世界の子どもたちが集まって平和で豊かな世界について考える“ピースコミュニケーション”の場「国連を支える世界こども未来会議 in OKINAWA」が26日、沖縄・沖縄市の沖縄アリーナで開催された。会議には沖縄市内外の小学4~6年生の児童約30名が参加し、SDGs(持続可能な開発目標)を達成する視点を含めて、「住み続けられる未来の沖縄」について真剣に考えディスカッションし、これからの沖縄があるべき姿やそのために明日から始める行動などを提案した。
小学生たちは6つのグループに分かれ大人たちのサポートを受けながらテーマに取り組んだ。ワークショップは二部制でプレゼンテーションを含めて約3時間。最初に学校や企業でもチームワークづくりに活用されているという『わたしたちのウェルビーイングカード』を使って、自己紹介をしながら「自分の幸せにとって大事なもの」を発表してウォームアップ。全18種類あるカードにはウェルビーイング(その人らしくいきいきと生きるあり方や心地よい状態)を実現するため必要なことが記載されており、児童たちは「挑戦」「思いやり」「応援」「感謝」「自分らしくいること」など思い思いの自分の幸せにつながる言葉を選んでトーク。そのなかで「どんな時に思いやりが必要だと思うか」など問いかけられながらコミュニケーションを膨らませた。
ランダムにグループ分けされた子どもたち。心臓の動きを手のひらの上で感じることができる「心臓ピクニック」の体験で距離をぐっと縮まる
この日のテーマ「住み続けられる未来の沖縄」についても、同様にカードを使いながらアイデアをぶつけあった。いま自分たちが住んでいる沖縄が未来に向けてどう変化していったらいいのか、どんなふうになったらより住み続けたくなるのかを考えながらディスカッションした。「ごみ拾いをして環境をもっときれいにしていくべきだと思います。それによって沖縄に来る人が増えるはずだから」といった観光が重要な資源である沖縄ならでは自然に対する考え方や、「決まりを守ることが大切だと思います。沖縄は交通事故が少ない県。これを増やさないように続けていったほうがいい」など、沖縄の現状を踏まえた意見が活発に飛び交った。
最終的にはグループの答えとして1枚のカードを選んで意見をまとめて発表。「挑戦」「協調」、そして「生命・自然」を選んで、手分けして文字やイラストを盛り込んで発表用のパネルを作り、マイクをリレーしながら発表。なかなかカードを1つに絞り切れないなかで、6チーム中4チームが、自然や環境を守ることを選んで発表。ごみを拾った分量に合わせてレストランや水族館で使える割引券を発行するといったアイデアもあった。