インドネシアの首都ジャカルタで14日、爆弾テロが相次ぎ、現場周辺では銃撃戦も起きた。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出しており、東南アジアで、ISが関与したとみられるテロが起きたのは初めて。この事件で実行犯とされる4人と民間人4人が死亡した。インドネシアの警察当局は16日、現場で死亡した銃撃犯の1人について、過去のテロ事件で服役したアフィフ容疑者と特定。また、テロに関与した疑いで国内で計12人を拘束したと明らかにした。
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台湾で8年ぶりの政権交代
台湾の総統選は16日投開票され、野党、民主進歩党の蔡英文主席(59)が、与党、中国国民党の朱立倫主席(54)ら2候補を得票率56%の大差で破り勝利した。女性総統の誕生は史上初めて。就任式は5月20日に行われ、総統選挙が直接投票制に移行した1996年以来、3度目の政権交代が実現する。
同日行われた立法委員(国会議員に相当、定数113)選でも、民進党は現有の40議席を積み増し、過半数を確保した。
蔡主席は同日夜の会見で、「日本との関係を非常に重視している。関係を強化し続ける」と述べ、対日関係の強化に意欲を示した。
築地で最後の初競り
東京・築地の中央卸売市場で5日、今年初の取引となる「初競り」が行われた。恒例となっているマグロの競りでは、200キロの青森県大間産クロマグロに昨年の約3倍となる1400万円の最高値がついた。
落札したのはすしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村で5年連続となる。築地での初競りのマグロは平成25年、喜代村が1億5540万円で落札したのが、記録のある11年以降の最高値。
今年11月に江東区豊洲への移転を控え、築地での初競りは最後となる。
空に「トランプにはうんざり」
今年11月に行われる米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走るドナルド・トランプ氏(69)は「イスラム教徒が米国に入国することを全面的に禁止すべき」といった声明を出したり、性的な表現を使って民主党最有力候補、ヒラリー・クリントン氏(68)をののしるなど、その言動には批判的な声も多い。写真はそんななか1日に行われたアメリカの新年恒例行事である「ローズ・パレード」での1シーン。5機の飛行機が青空に「アメリカは偉大だ。トランプにはうんざり」とのメッセージを描いた。
前支局長が無罪を主張
韓国の朴槿恵大統領に関するコラムをめぐり、名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する事実上の初公判が11月27日、ソウル中央地裁で開かれた。加藤前支局長は法廷で、無罪を主張し、全面的に争う姿勢を示した。コラムでは旅客船セウォル号沈没事故当日の4月16日に、朴大統領が元側近の鄭ユンフェ氏と会っていたとの噂があることなどを取り上げた。鄭氏については大統領府への人事介入疑惑が浮上している。
衆院選の始まりダーッ
第47回衆院選(2日公示、14日投開票)は現在、各地で激しい選挙戦が繰り広げられている。今回、安倍首相は自民、公明の与党で過半数(238議席)獲得を「勝敗ライン」に設定した。一方、民主党は100議席を目標と政権奪取を狙っているわけではない様子。一部の選挙区で候補者調整した維新の党などと協力して与党過半数割れを目指すのが関の山という状況だ。いまいちダイナミックさに欠け、おまけに師走ということで投票率の低下が懸念されているが「出る前から負けること考えるバカいるかよ!」という精神でみんな選挙に行けばいいのに…。
黒人射殺の警官不起訴で暴動
米中西部ミズーリ州ファーガソンで今年8月、丸腰の黒人少年(18)が白人警官に射殺された事件で、地元大陪審は11月24日、警察官のダレン・ウィルソン氏を不起訴処分とした。大陪審(12人)は白人9人、黒人3人で構成されていた。ウィルソン氏は25日、米ABCテレビのインタビューに応じ、「良心の呵責はない。撃たなければ、私が殺された」などと正当防衛を主張。29日までに辞職した。
だらしなさすぎるバスケ協会
国際バスケットボール連盟(FIBA)は日本バスケットボール協会(JBA)が、2つある国内男子リーグを統合できないなど国内統括団体の機能を果たしていないとして11月26日、日本の加盟資格を停止した。日本はすべての年代の代表チームが対外試合を禁じられた。今後はFIBAが日本協会に改革を促進する特別チームを送り込む。
処分の通達文には、改革を主導する特別チームの設立や会長選考への関与など6項目を明記。事実上、JBAの現体制の権限は剥奪される内容で、今後は文部科学省などと連携して問題解決に取り組む可能性がある。
事を複雑にしたのは日本協会の対外交渉力と組織統治力の欠如。FIBAは丸尾充JBA会長代行を名指しで「JBA首脳部が直面している困難の明確な象徴」などと指摘しているというから、一国の統括団体としては面目もなにもあったものではない状況だ。
JBAは3日、東京都内で臨時理事会を開き、出席した全21人の理事が、今回の件の責任を取り辞任する意向を固めた。
香港デモのバリケード除去始まる
香港で選挙制度民主化を求めるデモ隊が街頭占拠を続けている問題で、高等法院(高裁)は18日、占拠禁止命令の強制執行を警察とともに開始した。9月下旬の占拠開始以来、裁判所の命令が執行されるのは初めて。この日は香港島のアドミラリティ(金鐘)の立法会(議会)議事堂と、政府庁舎近くのオフィスビル前でバリケードを除去したが、学生らは抵抗せず、混乱などは起きなかった。
学生ら民主派デモ隊最大の拠点で、2000以上のテントが張られている政府庁舎に近い金鐘の幹線道路は、今回の禁止命令の対象にはなっていない。
米がシリア領で空爆開始
米軍は22日(シリア時間23日)、シリア領内でイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に対する空爆を中東諸国と共同で実施した。米軍は8月上旬からイラクで空爆を続けているが、シリアでは初めて。
オバマ米大統領は23日、ニューヨークで国連を舞台にイスラム国と対抗する有志連合への協力を呼びかけるのを前に、ホワイトハウスで声明を発表。中東諸国が空爆に加わったことを挙げ、「米国単独の戦いではない」と述べた。
「維新の党」が結党大会
日本維新の会と結いの党の合流による新党「維新の党」が21日、東京都内のホテルで結党大会を開いた。橋下氏は「改革勢力の結集に向け本気のメンバーを集める。安倍晋三政権の対抗軸をしっかり示す」と訴え、江田氏は「政策の一致を前提として(野党を)どんどん糾合していかなければ安倍政権に対抗できない」と意気込みを述べた。しかし政府・与党との立ち位置や国家観にはなお距離がみられ、懸念材料を抱えたままの船出となる。