULTRAMAN ARCHIVES(ウルトラマンアーカイブス)」というプロジェクトを発足。

 同プロジェクトでは作品の上映と作品ゆかりのクリエイターなどを呼んでのトークショー「『ULTRAMAN ARCHIVES』Premium Theater 上映&スペシャルトーク」を開催しているのだが、この日は鴻上氏と森永氏をゲストにその第4弾が行われた。

 上映されたのは「カネゴンの繭」。鴻上氏は上映前にこのシリーズでトークショーの進行役を務める映画評論家の清水節氏とのトークセッションに登場し、ウルトラQについて「小学2年生の時に見ていた。“なんだこれは”という面白いんだけど理解しがたいものが始まったという印象だった」と話した。

 カネゴンについては「怪獣は無敵の存在だが、カネゴンは絶対的な存在としての怪獣ではない。非日常の存在ではないところが好き。ベムラーが山を壊したりということにはあまりピンとこなかった。圧倒的な存在ではないものと人間がごにょごにょしているのが面白かった」

「カネゴンの何がすごいかというと、子供たちがカネゴンという非日常と割と普通に接している。最初に金男君がカネゴンになった段階で、街の中を歩いているというのはまだあの時代は非日常とか異物に対して受け入れる余裕が大きかった時代だと思う。子供たちはカネゴンと通常のコミュニケーションをしている。最初は助けたいと思っているが、あんまり金を食うから嫌だとなる。対等のコミュニケーションを外見が異形の人間に対して普通にやっている風景は、今やろうとしても説得力がないと現場に言われる可能性が高い」などと劇作家ならではの視線で語った。そして「カネゴンを見てお金には執着するのはやめようと思った」などと幼少期のカネゴンとの出会いを振り返った。

この作品を再演する意図とは 虚構の劇団『ピルグリム2019』

2019.02.18 Vol.715

 鴻上尚史が1989年(平成元年)に劇団「第三舞台」で上演した『ピルグリム』を2019年版として虚構の劇団で上演する。

 初演後は2003年に新国立劇場でシリーズ「現代へ、日本の劇」のオープニング公演として上演されており、約16年ぶりの再演となる。

 物語は連載を打ち切られた作家が、現代とその作家が描く物語の中という空間軸を交錯させながら展開する。ピルグリムというのは「巡礼者」という意味で、小説の中の登場人物たちは理想の地を求めて巡礼を続ける。そして彼らを通じて「ユートピアは存在しないかもしれない」という現実が、悲劇的な視点で、喜劇的に描き出される。

 鴻上はその時代に起こっている出来事や風潮、進化する道具といったものを敏感に察知し、その一歩二歩先を行くシチュエーションを作り物語を展開する。再演にあたっても物語の骨子はそのままに、その時代の新しい概念を取り込み、物語も進化させてきた。

「平成最後の」というフレーズが跋扈するこの時期に、この作品を再演する意図とは? 2019年という時代を鴻上がどうとらえているのかも興味深い作品。

優馬×松岡×雅俊のトリプル主演で三世代の男の物語「見ると、ごはんがおいしくなる」

2018.08.11 Vol.Web Original



 舞台「ローリング・ソング」のプレスコールが11日、紀伊國屋サザンシアターで行われた。鴻上尚史が書き下ろし、森雪之丞が作詞・音楽監修をした新作オリジナル音楽劇で、中山優馬、松岡充、中村雅俊がトリプル主演し、20代、40代、60代の世代が異なる男たちの物語を描く。

 3つの別々のシーンを鴻上の説明を聴いてから見るというユニークなプレスコール。鴻上が話している間に次のシーンの演者が顔を出したり、鴻上の「(中村)雅俊さんは結婚詐欺師なんです。楽しんでやられてます」という説明に、中村は足を止めて、「楽しんでまーす」とお茶目なところを見せて報道陣を笑わせた。

 劇中歌われる楽曲は1曲以外新曲。「この曲を歌ってほしいと中村さんにお願いした」という説明でスタートしたシーンで歌われたのは中村の『あゝ青春』。43年前に発表した楽曲を、43歳年下の中山とともに、エモーショナルに歌いあげ、メッセージを語った。

50周年のANN、新パーソナリティのToshI「リベンジできる」

2017.09.13 Vol.Web Original

 人気ラジオ番組『オールナイトニッポン(ANN)』が放送開始から50周年を迎えるにあたり、10月2日から新番組『オールナイトニッポンPremimum』(ニッポン放送)がスタートする。その新たなパーソナリティが13日、東京・有楽町の同社で発表された。

 この日発表されたのは、番組第2期にあたる2018年1~3月までを担当するパーソナリティ。月曜はアーティストのToshI、火曜は演出家の鴻上尚史、水曜はアーティストのmiwa、木曜はお笑い芸人のバカリズム。金曜は追って発表される。

 発表会見には、ToshI、鴻上、そしてmiwaの3名が出席した。

 25年ぶりにANNにパーソナリティとして登場することになったToshIは「25年前は(X JAPANの)海外進出の時期と重なって(番組を)長くできなかった。そのリベンジができる」と意気込む。本人曰く「ロックシンガーになりたいと思うよりも前はラジオDJになることが夢だったぐらいのラジオっ子」で、中島みゆきやタモリがパーソナリティーを務める同番組をよく聞いていたという。
 
 ToshIはまた、パーソナリティを務めていた当時に起きた、メンバーのYOSHIKIとHIDEが絡んだ“炎上”事件についても触れ、「当時(Xの)ステージで火を噴くパフォーマンスをしていたんですが、あの日、来てほしくなったのに、メンバーが(番組に)乱入して……最後に火を噴いたんです。ラジオですから、リスナーの方には、ボッ!という音が伝わっただけだったんですけど……」。

 リアルな“炎上”事件については、報道陣も前のめりで追及。火を噴いた人物については「YOSHIKIは自分が噴いたと言っていますが、僕は2人が吹いたと思っています」と、ToshI。さらに2人は「この場では言えないぐらいの酩酊状態だった」と明かした。

 それを聞いて鴻上は「ラジオだからねえ」と頷き、miwaはただただ驚きの表情だった。

 パーソナリティとして再登板することになった3人。登場するまでにはしばらくあるが、すでにやる気。ToshIは「ラジオ的には古い人間なので、当時やっていた電リク(電話リクエスト)とか昭和のにおいが感じられる番組がいいかな」、鴻上は「SNSを活用して今を切り取れたらと思います。それと当時(鴻上が担当した30年前)のガキたちが大人になって苦労しているみたいなので話を聞けたら」。miwaはANNでお笑いコンビのオードリーと仲良くなりさまざまなコラボをしたことを踏まえて「先ほどToshIさんに一緒にできたらいいねと言ってもらえたので、何かできたらいいなと思っています」と期待を膨らませた。
  
 新番組『オールナイトニッポンPremimum』は、ニッポン放送で、毎週月~金曜午後7~8時50分で放送される。10~12月の第1期のパーソナリティは、月曜が氣志團の綾小路翔、火曜がお笑いコンビのココリコ、水曜がアーティストの藤井フミヤ、木曜がデーモン閣下、金曜はお笑い芸人でアーティストの藤井隆が務める。

今この作品を上演する意味とは… 虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』

2016.07.10 Vol.670

 この『天使は瞳を閉じて』は鴻上尚史が1988年に第三舞台で作・演出を手がけた作品。
 舞台は近未来。放射能に犯されて誰もいなくなった地球にはただ天使が残されていた。天使の仕事はただ人間を見つめることだったのだが、もう見つめる人間はいなかった。そんな時、天使は透明な壁に囲まれた街を見つける。そこでは壁に守られて人間が生活していた。喜び、傷つき、愛し、憎しみ生きる人々に感動した一人の天使は人間になる。もう一人の天使はただ黙って人間たちの人生を見つめていくのだが、時間が経つにつれ壁の中の生活も人間関係も徐々に変化していくのだった。

 1991年にはロンドン公演、2003年にはミュージカルとして公演するなど再演のたびに進化を重ね、東日本大震災があった2011年秋の再演では、当時の日本が置かれた状況を描いたような作品となった。

 かつて鴻上の舞台は常に時代を先取りし、ちょっと先のリアリティーのある近未来を描いてきたが、最近では時代が追いついてきて、この作品の世界観は限りなく“リアル”。

 今度はどんなふうに進化した作品になっているのだろうか。そしてそれを今上演する意味は果たして…。

虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』
【日時】8月5日(金)〜14日(日)(開演は19時。7・10・13日14時の回あり。※11・14日は14時開演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)
【会場】座・高円寺1(高円寺)
【料金】全席指定4800円(前売・当日共通)/学割チケット3000円(学生対象。当日劇場受付にて開演30分前から指定席券と引き換え。引き換え時に学生証提示。1人1枚まで購入可。チケットぴあでのみ取り扱い)
【問い合わせ】サードステージ(TEL:03-5772-7474=平日11〜18時 [HP] http://kyokou.thirdstage.com/ )
【作・演出】鴻上尚史
【出演】上遠野太洸、鉢嶺杏奈、伊藤公一、佃井皆美/小沢道成、杉浦一輝、三上陽永、渡辺芳博、森田ひかり、木村美月(虚構の劇団)

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