昨年「バブリーダンス」で注目を集めた大阪府立登美丘高等学校が、14日、千葉・舞浜アンフィシアターで行われた、高校ダンス部の頂点を決める「JSDA PRESENTS DANCE CLUB CHAMPIONSHIP (DCC)第6回全国高等学校ダンス部選手権」に出場、“色男”ダンスで大会を制した。「二連覇という大きな目標があったので、達成できてうれしいです。本当に感謝しかない」と、キャプテンの古橋野々さんは喜びを爆発させた。
「優勝、大阪府立登美丘高等学校」。
結果発表の最後の最後に名前が呼ばれたとき、ステージに上がった代表は力強く抱きあい、客席で結果を聞いていた部員たちは「ワッ!」と大きく短く声を上げて喜んだ。
昨年、社会現象ともなった「バブリーダンス」。それゆえに過剰ともいえるプレッシャーを感じながらの今シーズン、登美丘高が挑んだのは“色男”ダンスだった。パフォーマンスのテーマ「煇晴(ハレルヤ)」で彼女たちが踊ったのは、古橋さんによれば「天から舞い降りた色男、雨のように降ってきた男の人たち」。
スパンコールでビカビカのレインコートとハット、ラインが入った白いソックス、コートの裾からブルーやオレンジといったカラフルなパンツを派手に覗かせながら、ステップを踏み、ジャンプする。「とにかく格好つけてナルシストを目指して踊っていました。服装といいテカり方とか色男だったと思います」と古橋さん。
エンターテインメント要素と圧倒的な練習量に裏打ちされた確かな技術からなるパフォーマンスは、観客を黙らせたうえでニコニコさせ、審査員を頷かせた。
古橋さんは「この作品を作っていただいたときに、すごく難しかったんですけど、それを自分たちでどれだけ踊りこなせるかというのが目標でした。違う大会だったんですけど予選で、自分たちが思うように踊ることができなくて、それがバネになったというか、それがきっかけで目標が大きくできて、みんなひとつになって大会に挑めた」とコメントした。
審査員を務めた演出家のテリー伊藤は、「この1年間でどれだけみなさんが頑張って、去年以上のものをみなさんの前で見せたいという想いがあったと思う。去年以上のパフォーマンスを見せてくれたことがうれしいし、日本の高校ダンスの歴史をまたひとつ大きく刻んだと思いますので、これからも誇りを持って練習に臨んでほしいと思います」と、改めて絶賛した。